二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 第四章:不幸の巫女による喪失 その1 ( No.794 )
- 日時: 2014/08/24 17:56
- 名前: 桜 (ID: /XK1VBbn)
「わた・・・しの、ぶ・・・んま・・・で、生き・・・てーーー」
・・・死に際の月の巫女は、唇は闇に震えていた。死は終わることではなくて、死んだ人は深く関わった者の心にいるんじゃないかなと思ってます。広島大規模土砂災害で亡くなった人達にご冥福をお祈り致します。無事に広島が復興を果たすことを祈っています。
ルナは自分の分まで生きてと私に言った。
しかし、私はルナの分まで幸せに生きることはできない。
ルナを生き返らせるためなら、
私は悪にもなる。
日常日和。特別編2 ーーー傲慢の流星と闇の巫女の過去ーーー 第四章
- 第四章:不幸の巫女による喪失 その2 ( No.795 )
- 日時: 2014/08/24 18:00
- 名前: 桜 (ID: /XK1VBbn)
過去話。ちなみに過去話の元ネタは某神ファンタジー漫画の黒幕の過去話から。
見た目は幼きユーリは焼き払われた幾多の家を見ていた。焼き払われた幾多の家の主達が悲しみにくれていた。中には火事によって親を失った子供もいた。
ユーリ「・・・酷いな」
そんなユーリに案内されている者がいた。彼の名はカグラ。当時のユーリの付き人で彼も吸血鬼である。
ユーリ「こっちだ」
カグラ「・・・御意」
ユーリは険しい顔をしながら、再び歩き始めた。全ては不幸の巫女である吸血鬼、グーミリアを捕らえるために・・・。
ユーリ「これ以上・・・これ以上、奴を野放しにしておくわけには行かん!!」
一方、アズサはルナに魔法薬作りを教えていた。だが、しかし、ルナが何かを入れようとしたり、ルナが間違った魔法を言ってしまったりなど大騒ぎだ。
アズサ「そうではない!!何度言ったら分かるんだ!!」
ルナ「うるさいうるさい!!私にはこれくらいしかできないのよ!!」
アズサ「魔法薬作りを教わりたいと言ったのはルナだろう!!これくらい、私も見様見真似で・・・って、勝手に何かを入れるな!!」
そんなこんなでようやく、例の魔法薬ができた。その魔法薬は綺麗な青色をしていた。
アズサ「うむ、一応は形になったが・・・なぜ、魔法薬作りを教わりたいと言ったのだ?」
ルナ「それはね、誰かが私では完全に癒せない大怪我を負ってる場合は傷薬で治したかったのよ。治せなかったら、月の巫女失格でしょう?(満面の笑み」
アズサ「まあ・・・そうだな・・・コホン///////////」
すると、ノックの音が鳴った。ルナはドアに駆け寄る。
ルナ「はいはーい、誰ですか?」
???「諸国を旅している旅人です。宿が取れないのでこの家にしばらく、泊まっていいですか?」
ルナ「いいですよー」
ルナはドアを開けると、旅人ーーー吸血鬼ユーリがルナに抱きついた!
ユーリ「な〜んちゃって、私だー!」
ルナ「わわっ!!?」
ユーリは飛びついてルナを抱きしめたあまり、ルナを押し倒した。ようやく、我に返り、起き上がったルナは自分を導いてくれた幼き赤き吸血鬼を見る。
ルナ「ユ、ユーリ!?」
ユーリ「大きくなったな、ルナvちゃんと、ご飯を食べてるか?ちゃんと寝てるか?」
ルナ「ご飯食べてるし、寝てるわよ;」
ユーリ「そうか。ならば・・・」
ユーリはアズサを見た。そして、見た瞬間、怒りの形相になった!
ユーリ「おんどれがああああああああああああ!!!貴様、どこのネズミだああああああああああああああ!!!(ダークムーンでアズサを斬りつけようとする」
アズサ「!!?驚かすな、この三流魔族が!!!」
ユーリ「誰が三流魔族だ、私は高貴な吸血鬼なのだぞ!!!」
ルナ「やめなさい、2人とも!!」
すると、カグラが部屋に入ってきた。カグラは冷静な口調でユーリに言った。
カグラ「ユーリ様、そろそろ、本題を・・・」
ユーリ「おお、そうだな」
ルナ「本題?」
ユーリはルナの手を握りしめた。そして、あることを言った。
ユーリ「ルナ・・・お前のその力、我々に貸してやってはくれまいか!?」
ルナ「!?」
4人はルナ・アズサと、ユーリ・カグラの向かい合わせで座る。すると、本題に入った。
アズサ(このガキがルナを月の巫女へ導いた吸血鬼!?どんな賢人かと思えば!!)
ルナ「それで、捕まえてほしい相手とは・・・」
ユーリ「うむ・・・グーミリアという吸血鬼だが」
ユーリはグーミリアが描かれた尋ね人紙を置いた。すると、ルナはあることに気付く。
ルナ「ただの人間しか見えないけど?」
カグラ「左様。グーミリアは人間と吸血鬼の混血。しかし、あやつが不幸の巫女としての力を持っていたので発覚してからすぐに牢屋に幽閉されておったのです。」
ルナ「それが逃げ出したのね」
カグラ「左様」
ユーリは話した。不幸の巫女の力のことを・・・。
ユーリ「奴の不幸の力は誰もが近づく度に甚大な被害が及ぶことだ。そして、何よりも恐ろしいのは・・・奴が他を不幸にすることに心から喜びを感じていることだ」
ルナ「それで、グーミリアはどこに来るの?」
カグラ「これを見て下さい(魔法の方位磁針を取り出す)。この魔法の方位磁針はこの西洋の国では珍しい東方のおみくじみたいに運が分けられます。これは大凶に近い・・・つまりはグーミリアが来るのは明日の朝でしょう」
ルナ「!!」
ユーリはルナにお願いした。ただ必死に。
ユーリ「お願いだ、ルナ!!私達を助けてくれ!!」
ルナ「・・・しょうがないわね。旧友の頼みよ!やるとしますか!」
ユーリ「・・・!ありがとう、ルナ!」
ユーリの笑顔にルナも笑顔になった。それを見たカグラはニヤリと笑った。それを見たアズサは不審に思った。
アズサ「・・・?」
カグラ・・・?
- 第四章:不幸の巫女による喪失 その3 ( No.796 )
- 日時: 2014/08/24 18:03
- 名前: 桜 (ID: /XK1VBbn)
カグラは聡明なる野心家
ユーリ「じゃあ、私達はこの近くで宿を取るからな」
ルナ「気をつけてね」
ユーリはアズサをじっと見た。そして、真剣な顔をしながら言った。
ユーリ「おい、アズサ」
アズサ「何だ?」
ユーリ「お前はいい魔族だ。できれば、ルナを嫁にやらんが、だから・・・」
ユーリ「ルナを幸せにしてやってくれーーーーーーーーーっ!!!(号泣」
アズサ「なぜ、そういう話になる////////////!!?」
ルナ「そもそも、アズサと私、女同士だし!!?」
こんな劇場(笑)が続く中、すると、ルナは何かを思い出し、ユーリに言った。
ルナ「!ユーリ、ちょっと、お願いがあるんだけど・・・」
ユーリ「何だ?」
もちろん、ルナとユーリの会話はアズサには聞こえなかったが、アズサは後ろを向くカグラを見た。
アズサ「・・・」
ユーリとカグラが帰ったあと、アズサは出掛けをルナに言った。
アズサ「ルナ、私、ちょっと出かけるぞ」
ルナ「市場に行くの?」
アズサ「ああ、今、懐がないからな」
アズサは市場に出かけた。しかし、これは真っ赤な嘘だった。本当の理由はユーリとカグラを探すためだ。
アズサ(・・・まだ2人は遠くに行ってないはずだ。ユーリはともかく、カグラという男は怪しい・・・あ、いた)
2人を見つけたアズサは隠れ、2人の会話を聞いた。そこには2人がもめている会話しかなかった。
ユーリ「だから、どういうことだ!!?」
カグラ「ルナ殿を籠絡する手練手管な言葉・・・見事でしたよ」
ユーリ「私がルナを騙しているというのか!!?」
カグラ「左様。いくらルナ殿は月の力を持ったとしても、あくまでも人間。私めが考えた作戦はルナ殿を囮にし、グーミリアを討つということをあなたも協力しましたよ」
アズサ(!!?)
何と、カグラはルナを囮にして、グーミリアを討つというのだ!!ユーリはカグラに対して、反論の言葉を言う。
ユーリ「しかし、お前にできるわけが・・・」
カグラ「できるのですよ、この道具でね」
ユーリ「それは・・・?」
カグラ「私が開発しました「魔力の熊手」。グーミリアの魔力を削ぎ取ることはできますが、代わりに魂を削ぎ取られてしまう道具です。よく考えて下され。聡明なユーリ様なら、お分かりになられるはずだ」
カグラはユーリの肩に手を置き、ニヤリと嗤いながら言った。
カグラ「人一人犠牲にすることで、この先どれほどの命が救えるか」
ユーリ「・・・っ!!」
カグラ「・・・(・・・は。もちろん、グーミリアの力をメルヘン王国に返すつもりはないがなぁ。あの力があれば、人間界どころかメルヘン王国も私の思うがまま!!その時は手始めにユーリ、まず、お前を・・・)・・・?・・・気のせいか」
一方、アズサはルナの家に帰っていた。すると、アズサは知ったことを言った。
ルナ「2人が私を利用しようとしている・・・!?帰って来るなり、何を言い出すのよ;」
アズサ「本当だ、私はこの目で確かめたんだ!!」
ルナ「もー、アズサってば・・・!!?何をしてるの!!?」
すると、アズサは荷物をまとめようとしていた!ルナは止めるが、アズサは聞かない。
アズサ「夜の内に町を出よう!!このまま町にいたら、ルナがグーミリア狩りの餌にされてしまうぞ!!」
ルナ「・・・私は行かない・・・!」
アズサ「えっ!!?」
ルナ「たとえ、ユーリが私を利用しようとしても、グーミリアを止めなきゃならないことに変わりはない・・・!町の人々を捨てて逃げるなどできないわ!!」
アズサ「馬鹿者!!では他人のために死んでもよいと言うのか!?」
ルナ「そうじゃないわ!だが、私には逃げては行けない理由があるのよ!!ユーリとも約束した!」
アズサ「私は納得できんぞ!!なぜ、ルナが他人の命運まで背負わなきゃならんのだ!?」
ルナ「人間必ずしも死ぬというわけじゃないでしょう!!?グーミリアだって、話せば分かるわ!!」
アズサ「そんな相手ではないとユーリも言っていただろう!!たとえ、ルナが月の巫女でも不幸の巫女の前には弱いのだ!!私は恨まれてでもお前を死地には行かせないぞ!!」
ルナ「そ・・・そうじゃないと、グーミリアは救えないでしょう!!?あなたは私がいなかったら、多分生きては・・・!!!?いや・・・あの・・・」
ルナがそんなことを言うと、アズサはショックな顔をした。すると、ルナの背中を向く。
アズサ「そうだな・・・私は自分のことしか考えてなかった愚か者だ」
ルナ「待って!!アズサ、どこに行くの!!?行かな・・・」
アズサ「聞き分けのない!!ついてくるな!!」
アズサは初めて言った怒号を上げたあと、家を出た。ルナは追いかけようとしたが、こけてしまった。
ルナ「待って!!行かないで・・・!!アズサああああああああああ!!!!!」
アズサ・・・
- 第四章:不幸の巫女による喪失 その4 ( No.797 )
- 日時: 2014/08/24 18:09
- 名前: 桜 (ID: /XK1VBbn)
一方・・・
アズサ「・・・はぁ、ルナに背中を向いて、つい怒号を上げてしまった;流石のルナも愛想を尽かしたのかもしれん;」
アズサはキョロキョロと周りを見渡す。すると、木刀を持ち、グーミリアを待つ。
アズサ(グーミリアがこの地に来るのならば・・・この道をグーミリアが通らないはずがない・・・!!)
すると、グーミリアが現れた。グーミリアは困惑したような表情になっていた。
グーミリア「?」
アズサ「グーミリア・・・か!?(本当に吸血鬼か!?本当にただの人間にしか見えないが・・・いや、ここで警戒を怠ってはいけない」
すると、グーミリアは無邪気に笑った。ぴょんぴょんと嬉しそうに跳ねる。
グーミリア「何だ?私と遊んでくれるのか!?いいぞ、遊ぼう!」
アズサ「・・・!?(本当に不幸の巫女なのか!?無邪気に遊んでいるようにしか見えないが・・・)・・・!!?ぐぁぁっ!!!」
すると、アズサがグーミリアの攻撃を受けた!攻撃をした途端にグーミリアは悪女のように嗤い、アズサに言った。
グーミリア「そんなことで朽ち果てちゃイヤだぞ」
ルナ「アズサーーーーーーー!!アズサーーーーーーーー!!」
ルナはアズサを探していた。ただ必死に。泣きながらずっと・・・。すると、ユーリとカグラに遭遇した。
ユーリ「どうしたのだ、ルナ!?」
ルナ「ユーリ!!私のせいで・・・私のせいで、アズサに酷いことを・・・!!」
ユーリ「落ち着け、ルナ!!カグラ、アズサの居所は!?」
カグラ「はぁ・・・(魔法の方位磁針を取り出す)ふむ・・・どうやら、既にグーミリアと接触しておりますな」
ルナ「!!!」
ルナは走り出す。アズサを助けるために。
ユーリ「待て、ルナ!!一人で行くな!!」
ルナ「アズサ・・・アズサ!!」
一方、アズサはグーミリアに近づけないまま苦戦していた。そして、こう思う。
アズサ(グーミリアと戦うどころか近づくこともできないのか・・・!!これではまるで、天変地異そのものを相手しているではないか・・・!!)
グーミリア「ふーん。お前も魔族か。でも、その程度で私を止める気だったのかぁ?」
アズサ「・・・すまぬ・・・ルナ「アズサ!!」!!ルナ!!」
すると、ルナの背後にユーリとカグラがいた。彼らはグーミリアを捕らえようとしたが・・・
ユーリ「悪いが、グーミリア、お縄をちょうだいするぞ!!」
グーミリア「・・・ふん、邪魔だ」
ゴゴゴゴ・・・ドカーン!!(地面から木が出てきた音)
ユーリ&カグラ「ぐわあああっ!!(木の枝に傷つけられる」
ルナ「ユーリ!!カグラ!!・・・っ!!」
ルナは魔力の熊手を持ち、グーミリアに立ち向かおうとする。しかし、それをカグラが制する。
カグラ「お、おやめ下さい、ルナ殿!!それは魂をも削ぎ取られる道具です!!あなたが死ぬ可能性は高いですよ!!(人間如きに手柄を取られてたまるか!!」
グーミリア「ルナ?」
アズサ『すまぬ・・・ルナ』
グーミリア「・・・へぇ(ニヤリと嗤う」
ドン!!(グーミリアがアズサに手を当てる)
アズサ「!!?」
ルナ「あなた・・・!!アズサに何をしたの!!?」
グーミリア「決まっているだろう」
グーミリア「私の不幸の力の魔力を「少し」分けてやったんだぞ!」
アズサ「・・・っ!!?ああああああああああああ!!!」
何と、グーミリアは不幸の力を少しアズサにあげたのだ!!その「少し」の不幸の力にアズサは苦しんだ。グーミリアは鬼のようにアズサを嘲笑った。
グーミリア「やっぱり、少し不幸の力をあげただけですっきりしたな。最早楽にも綺麗にも死ねないぞ!!ほら、どうしたのだ!?」
ルナ「!!?」
グーミリア「それで、私を殺すのだろう!?」
アズサ「貴様・・・!!?」
すると、地面が崩れた!アズサはその崩れた地面から落下した。
ルナ「アズサ!!」
グーミリア「はっはっはっ!!時間切れだ!ぐちゃぐちゃに潰れたスイカに・・・!!?」
すると、ルナも穴から飛び降りた!すると、アズサのところにたどり着き、魔力の熊手をアズサに持たせた。
ルナ「アズサああああああああああああ!!!」
アズサ「ルナ・・・!?」
すると、ルナは涙を流しながら微笑んだ。ただ曇りがないように。そして・・・
魔力の熊手を自分に当てた。
ユーリ「!!?何をしておるのだルナああああああああああ!!!?」
ルナの秘めた膨大な魔力が溢れる。そして、その魔力はアズサに注がれる。これにはグーミリアも驚いた。
グーミリア「何なのだ!!?これは魔力!!?こんな膨大な魔力を持った人間がいたなんて・・・!!」
この時代の人間は普通は魔導師以外は魔力が少しだけしかない。しかし、人間で魔導師ではないはずのルナは膨大な魔力を持っていた。これはこの時代の人間としては例外だったのだろう・・・。
ルナは・・・!!?
- 第四章:不幸の巫女による喪失 その5 ( No.798 )
- 日時: 2014/08/24 18:16
- 名前: 桜 (ID: /XK1VBbn)
死ネタ注意
アズサ「ルナ・・・!!しっかりしろ!!ルナ・・・!!」
ルナはアズサの呼びかけに応えて一度だけ目を覚ました。そして、こう言った。
ルナ「・・・?アズサ・・・?おかしい・・・わね・・・真っ暗で・・・何も見えないわ・・・?」
アズサ「・・・!!?」
ルナ「アズサ・・・よく・・・聞いて」
ルナは最後の力を振り絞って、アズサの手を掴んだ。すると、途切れ途切れながらに言った。
ルナ「私は・・・月の巫女になった・・・けれど・・・いつか、手強い・・・モンスターに、やられて・・・死ぬのが・・・ずっと・・・怖かったの・・・で・・・でも、アズサに出会えた・・・嬉しかったの・・・一緒にいられて・・・安心したの・・・ずっと、一緒にいられたら・・・ど・・・どんなに・・・幸せなこと・・・か。約束・・・守れないで・・・ごめん・・・ね」
ルナは涙を流しながら、手を少しずつ下げて、死に際にこう言った。
ルナ「わた・・・しの、ぶ・・・んま・・・で、生き・・・て」
ルナはそう言ったあと、16年間という短い生涯を閉じた。そして、アズサは息絶えたルナを抱えて、涙を流しながら立った。
ユーリ「完全に・・・巫女としての力が・・・アズサを認めた!」
そして、アズサはグーミリアに一歩ずつ歩み寄る。
グーミリア「な・・・何なのだ・・・運命に支配されるのはいつも私だ!!私は・・・たった一人の家族の・・・兄さんに会って、幸せに暮らしたかっただけなのにいいいいいいいいいい!!!(アズサに飛び込んで攻撃しようとする」
アズサ「やかましい」
アズサは魔力の熊手を使い、グーミリアの魔力と魂を奪い取った。そして、グーミリアは死に際に涙を流しながら言った。
グーミリア「ちくしょう・・・!!兄さん・・・助けて・・・!!!」
グーミリアは大好きな「兄さん」への助けの言葉を残して消えた。これを見たユーリとカグラは険しい顔をしながら驚いた。
ユーリ「グーミリアの力までも・・・自分のものにした!!?」
カグラ「・・・おのれ・・・渡さんぞ・・・!!その力は私のものだああああああああああ!!!」
カグラはアズサに飛び出してしがみついたが、逆にアズサに投げ飛ばされた。その際に魔力の熊手も投げてしまう。ユーリは険しい顔をしながら、魔力の熊手を取る。
ユーリ「静まれ・・・!静まるのだ、アズサ!!このままではこの辺りどころか・・・ルナが守ろうとした人々までもが吹き飛ぶぞ!!」
アズサ「ルナが・・・守ろうとした?ルナが居らねばどうということもないわ・・・」
カグラ「ユーリ様!!すぐにアズサを止めて下さい!!さもないと、取り返しの付かないことになりますよ!!」
カグラに言われたユーリは覚悟を決め、涙を流しながら、魔力の熊手でアズサからルナ・グーミリアの魂と、アズサのものになったルナの半分の力の3つを取り出した。ルナの半分の力でもユーリ以上に膨大だが。すると、2人の前に津波が襲って来た。
ユーリ&アズサ「!!?」
その津波は強大で息絶えたルナを巻き込み、アズサはルナを助けようと津波に飛び込む。ユーリはカグラの手に引かれて、助かったのだが・・・
あれから何日の時が流れた。アズサは海の向こうの国にたどり着いていた。すると、アズサは心地よい波音で目を覚ました。
アズサ「・・・?私は・・・生きているの・・・か。全身が埃だらけだな。あれから、もう何日経ったんだ」
すると、アズサは倒れているルナを見つけた。
アズサ「(ルナ!?)ルナ!!」
しかし、ルナはもう変わり果てた姿だった。アズサはそれを見て絶望した。そして、こう思った。
ーーーそう。
私は心のどこかで悪い夢を見ているのだと。
目が覚めれば、またお前が笑って「おはよう」と言ってくれるのを、
教えてくれ、ルナ。
お前が私に出会うために生まれてきたのだとすれば、
私は・・・
お前を殺すために生まれてきたのだと言うのか・・・?
ルナ『私はずっと・・・アズサのそばにいるよ・・・』
アズサはショックで赤い目が暗い色を帯びた紫の色になった・・・。
アズサ「うわああああああああああああああああああああああ!!!!!ルナああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
ずっと、ずっと一緒に・・・。ただ、それだけを願ってきた・・・。
ここで区切ります。次回はいよいよ終章!
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