二次創作小説(映像)※倉庫ログ

第三章:月の巫女と魔族の少女 その1 ( No.786 )
日時: 2014/08/22 18:12
名前: 桜 (ID: /XK1VBbn)

第三章。ルナとアズサの過去話です。この過去話は第四章まで続きます。






誰かと仲良くしても、優しい言葉をかけられても、


そんなことをしても帰って来ないものがあるから、


だから、私は今、ここにいる。


ルナを生き返らせるために。






日常日和。特別編2 ーーー傲慢の流星と闇の巫女の過去ーーー 第三章

第三章:月の巫女と魔族の少女 その2 ( No.787 )
日時: 2014/08/22 18:15
名前: 桜 (ID: /XK1VBbn)

スマブラ屋敷






あの傲慢の流星との戦いから3日。大半の人達は疲れを癒すために寝ていた。ただし、一部を除いては。


ガルル「どうしたら、許してくれるのだ?」
フォックス「強さを求めた挙げ句、傲慢の流星に憑かれて、コーネリアを蹂躙した奴がよく言うか」


大広間では傲慢の流星を祓われて、元の姿に戻ったガルルはスタフォ組に許しを請いていた。しかし、スタフォ組は決して許そうともしなかった。これを見たランは。


ラン「・・・許してあげたらどうですか?」
ファルコ「!ラン・・・」
ウルフ「だが・・・!!」
ラン「誰かに認められたくて勝ちたくて、こんな騒動を起こしたんでしょう?やり方は間違っていますけど・・・気持ち、分かりますよ」
ガルル「ラン殿・・・」
フォックス「・・・ガルル、ランが言ってることだし、許してやる。ただし、条件がある」


フォックスはある条件をガルルに差し出した。その条件とは・・・


フォックス「ケロン軍がコーネリアから撤退するというのなら・・・考えてあげなくもないが?」
ガルル「それは・・・私の一存で決められることではない。」
フォックス「独断でコーネリアを制圧した奴がよく言うな」


フォックスはこう言ったが、確かにガルルはコーネリアを制圧した。しかし、それはガルルよりも上の階級にいた人も賛成していたからだ。そいつらにも説得する必要がある。ガルルは決意して言った。


ガルル「・・・分かった。それについては尽力を尽くす」
スタフォ組「よろしい!」


その場にいたユーリは何かを言った。


ユーリ「これで、この件は一件落着だな。アズサも昔みたいに純粋な心を取り戻せばいいが・・・」
ラン「(昔?やっぱり、ユーリは・・・)ねえ、ユーリ。やっぱり、アズサさんと・・・」
ユーリ「私の秘密を知ると、恐ろしいことが起きるぞ」
ラン「・・・」
ユーリ「・・・。・・・もう隠していても、仕方ないか。私はアズサがなぜ、あんなことをした原因に関係があった」
全員「!!?」


何と、ユーリがアズサのルナを生き返らせる計画に関係していた!ユーリは淡々と話す。


ユーリ「そもそも、ルナの生まれ変わりであるランやアズサを殺せば、世界は救われると思っていた。・・・しかし、ランやアズサを殺せなかったのは・・・私自ら抱える罪悪と、いずれはアズサと分かり合えることの期待からだ」
ラン「!ユーリは知ってるの!?ルナさんが何で死んじゃったのか、アズサさんが何で、闇の巫女になっちゃったのかを!!」
ユーリ「・・・知っている。だが、それをお前に話すことではない。聞いて何かが変わるものではない・・・哀れな・・・人の話だ」
ラン「!・・・ユーリが決めないで・・・!」


ランは涙ながらにキッとユーリを睨んだ。そして、こう言った。


ラン「自分も知らない生まれた事情のせいで、私の大切な人達がいっぱい辛い思いをしてるの・・・!私が変わるか変わらないかをユーリが決めないで・・・!」
???「賛成の反対だよ」


すると、寝ていたドラリーニョが起きて大広間に来ていた。ドラリーニョはランの意見に賛同するかのようにユーリにあることを言う。


ドラリーニョ「ぼく達こそが知るべきなことを知らなくてどうするんだよって思うよ。みんな、知りたがってるし」
ラン「ドラリーニョ・・・!ユーリ、下手に同情して戦いの前線に乗り込めなくなるとか覚悟が鈍るかもとか思ってるなら安心してよ。変わらないものがあるとするなら、アズサさんの目を覚まさせる結果は絶対に揺らがないからさ!」
ドラリーニョ「話を聞いておくだけなら、できる対策もあるかもしれないよ」
ユーリ「・・・!分かった、話しておこう・・・」


ランとドラリーニョの真剣な瞳(め)を見たユーリは過去の話をみんなに話しておこうと決める。その過去のアズサの話は・・・


ユーリ「数百年前の昔々の話のことだ・・・」






次は過去話

第三章:月の巫女と魔族の少女 その3 ( No.788 )
日時: 2014/08/22 18:19
名前: 桜 (ID: /XK1VBbn)

とある国






まだ巫女の信仰も今よりも高かった頃。とある海が見える島国。とある海の町。そこには人々が平和に暮らしていた。なぜなら、その国には伝説の月の巫女が守護の対象にしていたからだ。


農家の男性A「おい、そっちは収穫できたか?」
農家の男性B「ああ、あとは売るだけだよ」
農家の男性A「長い間、戦争に巻き込まれてたこの国もここまで立ち直った」
農家の男性B「ああ、これも全て、あの月の巫女、ルナ様のおかげだなぁ」


一方、ある女性はモンスター討伐への準備をしていた。彼女の名はルナ。16歳の月の巫女である。


ルナ「いざ!モンスター討伐よ!」
女の子A「ルナちゃん、もう行っちゃうの?」
ルナ「ええ、すぐに帰るわ。キミ達はまだ子供で危ないから、この町で親の手伝いをするのよ」
女の子B「うん!」


ルナはモンスター討伐に行った。その後のルナはモンスターを月の力で駆使し、そのモンスターのドロップアイテムを取って帰る最中だった。


ルナ「今日のモンスターもかなり手強かったわ・・・;・・・!?」


すると、ルナは危険を感じ、投げられたものを咄嗟によけた。ルナはニヤリと感じながら、投げた少女を見る。


ルナ「へー。なかなか、筋がいいじゃない」
???「・・・ここでお前が倒されれば、私は「人間」として生きられると思うがな・・・!?」


すると、その少女はこけた。その下には鳥のフンがあった!!!


???「ぎゃああああああああー!!!鳥のフンーーーーーーーーー!!!」
ルナ「ふふふ。月の巫女である私に敵意を持って近づくことはできないのよ☆」
???「ふ・・・ふざけやがって・・・うっ!!」


グゥ〜(少女の腹の音)


???「バタッ(倒れる」
ルナ「・・・!やっぱり、お腹が空いたのね」


ルナはその少女を自分の家まで運ぶことにした。ルナの部屋で少女が寝ている中、こんな夢を見ていた。






「村から出ていけ!!」
「お前は悪魔の子だ!!」
「この・・・」






「ノワール族が!!!」






???「・・・ここは・・・」


少女はルナの部屋で目を覚ました。その部屋にルナが入って来た。


ルナ「あ、目が覚めた?良かったー、あなたが死ぬかと思ったわよ。これでも食べて元気出して(シーフードカレーを少女に差し出す」
???「・・・」
ルナ「そういえば、あなたの名は?私はルナ。月の巫女よ。できれば、あなたのことを話してくれるとありがたいけど・・・」


少女はうつむき、途切れ途切れながらも自分の名前を言った。


アズサ「・・・アズサ。私は・・・人々に蔑まれながら諸国を回っている“悪魔の子”で“ノワール族”だ」
ルナ「悪魔の・・・子?ノワール族?」
アズサ「ノワール族は黒髪で赤い目をした魔族の種族だ。私は・・・幼い頃はノワール族であることに違和感はなかった。みんなと遊べたから。・・・しかし、大きくなるにつれて村で生まれ育った人間共はおろか、私を育てた義父(ちち)と義母(はは)も私のことを蔑んで私を村から追い出したのだ!!「クソ」「カス」「クズ」「ゴミ」「くたばれ」「消えろ」「お前など育てなければ良かった」。生まれてこの方、罵声以外に聞いたことはない!!だから、お前も私から離れろ!!下手すると、汚らわしさが・・・えっ?」
ルナ「そのようなもの・・・どこからも来てないけど?」


ルナは優しい瞳でアズサを見た。アズサにとってはそれが不審に思えた。


アズサ「えっ・・・!?何で!?」
ルナ「ノワール族のことはよく分からないけど・・・自分のことを「魔族」みたいなものと呼んだのはこれで2回目よ」
アズサ「!!?」
ルナ「私がまだ幼かった日・・・不老不死の幼い見た目の吸血鬼は私にこう言った」
アズサ「な、何の話だ!?」
???『本当は大半の巫女には悪女が多いが・・・お前には悪女さはない。どうか、その力・・・人々を守るために使ってくれないか?』
ルナ「そして、私は「月の巫女」になって・・・この町を、この国を守っているのよ!でも、私は人ではないものをあの吸血鬼以外は見たことないの。アズサ・・・私はあなたと出会うために生まれてきたのかもしれないわね」


ルナはある吸血鬼の教えを受けた通り、ルナは担当場所であるこの国中を旅していたのだ。アズサは何も言えないまま、ルナは食事を勧めながら言った。


ルナ「さぁ、このシーフードカレーを食べなさい。私が作ったのよ。それと私と一緒に住みましょう。それなら、安心よ」
アズサ「・・・」


アズサは黙々とシーフードカレーを食べる。そのシーフードカレーは美味しく、アズサが微笑んだほどだった。


ルナ「笑った。笑うとすごい可愛いじゃない」
アズサ「////////ッ!!」






ランの前世・ルナと後の闇の巫女・アズサの出会い

第三章:月の巫女と魔族の少女 その4 ( No.789 )
日時: 2014/08/22 18:25
名前: 桜 (ID: /XK1VBbn)

ある日の夜






その後はルナとアズサは一緒に過ごした。時折、アズサが町民に怖がられることもあったが、それでも、ルナはアズサと一緒に過ごした。そして、ある日の夜・・・


ルナ「〜♪」


ルナは一人で風呂に入っていた。ルナは存分に身体を洗う中、こんなことを考えていた。


ルナ(そろそろ、この町にいるのも潮時ね・・・やっぱり、アズサを連れて行こうかしら・・・その方がいいわ)


ルナは風呂から上がり、身体をタオルに巻いた。ルナは浴室から出たが・・・


ルナ「アズサー。風呂を出たわよー・・・あれ?アズサ・・・?」


すると、アズサはいなくなっていた。一方、いなくなったアズサはルナと出会った場所の森で歩いていた。


アズサ「・・・(・・・ルナを快く思わない奴が言ってたな」
ルナを快く思わない奴『ルナはお前みたいな奴に優しくすれば、自分の快感を知ることで自分の優しさをアピールしているんだって』
アズサ(もし・・・ルナが普通の人間だったならば・・・)


アズサはルナが「普通の人間だったら」を想像した。普通の人間のルナがアズサを蔑んで石を投げていること・・・そう感じた。


アズサ「そうだ・・・これでいい。これで・・・「アズサ!!」!!?」
ルナ「どこに・・・どこに行くのよ!!」


何と、ルナがアズサを追いかけたのだ!!ルナに追いつかれたアズサは言う。


アズサ「・・・もう行くのだ。そなたには世話に・・・」
ルナ「また人々に蔑まれながら回るつもり!?私と一緒にいれば安心よ!!」
アズサ「・・・確かにお前と一緒にいれば、私は蔑まれない。だが、お前が月の巫女ではなくなったらどうする?お前も私を蔑むというのか・・・!?」
ルナ「・・・」
アズサ「もし、そうなったら、私は・・・嫌だ・・・」


アズサはルナの方に振り向き、涙ながらにこう言った。


アズサ「お前にだけは嫌われたくない・・・!」
ルナ「・・・!」
アズサ「私は初めてあなたと会った時に優しく言われた言葉が、生まれた意味などないと思っていた私の人生にどれだけ救いになったか・・・!私が「ノワール族」だと嫌う奴らのことはどうでもいい。だが、お前だけにはそんな目で見られたくない!だが、月の巫女でなくなれば、見方は変わろう。その時に言ってくれた言葉が・・・覆るようなことを・・・考えたくないんだ・・・!!」
ルナ「アズサ・・・」


ルナはアズサを優しく、だけど離さないように強く抱きしめた。こうすれば、お互いが分かり合えるようになるからだ。


ルナ「ねえ、アズサ。私はアズサのこと、好きだよ。アズサが辛い思いをしてきた分、誰よりも幸せにならなきゃ、絶対におかしいよ。約束する。私はずっと、アズサのそばにいるよ。もし、私が月の巫女ではなくなったら、その時は一緒に考えよう。それに誰が何と言おうとアズサは私にとっては素敵な人よ。誰よりも、世界中の誰よりも、ね」


アズサはルナの胸で目を閉じた。すると、目を開けると、代わりに涙がぽたぽたと出た。アズサはルナの胸で泣き続けた。何も語らず、全てを吐き出すようにわんわんとルナの胸で泣き続けた・・・。






翌日


ルナ「ほら、リボンが曲がってるわよ」
アズサ「えっ、こうか?」


アズサは付けた赤いリボンを直す。そのリボンはアズサが今も付けているリボンだ。


ルナ「うん、これでよし!」
アズサ「・・・////////」
女の子A「アズサお姉ちゃん、可愛いー!」


ようやく、アズサを怖がらなくなった子供達もアズサと遊ぶことが多くなった。アズサはルナと遊んでる子供達を見て思った。


アズサ「・・・(ルナにとっては所詮、町の子供達と同然なのだろうな。いや、これでいい。これ以上、ねだってはバチが当たるというものだ」
男の子「アズサお姉ちゃーん!遊ぼー!」
アズサ「えっ!?」
女の子B「ねえねえ、海に連れてって!」
アズサ「分かったから、あまり引っ張るな!」


子供達と遊んでいるアズサを見て、ルナは微笑んだ。すると、遠いところで煙が出た。


アズサ「煙・・・?まさか、火事か!?」
ルナ「あっちは隣町の方ね。・・・大事ないといいけど」


一方、隣町ではこれまでにないほどの大火事に見舞われていた。幾多の家も畑も焼き払われていた。


男性A「うわああああああああ!!火事だああああああああ!!!畑も燃えちまった・・・もう終わりだ・・・」
男性B「おーい!!あっちの海辺に女性がいたぞ!!」
男性C「女性?」


その女性は倒れていた。まだ少女のような姿をしており、気絶していた。


男性C「見かけねえ顔だな。何で、黒いマント何か付けてんだ?」
男性B「恐らくはこっちに漂流してきたのかもしれねえな。」
男性A「おーい!!絶対に隣町の方に行かせないようにしろ!!」


その女性は男性Bに抱えられながら、静かに嗤っていた。一方、これを遠くから険しい顔で見ていた人物がいた。その人物の名はユーリ。まだ幼き吸血鬼だった頃のユーリだった。


ユーリ「遅かったか・・・!!おのれ、絶対に・・・絶対に逃がさんぞ・・・!!!」






ラン「な、何ですか、その人は・・・?」
ユーリ「ルナやアズサのような希有な女の存在は人間だけに限ったことではなくてな。その人物の名は・・・「グーミリア」。かつて吸血鬼でありながら、「不幸」の力を持った「不幸の巫女」だ」






一方、アズサとロードはリリン帝国にいた。アズサとロードはリリン帝国の様子を見ていた。


ロード「こっちは問題ないみたい。ボク達を信じる国民共も相変わらず、ボク達を信じてるみたいだよ」
アズサ「そうか・・・」






アズサ「これで、第5回の逃走中が桜は開けるのだろう・・・」






長くなると思うので続きは第四章で。






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