息苦しくて、頭の中もボーっとしてきた中で、君は手に込める力をさらに強めた。より一層呼吸が出来なくなる。 私自身がが白に沈む。せめて名前だけでも、想いだけでも——口を動かした。細く締めつけられた喉から、無に等しくなろうとする声を絞り出す為に。 ——とどけ、きみのもとへ。■ 次に会う時は薔薇色の世界で、