二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.263 )
日時: 2013/12/10 14:51
名前: ショート ◆RNBm3A/DrQ (ID: sMZBR2Q8)

あたしたち四人は素早く朝ごはんを食べ終え、学校に行く準備をして急いで学校に向かった。あたしたちが着く頃には教室はクラスメートたちでいっぱいだった。
まぁ、補習なんて嫌だし少しでも勉強したいんだろうけど……その点に至ってはあたしたちも同じだしね。

「ショートー、一限何だったっけ?」
「ゆうきの大得意な杖魔法だよ」
「おっ、ホント? じゃあ頑張ろっと」

そう言ってゆうきは笑顔で自分の席に戻った。
いいなぁゆうきは得意な科目があって……その代わりほかは誰よりもできないみたいだけど。あたしなんか全て平等にできないし……それよりは得意な科目がある方がいいよね。

「何落ち込んでんだ?」
「あ、いや……ゆうきは得意な科目があっていいなぁって」
「あぁ……なるほどね、まぁほかはダメダメだけどな」
「あたしは全部できないからさー」
「それだったらオレだってできねえよ。お揃いだな! ……ってそんなことお揃いでも困るけど……」
「あはは、そうだね」

そういえばてんまも前回全部赤点だったもんねぇ。いやぁ困った困った。
って言っても、今はそんなこと言ってる場合じゃないよね。目指せ赤点回避、だよ!

「えへへ、一緒に頑張ろうねてんま!」
「お、おう」

 *

————と、そんな感じでテスト終了。みんなに教えてもらったおかげか、いつもよりかなり出来た気がする。
とりあえず赤点は回避してほしいなぁ……なんて、目標低いかな?

「よー、ショート。テストできた?」
「う、うん……いつもよりはできたよ」
「あたしも結構できたわ。感謝とかしたくないけど今回ばっかりはアイツに感謝しないといけないわね……」

そんなこと言って、ホントは心の底から感謝してるんでしょー……とか言ったら張り倒されるから言わない。まったく、ゆうきは素直じゃないなぁ。これはあたしの素直さを見習うべきだよねっ!

「おいショート、お前今ロクでもないこと考えたろ」
「メッソウモゴザイマセン」

どうして頭悪いくせにそういうことばっか気付くのかな……。ホント迷惑だよ。

「何考えてたのかは知らないけど、今日のとこは許してあげるわ。とりあえず帰る準備しなさいよ」
「え、あ、はいはい」

そういえば今日はテストだけだもんね。明日は休み……だけどそのあとテスト返されるし浮かれてる場合でもないんだよね……! 赤点は回避したって信じたいっ!

「おーい、そこのボッチでヘタレな童貞くーん」
「……それまさかオレのことじゃないだろうな?」
「バカね、アンタ以外に誰がいるていうの?」

あたしもてんまの扱いは割と酷いけど、ゆうきはそれを遥かに上回る酷さだよね。
……そういえばあたしたち三人以外もういない!!??

「ふふ、テスト中にいいこと思いついたのよ。ってわけでショートも来て」
「? 何?」
「あのさ、あたしたち三人でテストの合計点一番高かった人が、一番低かった人の言うことを一つだけ何でもきくっていうのはどう?」

……え? 合計点……を、競うってこと? そんなの無理だよ!

「明らかに杖魔法(だけ)学年ダントツのゆうきが有利じゃん! そんなのずるいよ!」
「そうだそうだ! お前オレかコイツのどっちかに言うこときかせたいだけだろ!?」
「そんなことないわよ。確かに前回のビリはショートだったけど、その前はあたしだし……ほかできないし」

ちょっと待って何でこの人あたしの順位知ってるの意味分かんない! ていうかあたしが前回ビリだってことてんまにバレたじゃんか! なんてことをしてくれるんだゆうきのバカッ!

「そういうわけで決まりー! じゃあさっさと帰るわよ!」
「あ、ちょっとゆうきぃ!」
「待てコラー! 勝手に決めんなー!」

まさか本気じゃないよね……!? そんなのムリだよー!

Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.264 )
日時: 2013/12/11 23:02
名前: ショート ◆RNBm3A/DrQ (ID: sMZBR2Q8)

よく分からない約束を取り付けられたあたしとてんまは落ち込みながら学生寮へ帰る羽目になった。
最初からそう言ってくれればもっと勉強したのに……どうして終わってから言うのさー! ゆうきのバカーッ!!!!

「いや、真ん中だったら何もないわけだし……真ん中がいいなぁ」

もしもあたしが一位だったら、ゆうきがビリになって欲しい。そしたら命令してあげたいね! てんまは……まぁあたし同様巻き添え食らってるわけだし、簡単なのにしてあげるかな。……あたしが一位だったらの話だけど。
——ま、今悩んだってしょうがないよね。どうせテストは終わっちゃったわけだし……。とっとと寝て、明日ゆっくりしてテスト返しに備えるぞー!

 *

あっという間に二日過ぎて、今日はテスト返し。なんだか緊張してきた……!

「ショート、てんま。覚えてるわよね? この三人の中で一番合計点が良かった人が一番合計点低かった奴に何でも命令できるー、っての」
「覚えてますよー……」
「マジでやるのかよ……」

で、でも頑張ったし……さ、最下位ってことはないよね!? そう信じよう!
というか信じる以外の道はない!

 *

何故か今日は全てのテストが一斉に返ってきた。一教科ずつじゃダメなのだろうか……。
因みにあたしは魔法語が五十六点、杖魔法が七十七点、おまじないが六十二点だった。赤点どころか(あたしとしては)かなりの高得点だった。そうすると合計点は……百九十五点かな。前回と比べるとかなーりいいよね!
残る問題はゆうきとてんまの点数だよねぇ……。いくらあたしが良くたって、今回は二人だって勉強してるわけだし……ううん、どうなんだろう?

「ゆうき、何点だった?」
「ふっふっふ、なんと二百十五点でしたー!」

……流石杖魔法だけ得意なだけはあるよね! ていうかこれてんまに負けたらあたしがビリってことだよね……うわあ、嫌だー!

「て、てんまは何点?」
「え、いや……百七十五点……かな」
「そういうショートはどうなのよ」
「あたしは……百九十五点だよ」

と、いうことは……ちょうど真ん中だね。よかったー!
でも、ゆうきが一番でてんまが三番とか……ゆうき、何命令する気なんだろう……?

「よし、じゃあビリのてんまくんに命令するわね!」
「うわ、めっちゃイキイキしてやがる……ウザッ」
「えっとね……じゃあ、ショートのほっぺにちゅーしろ、ちゅー!」
「ハァ!!??」

な、なな何を言ってるのゆうきは!!?? っていうか何であたしまで被害受けなきゃいけないのさ! 意味分かんないし!
ていうかこれ何ていうイジメ!!?? てんまというよりあたしイジメじゃないかなぁ、これ!!?? ビリ取ったのてんまだよねぇ!? ねぇ!!??
そんなことを思いながらゆうきの方を見てみると、超いい笑顔で親指を立てていた。すごムカつく。

「というわけで、さぁやれてんま!」


====作者より====

結局ゆうきが一番でてんまが三番になりますた。
点数を全て漢数字で書いてあるのは字数稼ぎです(暴露)

ショートのおまじないの点数=わたしのある苦手科目の点数です。
どう?頑張ったでしょ?(どやぷん

テスト返しの日に授業をやるなんてうちの学校いかれてるわ

明日も頑張って更新しますん

Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.265 )
日時: 2013/12/13 21:38
名前: ショート ◆RNBm3A/DrQ (ID: EmSHr2md)

————って、本気でやらせるつもりなの……? ウソでしょ!?
い、イヤってわけじゃないけど……で、でも……! こんなの恥ずかしいし! てんまだって、カワイソウじゃん……っ! もう、ホントにゆうきのバカーッ!!

「おら、とっととちゅーしろよクソてんま」
「う、うるせぇな! 無理に決まってるだろそんなのっ!」
「いくらなんでもヒドいよゆうきー!」
「ハァ? バカに逆らう権利ナシ、よ」

あたしたちの猛反対に対し、ゆうきはイラついた声で答える。
というかバカって何だよバカって! そりゃ今回はゆうきより点数低かったけど……ゆうきだっていつもはビリ取ったりするじゃないか!

「いいからちゅーしろこのヘタレヤロー! さっさとしないと唇に変更するぞ」
「わああ!? それだけは勘弁してください!!!!」

………………???? ヘタレ? いや、ヘタレっていうかやりたくないだけなんじゃないのかな……。誰だって好きでもなんでもない人にそんなことしたくないと思うんだけどな。ゆうきだっててんまにほっぺちゅーは嫌でしょ……って言ったらてんまに失礼か。

「ほれほれ早くぅ。それともやっぱ唇がいいわけぇ?」
「や、やっぱとか言うなバカゆうき! ……っや、やればいいんだろ!!??」

ふえ!? 何!? ほ、ホントにやるの!!?? こっそり逃げておけばよかった……!
………………って、あれ? 何でりんねがいるの!?

「ゆうき、この二人は何してるの?」
「おおりんね! いや、あたしがこの二人にテストの合計点勝ったから、まぁ……ビリのてんまに『ショートのほっぺにちゅーしろ』って命令したのよ」

ゆうきが言った途端、クラスがザワザワと騒がしくなる。それと同時に、クラス中の視線が一気にあたしたちに集まる。
……って、ゆうき! そういうこと大きな声で言うのやめてよー!

「えっ、なになに? てんまがショートのほっぺにちゅーするの?」
「面白そう〜!」

ちょちょちょっとぉ!!?? ホントにゆうきってば何してくれちゃってんの!? 面白そうとか言ってる奴いるし! 後でぶん殴ってやる!
というかこっちは面白くもなんともないよ! そ、そりゃあホントにしてもらえるなら嬉し……じゃ、じゃなくてっ! 恥ずかしいし、てんまはきっと……少なくともあたしのこと好きじゃないだろうし! カワイソウだよっ!

「おい、下向いてたらできないだろ……」
「ほえっ? え、ちょ……ひゃあっ!?」

てんまの顔が見えなくなったと思ったらほっぺに柔らかい感触が。
………………ま、さかホントにちゅーしちゃったの!!??

「こ、これでいいだろっ! ていうかお前らみんな散れ! 見んなバカァァァ!!!!」

そう言っててんまは顔を真っ赤にさせたままどこかへ走り去ってしまった。そして、きっと今のあたしの顔も、てんまに負けないくらい真っ赤だと思う。

「おーおー、可愛いねぇてんまくんは」
「……っ、ゆうきのアホォ!」
「えー、何? 何であたし怒られてるの? いいじゃん、ホントは嬉しかったんでしょ?」
「……うるさいっ!」

……確かに嬉しくなかったわけじゃない。——けどっ! これからどんな顔しててんまに合えばいいのか分かんないよ……! もう! もう! ゆうきのバカーッ!


=====作者より=====

期末テストの最高点は88点ですた(´・_・`)
前回ぶっちぎりで悪かった数学も赤点回避です(どやっ)

今回赤点無かったんだよすごくね?????

・・・まぁ、次も数学はバカ組だろうし、原価は(点数悪かった人用の)補習あるけどね(゜´Д`゜)

昨日更新できずすいませんでしたー