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Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.383 )
日時: 2015/02/02 19:13
名前: ショート ◆RNBm3A/DrQ (ID: dVgfgJj/)

 **ホントの名前**

ある日の午後、ほしぞら魔法学校の4人組で集まって温室でトランプをしていた。
言いだしっぺのゆうきがババ抜きでさっきから負けっぱなしなせいでものすごくイライラしているみたいだが、りんねがいる手前他人に手を出すことができず余計イライラしている模様。

「あーっ、もーっまた負けたぁ! なんでショートにまで負けるわけ!? 意味わかんない!」
「ど、どういう意味!? ゆうきが弱すぎるんじゃない?」
「あたしもショートが負けると思ってたわ。なんか考えてることとかすぐ顔に出るし……意外ね」

確かに、りんねの言う通りかもしれない。まさかゆうきの方があんなにすぐ顔に出るとは思わなかった。まぁショートが表情に出てないと言えばウソになるかもしれないけどな。
オレとしては、いつまでも同じ結果しか出ないトランプ続けるよりほかのことしたいんだけどな……。

「ヤッホーみんな! 遊びに来た!」

ハイテンションで杜若が登場。来て早々で悪いけど早く帰ってくれねーかな。

「あっ杜若—! 杜若もトランプやる?」
「え? お前らなんでこんなとこでトランプなんかやってんの……?」
「ゆうきがやろうって言うからやってた」

言われてみれば何で温室でやってんだ……? いやでも誰かの部屋行く……のは無理だろ。部屋片付いてるのなんてりんねしかいないし。りんねの部屋行くの怖いからみんな嫌だと思う。

「で、杜若は何でここ来たんだよ。菖蒲はどうしたんだ?」
「いや……なんか模様替え(?)するから出てけって言われた……」

模様替えするだけで追い出されるってある意味すごい。ていうかそれただ出て行って欲しかっただけだろ……。

「……あっ! 杜若の持ってるその本、何?」
「ああ、なんか最近植物魔法学校の生徒の間で流行ってるんだけどさー、なんだっけ……姓名判断? とかいうやつが書いてある本」
「姓名判断!? 何それどうやるの!?」

本のことを聞いたのはショートなのに、ゆうきの方が興味を持ち出す。ゆうきってこういうの好きだったっけ?

「なんか……苗字と名前の画数とか? でなんか判断するらしい……?」
「へぇ、苗字と名前かー。そういえば、あたしたちみんなフルネーム知らないよね」
「まぁ別にいちいち教える必要もなかったしね」

言われてみればそうかもしれない。でも魔法使いになる前に、校長がこの名前で名乗れって言うしな……。フルネームを名乗る理由がないというか。

「そういや杜若ってホントにその名前なのか……? 失礼だけどどの苗字だったとしても語感悪そう」
「いや……これは……姉ちゃんが勝手にやった……」

ここでまた姉に振り回されてた事実が発覚する弟。なんか可哀想だな杜若。