二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜*短編集 ( No.147 )
- 日時: 2013/08/04 22:09
- 名前: ショート ◆RNBm3A/DrQ (ID: QlSid/7F)
りんねがタンスから風呂敷のようなものを取り出す。結び目をほどくと、いろんな浴衣が入っていた。
「ほ、本当にある……」
「スゲーな……」
「んー……大きさ的に、女子がこの三つでてんまは適当にこれでいいわね」
りんねがちょちょいっと浴衣を選ぶ。……あれ? なんかあの浴衣だけ丈が短いような……?
「りんね、そのピンクの浴衣……丈短くない?」
「あらホント……でも、あと他のは子供用だから……」
なんでそんなものまであるんだ……。使わないんだから誰かに譲ってあげればいいのに。でもそこまで小さい子いないか……!
それにしてもあの丈短いやつめっちゃフリッフリだね……あたしには絶対似合わないと思う。それにあたし、丈短いの好きじゃないし……。でもハッキリ言ってゆうきとりんねも似合わないと思う。どうするんだろ……。
「ショート……悪いけど、このピンクの浴衣、ショートに着てもらっていい?」
「……えっ!!?? 何であたしっ!!??」
ジャンケンとかじゃないの!!?? 誰も似合わないんだからここは公平にジャンケンにしようよ! 嫌がらせか! 嫌がらせなのかっ!
「大丈夫よ、ショートならきっと似合うわよ……」
「思いっきり目そらされながらそんなこと言われて信じられるかバカーッ!」
いくらあたしでも騙されないし! こんなピンクのフリフリした浴衣着れるか! というかこれも子供用なのでは……ってくらい幼女が着そうな浴衣だよねこれ。
「あたしもショートがいいと思うわ」
「ゆ、ゆうきまで! 押し付けるのよくない!」
「押し付けてるわけじゃないわよ。ほら……ショートが一番子供じゃない。全然いけるわよ」
褒めてるの!? 貶してるの!!?? いや、これは完全に貶されている! あたしそこまで幼女っぽくないし!
「こ、ここは公平にジャンケンしようよ!」
「嫌よ!」
「ショートが着ればいいって言ってるでしょ」
何なんだこいつら……嫌なことあたしに押し付けて! まぁでもゆうきかりんねがあんなの着てたら流石に笑っちゃうと思うけどね!
「というわけでショートに決定。はいこれ」
「ひどい!」
うう……でも流石にゆうきとりんねがかわいそうだし……しょうがないか。一人で浴衣じゃないのもちょっとあれだし……ああでもこんなの恥ずかしいっ……!
ていうか、自分で買うのはナシだろうか……よくよく考えたらあたし今あんまりお金ないかも。あることにはあるけど浴衣買ったら全部なくなっちゃう気がする……。つまりあの子供っぽい浴衣を着るしかないということなのか……。
「おい、もう戻っていいか……?」
「あっ、ちょっと待って……ええと、午後四時三十分に学生寮の玄関前に皆集まってね!」
「了解……それまで寝てるわ」
あの人一日に何時間寝れば気が済むんだろう。ああでもいつも夜更ししてるんだっけ……。生活リズム狂いまくりだね。
そんなことより、あたしさっき何か放置してここに来ちゃったんだよね……あたしも戻ろっと!
「りんね、ゆうき、あたしも戻るね。またあとで!」
「ん、じゃあね」