二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.331 )
- 日時: 2014/05/16 00:58
- 名前: ショート ◆RNBm3A/DrQ (ID: V4iGFt6a)
**お題 イトコてんショ**
「てんま、遊びに来た!」
元気な声が外から聞こえる。声の主は従妹のショートだった。部屋の窓から外を見てみると、弾けるような笑顔でオレの部屋の方を見ながらブンブン手を振っていた。
「今行くから、待ってろ」
「うんっ!」
そう言ってオレは駆け足で玄関まで行く。これがオレの日常だ。
オレとショートの家はそんなに遠くない。自転車で行けば15分でつくような距離だ。そのせいか、いつもショートはオレの家に来る。それはオレが小学3年生のときからずっと続いている。小3のときから、今現在中学3年生になるまでショートとは殆ど毎日遊んでいる。
「ねぇねぇてんまぁ、数学の宿題で分かんないとこあるから教えて!」
「はぁ? 別にいいけど……その代わり後でなんかおごれよ」
「えーっ!? ケチ! 先輩が後輩に奢らせるとかありえないっ! フツー逆でしょ!」
「じゃあ教えねぇ」
「あっ、ウソウソ! お願い教えてっ!」
人のことは言えないがコイツは超がつくほどバカだからいつも宿題教えろ、と言ってくる。毎日オレの家に来る理由の一つが恐らくこれだろうと言うレベルでバカなのだ。
どうにかして欲しいとも思うが、こいつの頭が良くなって遊ぶ機会が減ってしまうのは嫌だからコイツには申し訳ないけどやっぱりそのままのコイツでいてほしいとも思う。……いや、3年になって進路に影響が出ないくらいにはなって欲しいとも思うが……。
*
あれから数十分が経過した。オレたちはいつものように近所の公園でショートの宿題を片付けることにして、ようやくそれが終わったのだ。
相変わらずバカだなぁ、とも思うがそんなところも可愛いとか愛しいとか思ってしまうオレもバカだな、と感じる。何故こんなバカを好きになってしまったのか……。
「へっへー、てんま今日もありがと! よしじゃあそこの自販機でなんか買ってきてあげるね……って、ああっ!?」
「な、なんだようるっせーな。突然大声出すなバカ」
「ど、どうしようお金置いてきちゃった……」
またか。この前も忘れてた気がするんだけど。
……涙目になってるコイツも可愛いな、なんて……。
「この前みたいに土あげる、とかやめろよ……?」
「うっ……! あ、そっそうだ! じゃあ代わりに可愛い可愛いショートちゃんがてんまくんのほっぺにチューしてあげよう!」
「……は?」
え? いやコイツ何言ってんの? バカなの?
もしかしてワザと?
「……あっ! べ、べべべ別にてんまが好きだからとかじゃないから! 別にてんまかっこよくもないし……!」
「そういうことは思ってても口に出さないでくださいショートさん……」
お前は好きな人に可愛くないと素直に口にされて嬉しいのか……?
って、まぁオレは別にコイツに告白したこともないから、オレがショートのこと好きってことは知られてないはず……だけど。
いやでもそういうことって思ってても言わねーだろ普通。
「……あー……ったく、今日はいいよ。あとお前冗談でもほかの男子にはやるなよ——……ってうお!? 何で泣きそうになってんだよ!?」
「も、てんまのバカ! 知らない! 鈍感!」
「はぁ!? なんで突然キレ……地味に殴るなアホ!」
……オレ、コイツに告白出来る日なんて、くるのかな……。
====作者より====
お題「従兄弟同士の設定でお互い好きあっているが、素直になれないてんショ」
素直になれないとかいつものことだなー うんうん
って思いながら書いてた。この話はこれでおしまいです
相変わらずヤマもオチもありません。
更新してなくてごめんね小説(?)です。
イトコ設定って美味しいですよね。幼馴染も好きだけどまたちょっと違うじゃないですか。
因みに法律上イトコ同士は結婚できます。ただいろんな関係上子供つくると障害持った子産まれやすいらしいっすけどね。よく知りませんが。
なんだか昔のこと思い出してしまったw
これからも時間あるときにお題ちまちまやってくかもしれないです
そんなわけでヨロシクオナシャス(`・ω・´)