二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜*短編集 ( No.201 )
日時: 2013/09/22 16:14
名前: ショート ◆RNBm3A/DrQ (ID: DQ6CtGsj)

————あれから数十分。アイツの態度が変わることはなかった。
ハッキリ言ってオレに敵意むき出し。軽々しく殴るだの殺すだの言ってくる。むしろよくこの性格があそこまで丸くなったもんだな……。
でも逆に何故コイツは昔の性格に戻ったんだろう。

「おい、ゆうき。結局何でコイツはこうなっちまったんだ?」
「知らないわよ、あたしに聞かないでよね。というかあたしは被害受けるわけでもないし構わないわ」

……オレは? これ以上あんなこと言われ続けたらオレの心が持たねぇよ……!
なんかこう考えてみるとオレ、あの時どんだけ精神強かったんだろう。……ああ、でもそういえばあの時はオレもアイツに対して酷いこと言ってたんだ。それで帳消しにしてたのかもしれない。だからといってまたアイツに酷いこと言おうなんて思えないしなぁ……。

「ちょっとショート」
「? 何よ、ゆうき……」
「あのさ、ホントにショートはてんまのこと嫌いなの? 照れ隠しじゃなくて?」
「……照れ隠し? 何であたしがコイツに対して照れ隠しとかしなきゃいけないの?」

う、うーん……なんかもうホントに元通りって感じだな。オレと一緒にいるときは終始オレのこと睨んでくるし……。

「ほ、ホントのホントに嫌いなわけ? 微塵も好きじゃない?」
「……てんまと同じ空気を吸っているって考えるだけで吐き気がするし、一緒にいるとイライラするし癪に障るし、なんていうか……すっごく殺したくなるのよ」
「ああ、嫌いを通り越して大嫌いなのね」

どうしてわざわざ言うんだよ!!!! もうオレのヒットポイント、ゼロどころかマイナス10くらいだよ!
コイツら純粋に酷い!!!! 鬼だ、悪魔だ! 女ってコワイ!

「うーん……もう何もかも以前のショートって感じねぇ。何でこうなっちゃったのかしら……あ、あたしたちバカで考えてもしょうがないし、りんねに聞いてみるか!」

……オレもバカ扱いされたのがすごく気になるけど、オレもよく分からないしここは突っ込まないでおこう……。

 *

オレたちは以前の性格に戻ってしまったショートをつれて、りんねの部屋に行く。

「……ホントに前のショート、って感じね……そのうちてんまに精神的どころか身体的苦痛が襲ってくるわね」
「そういうこと言うのやめろよ!」

そういえばいろいろやられてたような……気がしなくもねぇな。というかされてたしやり返してた。

「…………うーん、でもあたしも理由……分かんないわね」
「りんねでも分からない? そうなるともう諦めるしかないのかしら……」

……どうしてうちの学校の先生は端から戦力外通告なのだろうか。あの人たちの方が間違いなく色々知ってそうだけどな……。

「……あ、そういえば! 噂で聞いただけ……なんだけど、一週間くらい前におまじない担当のミスキーキー先生が新しいおまじないを作ろうとして失敗しちゃったらしくて。
そのおまじないっていうのが、季節を変える? みたいなものだったらしいんだけど、もしそれが作用してるとしたら……」
「季節じゃなくて、個人の記憶が操作されてる的な?」
「……そういうことじゃないかな、って思っただけよ。確証はないわ」

あの先生、そんなことしてたのかよ。しかも失敗したんかい!
もしそれが原因だとしたら教師が生徒に迷惑かけたってことになるわけだよな……まぁホントかどうか、まだ分からねぇけど。
とりあえず先生のとこ行ってみるしかないな!