二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜*短編集 ( No.219 )
- 日時: 2013/09/28 16:47
- 名前: ショート ◆RNBm3A/DrQ (ID: aY4xXona)
りんねが言ってたことはマジらしく、あまり人がいない遺跡の前に来ていた。そして相変わらずオレに敵意丸出しのショート。
……これがどうにかなってくれるのなら……やっぱり、やるしかないよな。うん。
「ねぇ、ショート。昨日のことって覚えてる?」
「え……昨日? 昨日は……えーと、魔法語の教科書を忘れて先生に怒られたような」
「……記憶喪失、とかじゃないのね」
そういえばコイツ昨日教科書忘れてたな……。昨日のことを覚えてるってことはりんねの言うとおり記憶喪失じゃない。
……でも、昨日オレ割とコイツと会話したような気がするんだけど……そのへんのことはどう思っているのだろうか。それに、昨日と今日で性格が違うとか……思ったりは、してないのか? どうなんだろう。
「うーん……どうしたらいいのかしら。かなだらいの魔法とか、雷の魔法をぶつけたりすれば、元に戻るのかしら」
「ショック療法!!??」
……りんねってたまに恐ろしいこと言うよな。でも普段ゆうきに魔法ぶつけられても性格変わったりしないから無理なんじゃなかろうか。
それに普通に性格を直す……とかいうのだって十分大変なのに。どうやったら戻るんだろうか。
「ねぇ、ところでさぁ……さっきから二人は何の話をしてるわけ? 全然分からないんだけど。
おまじないがどうとかって……なんなの?」
心底不思議そうな顔をするショート。でも、昨日と今日でお前の性格が変わっているからそれを戻すためにいろいろ考えてる————なんて言って信じてもらえるのだろうか。
もしオレがそう言われたって信じないだろうなー……ていうか信じられる方がすごいような。
「そうねぇ、ショートは昨日の自分と今日の自分……なんか違うって思ったりしない?」
「……? 昨日と、今日……? 別に何も違わないと思うけど?」
うーん……コイツの中で昨日の性格と今日の性格、変わってたりしないのかも? というか、今の性格に塗り替えられてるとか? ……なんか段々ワケ分かんなくなってきた。
「……そう。でもね、あたしたちからすると大分違うのよ。アンタの性格が、さ」
「性格が、違う? どういう意味? あたし、ずっとこの性格よ??」
「ショートからしたらそういう風に思えるかもしれないけど、違うのよ。特に————……」
りんねがそこまで言うと、ショートに近付いて耳打ちをする。何だ? オレに聞かれたらマズイことでもあるんだろうか。
そう思ってると、突然ショートの顔が真っ青になり、オレのことを凝視してきた。
「な、ないっ! 絶対ない、それは無いありえない誰がこんなキモい奴のこと!」
……キモい奴……ってオレのこと? なんていうか相変わらずヒデェ……。
というか、りんねは何を言ったんだろうか。りんねもオレの悪口を行ったのか? だからオレに聞かれないようにしたのか? コイツらヒドすぎじゃね?
「そう言われても……ホントにそうだったのよ。だから、違うって言ってるの」
「…………あああ……人生の汚点だわ……!」
申し訳なさそうに言うりんねと、人生の終わりかのように項垂れるショート。そして心に傷が増えていくオレ。
帰らせて欲しい……。