二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re:   玉響懐中時計 ( 雑食 ) ( No.83 )
日時: 2013/12/04 21:13
名前: 燎火 ◆kuB5mqYaRs (ID: IQFPLn6c)
参照:   1,000Hitしてた




 問うても問うても返る答は同じ。変わる事なんてありやしないのだ。そんな現実と事実が解せず、私は只管彼の名前を呼んだ。叫ぶように、彼の耳に届くように。お前が消えたら私はどうすればいいのだ。常に思い出せばお前の顔がそこにあった。だが、今のお前は私の知るお前では無いのだ。もぬけの殻になってしまった彼を、その殻に大切なものをこの手この声で埋める為、私はただ只管に呼ぶ。

 諦めなど最初から無い。これが一種のループだとしても、私はそれに乗っかり呼び続けよう。終わりが見えなくとも、終わりを信じて。この声が嗄れ果てようとも、尚私は呼び続ける。
 その瞳に映るものは何だ? 私ではないのか? 私では無いのであれば、一体何が映っているというのだ? 教えてくれ、私の瞳はお前とは違う。故に視る世界も違う。お前の見ているものと私の見ているものがイコールとは限らないのだ。

「……誰だ? お前は」

 同じ答えは、飽きる程聞いた。それでも、私は。
 頬を私の手で包み、お前の瞳に私が映っていることを願い、何回何十回何百回何万回と言ってきたこの台詞を、口にする。



   ( お前の名前は————だ。そして私は、お前の————だ )






 >>063と関連性のあるものを。作品名は書いてないけど、一応二次創作の部類というか。見方によればBLにも成り得る……かも。
 ループ設定の物語を作る人って凄いと思う。私にはそんなこと出来ない。