二次創作小説(映像)※倉庫ログ

11.ポラリスの正体とミッション3 (その9) ( No.312 )
日時: 2013/12/05 23:28
名前: YUMA (ID: nAia7yCz)

ドラマパート4>幻想楽土の過去2...

それは今から半年前。場所変わって東エリアにあるカナンの家。3人は管理者のローブを着ていた。

カナン(白鐘)「な!?それは本当なの!」
ジョー(巽)「奴らと話出来る機会は得たがなぁ...」
ナギ(久慈川)「あたし達をハメる罠かもしれないわね。」

あの時シンバが記憶を消されたのを境に、”初まりの子供達”が先頭に立って住人達の記憶を操作し、紛争の記憶を消すだけでなく...

カナン(白鐘)「何故、紛争と関係ないことまで消すのよ!」
ジョー(巽)「紛争に関係ないつらい記憶や苦しい記憶は...やり過ぎじゃねえか...?」
ナギ(久慈川)「...それのせいで...ヴィブラは...」

ナギが思うのは心を壊した友人の事。

*ナギの回想。

ナギ(久慈川)「...ヴィブラ、大丈夫?」
ヴィブラ(さやか)「...」

振り向いた友人、ヴィブラの目には光がなく、虚ろな人形になったかの様に変わり果てていた。
声をかけてくれた目の前にいる友人を忘れたかの如く。

*回想終了。

ジョー(巽)「ヴィブラはよく治療を受けていると聞いたが...記憶を操作されていたとはな!」
カナン(白鐘)「彼女の事ではっきりしたわ。ポラリスの命令には従えなくなった。シンバみたいに思い出してしまうかもしれない。ヴィブラみたいに心を壊して痛々しい事になる子もこれから沢山出てくる。」
ナギ(久慈川)「...それを咎めていないみんなを追求するのは悪いけど、あたしもカナンもジョーも片棒を担いでるから何とも言えないし...」

ナギの複雑な思いを見た2人は、

ジョー(巽)「ナギ、無茶して俺とカナンに合わせなくて構わねえんだぞ?ダチを危険な目に合わせられねえ。」
カナン(白鐘)「みんなと仲違いしたくないのね。私もジョーも同じ。みんなと喧嘩するのは嫌いだわ。だけど...」

その後のカナンの言葉は彼女に深く残った。

カナン(白鐘)「私は自分の気持ちに嘘をついて、記憶を消されて人形みたいになるのは大嫌いよ。最後までつらい事も苦しい事があっても人として生きたいと思うわ。」
ナギ(久慈川)「...カナン...」

そして数日後。ジョーとカナンの目の前には明らかにテロリストが襲撃を計画したかの如く、銃や弾薬、爆弾が...

ジョー(巽)「ナギ、来なかったな。」
カナン(白鐘)「仕方ないわよ。ナギだって人間だもの。彼女も無理して関わる必要が...」

バンッ!

2人「(もうバレたのか!?)」

ドアを開けて来たのは...

11.ポラリスの正体とミッション3 (その10) ( No.313 )
日時: 2013/12/05 23:39
名前: YUMA (ID: nAia7yCz)

ドアを開けて来た人物は

ナギ(久慈川)「はぁ...はぁ...」
ジョー(巽)「ナギ!」
カナン(白鐘)「あんた、それは一体...?」

ナギ。しかもミニノートやスマホに似た機材やローブのポケットに入れたUSB端末の束、さらに...

ナギ(久慈川)「当分の水と食べ物もあるわよ!」

ボトル入りの水に携帯食料。当然ながら全て未開封で薬を入れた痕跡もなかった。

ジョー(巽)「いいのか、お前。後戻りできないんだぞ?」

ナギを危険に合わせたくない2人。
ナギは重々理解して言った。

ナギ(久慈川)「分かっているわ...だから用意したの。友達の事は裏切れない、裏切りたくないって言って...逃げてあなた達を見殺しにして、関係ないって嘘をついて後悔したくないわ...」
カナン(白鐘)「ナギ...」

ナギは覚悟を決めた目をしていた。
その夜...

バタバタバタバタ...

バリトーン(紫原)「ここだよ!」
タクト(カガリ)「合図したら開けて侵入だ。みんないいな?」

タクト、バリトーン、アルト、テナの4人がカナンの家の前に立っている。
最近、3人の周囲に不信な動きがあるため家宅捜索をポラリスに命じられたのだ。

アルト(赤司)「了解。」
テナ(ユーリ)「1...2の...3!」

バァン!

4人「!?」

4人が見たのは...

アルト(赤司)「”お前らなんかに...”」
テナ(ユーリ)「...?」

玄関に張り紙と...

バリトーン(紫原)「爆弾だ!」
タクト(カガリ)「家から出ろ!今すぐ出ー!」

ドカァアアアーン!!

タクトの叫びは爆音と共にかき消された。
4人は無事に脱出したが...カナンの家の玄関は爆発で跡形も無くなった。

バリトーン(紫原)「あいつら...どんな手段を使ってでも捕まえてやる...(−_−###)」
タクト(カガリ)「?...ああ。そうか。ジョーとナギの家には何も...」

タクト側のみ、何か通信が入る。

アルト(赤司)「”お前らなんかに...”ははっ...。僕らも馬鹿なのかな、テナ。彼らだって僕達の友達なのに、何故」
テナ(ユーリ)「...反抗する...ってか。みんなを笑顔にするためにやっている事の...」

2人の話はすぐに

タクト(カガリ)「おい、他探すぞ!」
バリトーン(紫原)「家にないなら...あいつらには別の隠れ家があるかもしれない!」

仲間の声と共に終わる。そして彼らが立ち去った後には玄関が壊れた家だけが残ったのだった。

一方で、

ガガガガガ...

管理者達
「敵がいるぞ!」「銃を持っている、刺激しない様に気をつけるんだ!」

爆発と銃声。あれから3人は管理者達が拠点にしていた中央エリアの”基地跡”を襲撃していた。ジョーの右肩から血が出ているが、

ナギ(久慈川)「大丈夫?」
ジョー(巽)「...ああ。かすり傷さ。」

軽い怪我らしい。

カナン(白鐘)「もしもの時は...」

カナンは何らかの物体を取り出す。

ナギ(久慈川)「だーかーらぁ。自爆する気ないってば。前向こうよー!」
ジョー(巽)「そうそう。俺らは死ぬために来たんじゃなくて奴らを止めるために来たんだぜ?」
カナン(白鐘)「...(−_−;)」

じつは彼女が言いたかった事は失敗した時の自爆手段ではなくて、

カナン(白鐘)「...(気になる事があるだけ...考えが当たらないといいけどね...)」

しばらく3人は奥へ奥へと進み、
ある場所にたどり着く。

カナン(白鐘)「...あれがポラリスの」
ナギ(久慈川)「よーし!ジョー、スタンバイしてー!」
ジョー(巽)「おう!カプセルさえ壊しちまえば俺らの勝ちだぁ!」

そして、部屋の中央にある機械のカプセルを...

バァン!

持っている爆薬で破壊した。
だが...カプセルの中身を見た途端に3人は血相が変わる。

ナギ(久慈川)「何で...なの。」
ジョー(巽)「お前が...!?」

2人は驚きを隠せない。さらにカナンは...

カナン(白鐘)「...あんたとは、こんな形で会いたくなかったわ。」

カナンはポラリスがただの機械ではないと疑っていたのだ。

ポラリス(伊月)「...何年ぶりかな。...あぁ、1年と5ヶ月と20日ぶりだね。”妹”が...」

その中身は下半身が破壊された人型の機械人形。だが顔は3人の赤の他人ではなく...

カナン(白鐘)「...兄の...”シュウヤ”の姿と声で好き放題しないで下さい。」

人型は3人を見つめていた。ただし追い詰められているのに不敵な笑みを浮かべている。

ポラリス(伊月)「来てくれた...だけなら俺、素直に嬉しいんだけどね。」

シュウヤって、誰?

11.ポラリスの正体とミッション3 (その11) ( No.314 )
日時: 2013/12/06 22:57
名前: YUMA (ID: nAia7yCz)

カナン(白鐘)「...兄の...”シュウヤ”の姿と声で好き放題しないで下さい。」

ポラリスは彼女を見つめながら言う。

ポラリス(伊月)「来てくれた...だけなら俺、素直に嬉しいんだけどね。」

カナンだけが今の状況で冷静だった。根拠も証拠もなかったので、確定するまで黙っていたのだ。

ナギ(久慈川)「シュウヤ...本当にシュウヤなの?」
ジョー(巽)「お前は...あの時に死んだはずだろ!!」

混乱しているナギ、動揺を隠せないジョー。何故なら約1年前...

シュウヤ:伊月俊(黒子のバスケ)
<一人二役です。

それは1年前。まだステラが平和な楽園だった頃に遡る。

ジョー(巽)「そこだー!」
シュウヤ(伊月)「!」

夕日が差し込む公園のバスケコート。まだ幼いジョーとシュウヤがバスケで勝負していた。今日の勝敗は...

ジョー(巽)「ちくしょう、俺の負けだ...」

ジョーがシュートを外した。シュウヤが落ちたボールを拾って...

シュウヤ(伊月)「...あれ?入ったぞ?」

何が起こったかわからない顔のシュウヤ。ボールはゴールネットに吸い込まれる様に入った。
ナギと彼の妹カナンがそれを見つめながらクスクス笑っている。

ジョー(巽)「はあ、楽しかったなー。負けたけどなー。」
シュウヤ(伊月)「...」

空を見上げるシュウヤ。公園は少しずつ薄暗くなってきた。

ジョー(巽)「...どうした?シュウヤ。」
シュウヤ(伊月)「!」

ジョーの声で驚くシュウヤ。すぐにジョーの顔を見つめて...

シュウヤ(伊月)「あ、何でもない。もう暗いしまた明日なー?」
ジョー(巽)「...お、おう。」

慌てて走り去るシュウヤ。1人ジョーはその背中を見送ったのだった。

ジョー(巽)「...俺は気付いていなかった。あれがシュウヤの最後の言葉になったなんて。あの時、止めてたらあんな風にならなかったんだろうか。」

翌日。昨日と同じ公園。

ジョー(巽)「ふぁー...今日も晴れてんなぁ。」

背伸びをするジョー。それと同時に

ナギ(久慈川)「おはよー!ジョー。」

走って来たナギ。ここまでは何時もと同じ。違うのは...その後十分待ってもシュウヤとカナンが来ない事。

ジョー(巽)「いくらなんでも遅くねぇか。」
ナギ(久慈川)「何かあったのか...」

心配な言葉を発した直後だった。

ダダダダ...

カナン(白鐘)「2人共!兄さんがどこか知らない?」

カナンが走って来たのだ。息を切らしてこちらを見つめる。泣きそうな顔をしていた。

ジョー(巽)「じゃあ、昨日のあの後はちゃんと家にいたのか。」
ナギ(久慈川)「家の鍵はかかってたんだよね...?」
カナン(白鐘)「...」

シュウヤはカナンの兄。天然気味だが負けず嫌いで真面目で...

ナギ(久慈川)「あの馬鹿、どこに行ったのよッ!」
ジョー(巽)「書置きぐらい残し...」

パンッ!

カナン(白鐘)「今の...何?今」
ジョー(巽)「...すぐ近くだな。」
ナギ(久慈川)「カナン、落ち着いて!」

顔が青ざめるカナン。それを心配するナギ。

ジョー(巽)「...ッ!」

走り去り、何かを見つけたジョー。

カナン(白鐘)「ジョー、一た...!」
ジョー(巽)「...そんな...」
ナギ(久慈川)「シュウヤ...!?」

それは、銃口からまだ煙が出ている銃と、変わり果てたシュウヤの姿だった...

カナン(白鐘)「兄さん、...兄さあああん!目を開けてよッ!」

痛々しい...

11.ポラリスの正体とミッション3 (その12) ( No.315 )
日時: 2013/12/06 23:00
名前: YUMA (ID: nAia7yCz)

再びあの場所へ。

ポラリス(伊月)「そうだよ?確かに人としての”俺”はあの時に死んだ。」

ナギ(久慈川)「”人としての”...?」
ジョー(巽)「てめえ、シュウヤじゃねぇな?何モンなんだよ!正体を見せろッ!」

自分達の記憶が正しければ彼はあの時に死んだはず。何故...

カナン(白鐘)「主、...いいえ”ポラリス”。あんたは何者で何が目的なのよ!」

目の前にいる人型を睨む3人。

ポラリス(伊月)「そう急かさない。話は長くなるけど...始まりは100年前ぐらいかな?ある壮大な計画があった。」

ジョー(巽)「すごい前から...あんのか。」
カナン(白鐘)「計画?」

ポラリス(伊月)「戦争と星の活動の衰えが予測され、星の滅亡が確実になった。それを回避するために生まれたのが”チーム・ポラリス”!最先端技術を使って滅亡を回避するための方法を開発する選ばれた勇者達さ☆」

ハイテンションな彼と、

3人(−_−;)

どんな顔をすれば良いのか分からない3人。

ポラリス(伊月)「おーい。ノリ悪くないかー?...まあいいや。そしてその計画は後の研究者達にも受け継がれていったのがしばらく続いて...40年前に”あるモノ”が完成した。」

あるモノ?質問を発する前に彼が話を続ける。

ポラリス(伊月)「それは自分達の肉体と魂をデータ化して...魔科学情報端末のデータの海の中で夢を見続ける事...簡潔に言えば彼らは存続のために自分達の肉体を捨てたのさ。」

カナン(白鐘)「...それで...”チーム・ポラリス”は?」

ポラリス(伊月)「それはだね...メンバーが取り込まれた後に彼らは全員行方不明者扱いされて”チーム・ポラリス”も破綻してダメになった。
捜索をしに来たある検事=”彼”がその端末を拾ってからが本当の始まりなのさ...」

ナギ(久慈川)「彼?」

彼とは何者なんだ、と思うナギ。

ポラリス(伊月)「彼は両親が浮気とか毒盛ったり異母兄弟の妬み、陰湿なイジメに遺産相続権で泥々でね、他人を誰も信じられなかった。他人はみんな利用して最後はぼろ切れみたいに捨てるモノって思っていたのさ。」

ジョー(巽)「...で。その年中厨二病なおっさんがアンタとどう関わるんだよ。」

ジョーの目の前にいる人型と亡き友人、そして人型が言う”彼”と第一印象が一致しない。

ポラリス(伊月)「”彼”はね、生きる意味を持っていなかったんだ。自分の現実から目をそらして仕事に没頭しても虚しい。周りなんて信じられないから胸の内なんて空かせない。その果てには世界にも自分にも絶望して...」

狂った笑みの人型...

ポラリス(伊月)「知らないうちに家族親戚一同全員と一緒に”彼”も端末に取り込まれた。アレには生きることへの不安や恐怖、苦しみや悲しみや絶望...希望を持てない人間に干渉、データ化して...」

3人は彼に対して寒気を感じた...

ポラリス(伊月)「システムに取り込むように設計していたのさ。そして、本来だったらそのまま”彼”の意識も消えるはずだったんだけどねー。
世界への未練なのか、絶望が深過ぎたのか、開発者達が想定していないバグなのか。”彼”の残った残留思念で端末は負荷エラーを起こした後、長い時を越えて10年前に正しく復元された。...そして生まれたのがこの俺さ!(`・ω・´)キリッ」

なんて事...

11.ポラリスの正体とミッション3 (その13) ( No.316 )
日時: 2013/12/06 23:09
名前: YUMA (ID: nAia7yCz)

ポラリスの素性に対する反応は...

ジョー(巽)「ちょい待ち。てめえはふざけてんのか?嘘じゃないって証拠はあんのかよ!」
カナン(白鐘)「ジョーやめて!」

銃口を人型に向けるジョー。それを見て止めるカナン。彼の機嫌を損ねて有力な情報を逃すわけにはいかないし、場合によっては...

ポラリス(伊月)「助かるよ、カナン(^ω^)ジョーを止めなかったら他のみんなにコッソリ知らせる所だったんだよ〜?(`3´###)」

巧みに、他の管理者達はみんな外出中でここには3人以外誰もいないと言う...先程からのポラリスのふざけた様子を見たナギは銃を彼に向けて一歩だけ近づく。

ナギ(久慈川)「話を続けて。ふざけたり嘘を言うならジョーがやろうとした事を今すぐにやるわよ!」

ポラリス(伊月)「うわあ。((((;゜Д゜)))))))俺の話が疑わしいって言うなら今すぐに証拠見せるよぉー!!(;^;)」

怯えるフリをしながら話したのと同時に、

ピロリーン。

ナギ(久慈川)「ミニノートの着信音だ...中身は...!」

着信音を聞いたナギはミニノートを開く。ポラリスが言う証拠とは、40年前から今までの取り込まれた人間達の名簿。
顔写真、生年月日、持病の有無、性格や経歴まで細かく記載されていた。

ジョー(巽)「な。”彼”らしい奴も少しバグったデータになっているが...いたんだな...」

カナン(白鐘)「え。私達のデータも...?...!」

そう。3人や他の管理者達のデータも名簿にあったのだ!

ナギ(久慈川)「で...40年前から何年か間を置いて...再び人間を取り込み始めたのは10年前だね。」

ナギのミニノートにはバースらしい人物とテナらしい人物とソプラノらしい人物の名簿が開かれている。

何が?

11.ポラリスの正体とミッション3 (その14) ( No.317 )
日時: 2013/12/07 00:24
名前: YUMA (ID: nAia7yCz)

そして、全てを知った後には...

ポラリス(伊月)「そう。10年前、最初に俺とのコンタクトに応じたのがその3人さ。家のしきたりで正妻の子供じゃないってことを強いコンプレックスにしていたバース、髪と目の色が生まれつき他の子と違うせいで”悪魔”やら”幽霊”とか呼ばれてイジメられ石を投げられ虐げられたテナにー。ああ。母親が育児放棄して自分を捨てられた果てに彼女が貢いだ男に体を犯されたソプラノだね。」

3人は何を言えばいいのか分からなかった。それ位ポラリスのぶっちゃけた話は悲惨だったのだ。

ジョー(巽)「3人共当時は10代前半...」

カナン(白鐘)「仕方ないと思うけどね...そして、その次が5年前。」

ナギのミニノートにはタクト、バリトーン、アルトにそれぞれ似た人物の名簿が。

ポラリス(伊月)「そうそう、5年前は日常会話と同じレベルで虐待されてひもじい思いをしていたタクトとバリトーンの姉弟、火災事故で家族を失い、孤独から心を閉ざしたアルト。そうそう、それから君達3...いや4人だね。あれはあれで良かったよ?」

3人「?」

え。良かったって何だよ。嫌な予感は的中していた。

ポラリス(伊月)「火傷で体にアザがある事から...」

ナギ(久慈川)「...嫌、いやだ..」

ポラリス(伊月)「イジメに合い、登校拒否になったナギ...」

ナギ(久慈川)「いやあああああ!やめて!!」

絶叫が響く。

ポラリス(伊月)「お受験、習い事、完璧主義でヒステリーな両親。」

ジョー(巽)「黙れ、黙れえええ!」

ポラリス(伊月)「それが不服と怒り、不良に突っ走った結果何もかもなくしたジョー...」

ジョーがポラリスに銃を撃つ音。
彼はそれを気にせず話し続けた。

ポラリス(伊月)「生まれつき病で死にかけな兄のシュウヤのせいで自分を顧みない両親への怒り。」

カナン(白鐘)「...」

バタバタバタ...

足音の正体、そう。

サンシェ(高尾)「先輩!」
チェバロ(宮地)「分かってる!」
ピコロ(キャッスル)「覚悟しろ!」
カリオン(かおりん)「何て事ですかぁ?」

ジョーの銃声で他の管理者達が呼びだされたのだ!

ポラリス(伊月)「ナギや孤立している子をイジメて発散してるんだって?
水をぶっ掛け、落書きして、相手の教科書やカバンを引き裂いて、見かけたら暴力は朝飯前...でしょう?兄貴が本当は」

3人は管理者達に取り押さえられた。ジョーとナギはショックで動じない。だがカナンは屈した様子でもなさそうだ。

カナン(白鐘)「...ポラリス」

ポラリス(伊月)「なあにー?言い残す事あるなら教えてー。(^ω^)」

顔を挙げたカナンは怒りを瞳に宿している。

カナン(白鐘)「...あんたの言った事は確かに正しいわ。ナギには否定しないし許してくださいなんて言わない。」

ポラリス(伊月)「...で?もう2人は沈んじゃってるよぉ?」

カナン(白鐘)「...あんたは何が楽しい訳?人に知られたくない事を平気でぶっちゃけて、笑い転げて!」

そういえば忘れてたー。な顔とタイミングで話し始めるポラリス。
ただし、口元に笑みを浮かべながらも目は笑っていなかった。

ポラリス(伊月)「...俺が生まれた時は本当に汚い言葉ばかり聞いてたんだ。怒鳴り声、説教、陰口...聞き過ぎて聞き過ぎて...楽しくなっちゃったんだ、人の醜い心を見ることが。大好きになったのさ、争って殺し合って傷つけ合って血を流して。もっともっともっと、”私”の大好きな物を終末まで見せてくれ!」

カナンは人型の狂った欲望と笑いを黙って見ていた...見る事しか出来なかった。

...ああ。そうか。

兄さんはもう死んだのね...

ここにいるのはイカれた狂人だ。

人の醜い心や争いを見たいがために

私達を引きずり込んでいたー!

大変な問題作になった...((((;゜Д゜)))))))
区切りますね。