二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜*短編集 ( No.59 )
- 日時: 2013/05/12 00:23
- 名前: ショート ◆RNBm3A/DrQ (ID: CwD5uNz.)
- 参照: 英語の宿題も簿記の宿題も終わらないからてんま殴る
——あれから数分。講堂にいる女子全員が紙に主役をやって欲しい男子一名を書いてゆうきの持ってる箱に入れ終わり(ゆうきも参加)、ゆうきが投票数を集計する。
「えーっと、主人公は……やっぱりてんまでしたーっ」
「オレ!!?? ていうかやっぱりってどういう意味だよっ!」
因みに全員てんまに票を入れたらしい。流石てんまだね。
「えーと、次はアリスのお姉さん役かな。誰かやりたい人いる?」
ゆうきが尋ねると、なんと一人の男子が手を挙げた。
——杜若だった。超意外……女の子の役なんかやりたいようには見えないけど。何か理由でもあるのかなぁ?
「おお、杜若。いいの?」
「あぁ、勿論だ。だってお姉さんってことは少なからずてんまより上の立場だろ? ていうかアリスはお姉さんに叱られて森に行かされるんだし!
それはつまりお姉さん役をやればアリス役のてんまを叱れるってことだろ!?」
「な、テメッ……ふざけ」
「なるほど、まぁ理由は何であれ自らやってくれるのはありがたいわ。じゃ、お姉さん役は杜若ね」
「よっしゃ!」
「あああ……」
喜ぶ杜若と膝から崩れ落ちるてんま。ま、まぁ年下に姉役をやられるのはヤだよね……。あたしも弟に姉役やられたら嫌だし……。
しかもあの二人無駄に仲悪かったりするし。
「んー、じゃあ次は……王子様役かしら。これは女子ね」
「王子様!?」
ジュディが反応する。王子役やりたいの……?
「私、やるワ!」
「あたしも、やりたいっ……!」
「あたしもやる!」
ジュディに続いて、あすかと千夏も立候補する。な、何? 三人ともどうしちゃったの……? さっきまで嫌そうだったのに。
「さ、三人とも何でそんなに……」
「だって、アリス役てんまだし! このお話、最後アリスと王子様結ばれるしっ!」
「は、はぁ!?」
遠くでてんまが反応してた。うーん、でもあたしはそれでもやりたくないな……。
「立候補はジュディとあすかと千夏ね。じゃあ次は推薦ね」
「あたしはショートがいいと思うわ」
「私もショートを推薦しますわ」
何故かりんねと菖蒲が笑顔であたしのことを推薦してくる。正直意味が分からない。何の嫌がらせだろうか。
それ以前に立候補者いるんだから三人から選べばいいじゃんっ……!
「私もショート推薦!」
「あたしもー、ショート推薦!」
千春と千冬も推薦してきた。やめてください。
「あたしもショートのこと超推薦するわ」
「何でゆうきまでっ! なにコレ何の嫌がらせ!?」
「うるさいわね、折角推薦してやってるんだから黙りなさい」
う、うぅ……っていうかだから立候補者がいるでしょーがっ!
「この際、てんまに決めてもらいましょ!」
「な、何でオレなんだよ!」
……てんまが決めてくれるならあたしは有り得ないだろう。ジュディがアリスと王子様結ばれるって言ってたし。嫌いな人とそんなことしたくないよね……。
「だって、てんまが主役だし。やりたい人とやったほうがいいでしょ?」
「お前それ絶対わざとだろ! ふざけんな!」
「うるさい。いいからさっさと決めなさい。自分で決められないならあたしが決めてあげるわよ。やりたい相手分かってるから」
「な、ななっ……何言って……!」
ゆうきすごい! てんまのやりたい相手聞かなくても分かるのか!
ま、あたしには関係ないし、どうでもいいけど……。
————なんて、思っていたら。
「わ、分かったよ……っ! ………………ショート、で」
「——————へ? え、えぇっ? ななな何であのメンツであたしなの!?」
「い、いいい嫌がらせだ! お前だってアリス役決めるときオレに票入れたし仕返しだよ!」
「そんなの他の皆だってそうじゃん! あああ裏方に回る予定がっ! てんまのアホォーーッ!」
最悪だ……やらない気でいたのに。あたしが演劇なんかできるわけないのにっ! てんまのバカッ!
======作者より======
俺得なキャスト・・・(笑)
- Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜*短編集 ( No.60 )
- 日時: 2013/05/12 09:53
- 名前: ショート ◆RNBm3A/DrQ (ID: CwD5uNz.)
- 参照: 英語の宿題も簿記の宿題も終わらないからてんま殴る
何故かあたしが王子役をやることになり、次はタイトルにも入っている七人の小人役を決めることになった。
ってかこれ七人も決めるの……? めんどくさそう。ていうか小人って性別どっちなんだろう。
「えーと、小人はあたしが適当に決めるわ。とりあえずあたしは練習に参加したいからやる。
あとりんねと……菖蒲とジュディとあすかと千夏と千秋ね」
「小人って全員男なのね……もうここまでくれば別にいいけどさ」
結局小人役はかなり早く決まってしまった。王子役も適当に決めて欲しかった。
「えーっと……そうねぇ、次は王妃役かしら。あさひかコハネかなるみかイトかゴスペルなんだけど、どうする?」
「ね、ねぇゆうき? 王妃ってあれでしょ? 自分が世界で一番美しいとか言っちゃう系の人でしょ? なるみかイトに」
「そうね、王妃役はあさひが適任だと思うわ」
「何で!? ヒドいよゆうき!」
ゆうき……。あさひが王妃役とかイメージわかないよ……?
どこが適任なんだろう。
「確かにナルシストっぽいけど、あとで白雪姫殺そうとする人なのよ。だからアンタが適任だと思うの。やってくれるわよね?」
「ゆうきの頼みなら!」
「そう、助かるわ。じゃあ王妃役はあさひね」
あ、あさひ……。大した理由も聞いてないのにいいの……?
大体、あさひは人殺しやりそうな人って言いたいのかな、ゆうきは……。
「次は白雪姫ね。割とすぐ退場するのね白雪姫……で、誰がやる?」
ゆうきが男子を見ると、残ってる男子がビクッと肩を震わせる。
「コハネ、コハネ。白雪姫役やってみなさいよ! きっとコハネならできるわ!」
「り、りんね!? 何で俺なの!?」
「じゃありんねの推薦でコハネね。男子少ないから誰かがやらないと進まないんだし」
無理矢理決定されるコハネ。ていうか、主役よりはいいんじゃないかな……。
一番嫌な役はてんまにやってもらうんだし……ゆうきの言うとおり、男子はやらないですむ人も、元の男子の人数も少ないもんね。
「最後に隣の国のお姫様ね。誰かやってくれる人はいるかしら?」
ゆうきが聞くと、イトが自ら手を挙げる。い、意外だ……でも隣の国のお姫様ってどんな役なんだろう。
ていうか、それ以前に白雪姫もアリスもそんなの出てこなかったような。
「ボクがやるよ。出番も少ないし……」
そう言うと、イトがチラッとあたしを見てきた。
? 何だろう……?
「そう。じゃあこれで全員決まりね!」
「ってことは、あたしたちは裏方でいいのね?」
「あ、そうね。じゃあ、なるみとゴスペルと千春と千冬と黒ショートとチョコは裏方ね。そんじゃ、役が決まってる人は講堂で練習、裏方の人は先生のとこ行って裏方の仕事をする! それでいいわねっ」
うへぇ……練習かぁ。やだなぁ。
ていうか、もしかして一ヶ月間ずっと練習するのだろうか。めんどくさい……。
でも、王子は途中からだし、主役よりは出ないし……出る時間的にはなんとかなるかなぁ。
……てか、セリフ覚えられるかなぁ?
「そういえば、ゆうき……この劇ってナレーターとかいないの?」
「え、あぁそれは校長がやるらしいわよ。練習中はあたしが代わりにやっとく」
へぇ、校長がねぇ……。自分もちょこっとだけ参加したかったとか、そういう理由なんだろうなぁ。
=====作者より=====
役やっと決め終わった・・・(笑)
因みにこの話考えるときに一番時間使ったのが劇の話・・・てか内容wwww
アレンジって難しいwww
- Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜*短編集 ( No.61 )
- 日時: 2013/05/18 13:46
- 名前: ショート ◆RNBm3A/DrQ (ID: 27y4eURD)
- 参照: 演劇の知識なんか持ってないよわたし!!!
————そして、練習が始まった。
一応最初は通して練習するらしい……。なので、最初はてんまだけが立っていた。うん、まぁ主役だもんね。
そして校長代わりのゆうきのナレーションが入る。
「——昔、あるところにアリスというとても可愛い、イタズラ好きな女の子がいました。アリスは実は魔法使いで毎日魔法でイタズラをしてはお姉さんを困らせていて、今日もイタズラをしていました」
こ、この次がてんまのセリフだよね! てんま大丈夫なのかな……? いくら台本持ってるとは言え、いきなり女の子口調は難しいんじゃ?
「あ、あは、あはは……化粧品のお姉様を埋めてやったわー……?」
「てんま! それお姉様と化粧品逆だと思う! お姉さん勝手に化粧品にしちゃダメだと思うんだけど!」
あたしがてんまを止めると、てんまがハッとする。いくら緊張してる上に女役だからといってこれはないと思う。
……と、とりあえず続けるらしい。これ以上変なミスはいろいろヤバイよてんま……。
「え、えと……お母様の飼ってるアンコも放してやったし、お父様の大事な時計とトイレも魔法で合体させたし?」
「お母様が飼ってるのインコだろ!」
ダメだ、てんまの演技、突っ込みどころ満載だ……! 時計とトイレ合体は合ってるけど、あれ自分にも被害が出る気がするんだけど、どうなんだろう。
それ以前に時計とトイレを合体させた意味って何? 合ってるとこなんて文字数と最初の文字が「と」ってだけだよね。
って、そういやここでお姉さん役の杜若登場だ! 杜若ならなんとかなりそうな気がする。
「もう、アリス何してるのよ! これ以上私たちを困らせないで!」
……うまっ!? え、あれ杜若だよね……? いや見た目は杜若だけど。
そんなにてんまがいじめたかったのか……杜若……。
「お、お姉様……み、みみ見つかってしまったわね……? でも私はトイレのことが大好きだからイタズラしたいのよ!」
「てんま! アリスはトイレ好きな変態じゃないよ!?」
もうダメだ。てんまに女役をやらせるのは荷が重すぎる。
大体、トイレが大好きだからイタズラするってどういうことなの……。元のセリフは「自分の魔法が好きだから好きなように使ってるだけよ」だったよね? 何がどうなるとあんなセリフになるの?
「……これ以上続けてると日が暮れるから少し飛ばすわよ。アリスが小人と出会うところやりましょう」
見かねたゆうきが新たな指示を出す。賢明な判断だと思う。
小人ってことは、ゆうきも出るんだよね。
「あ、あああああらあんなとこに変な小人がいるわー……! イタズラしちゃいましょう……?」
……さっきよりはマシかな……。さっきは変な言い間違いばっかりしてたし。
そのあとてんまが実際に変身をして、小人に魔法を仕掛ける……フリをした。魔法は使ってるけど、当たらないようにしてあるのだ。
「うわああああっ」
小人役の女子全員が叫ぶ。……まぁ、叫ぶだけなら皆できるよね。
そういや次のセリフゆうきだっけ……。
「誰だ、こんな悪質な嫌がらせをするのは!」
「あ、あはは……アンタたちみたいなヤツはイタズラのし甲斐があるわ……!」
「ふざけるな! って、魔法を使ってイタズラしてるし、この森にいるし……こいつ、あのアリスなんじゃないか?」
何この女子軍の上手さ。怖い。そしててんまの下手くそさが目立つね。
「アリスって、噂じゃ住む場所なくて困ってる上にホントは魔法使ったらいけないらしいよ」
「そ、そそそそこ! うう、うるさいのよ!?」
さっきから思ってたんだけど、何で疑問形なんだろう。書いてあること読めばいいだけじゃん……。
「そうだ、アリス。ここは取引をしよう」
「とっ、ととと取引?」
「もし今のお詫びとして毎日料理や掃除をしてくれるなら、私たちの家に、一緒に住まわせてやろう」
————と、そんなこんなで小人とアリスのシーンが終わる。
なんていうか、ホント劇当日大丈夫なんだろうか……。
=====作者より=====
昨日と今日で小説書きすぎだwwwwwww
どうでもいいけど、わたし自身の演劇レベルはかなり低いです。
小学生の時の6年生を送る会とかで劇やるとき、大抵動かない役やりました。
橋とか← 雨とか←?
雨ってなんだよ わたしも分からないけどまぁいいやwwww←
王子とアリスは上手く演技できるんでしょーかねっ
- Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜*短編集 ( No.62 )
- 日時: 2013/05/12 14:01
- 名前: ショート ◆RNBm3A/DrQ (ID: CwD5uNz.)
- 参照: 演劇の知識なんか持ってないよわたし!!!
次は、ゆうきが「いろんな人が練習できるから」と言って白雪姫が毒リンゴを食べさせられて死ぬところからやると言い出した。
要するにコハネは死んで出番終了なんだよね……? なんか、ちょっとカワイソウかも。
……って、これあたしの出番あるじゃん……! 嫌すぎる!
などと思っていると、あさひとコハネが練習を始めた。
「そこの可愛いお嬢さん、この赤くてキレイなリンゴはいかが?」
「まぁ、とても美味しそうなリンゴ! 是非いただくわ!」
……さっきから皆上手すぎない? あたしあんなに上手くやれる自信ないよ……。
コハネが、リンゴを食べるような動作をして、その直後に倒れる。因みにこの物語で白雪姫は生き返らないらしい。
「ううっ……!」
ここで白雪姫死んで……えっと、アリスと小人に埋められちゃうのか……。……どうやって白雪姫……役のコハネを運ぶのだろうか。
と、疑問を抱いてたらアリスと小人が白雪姫引きずっていた。もう少し優しく扱ってあげなよ……。
「よし、じゃあ白雪姫死んだし、王子がアリスと出会うとこやりましょ! えーと、小人たちに止められた後のとこね!」
白雪姫の扱いがヒドすぎる。ていうか、もうあたしの出番だよ……うう、嫌だなあ。演劇なんかやったことないのに……。
「え、ええっと……そこのお嬢さん……? ど、ど、どうかなさったんですか……?」
「う、あ、え……と、わ、私はシンデレラの敵を取るのよ……!」
「待っててんま! 殺されたの白雪姫だしこの話シンデレラかすってないから!」
あたしも死ぬほど演技下手くそだけど、てんまほどじゃないと思う。多分。
「アンタら何やってるのよ……主役と王子がここまで下手くそじゃ演劇なんかできないじゃないの!」
「「じゃあ役変えろ!!!!」」
あたしとてんまが声を揃えて言う。
勝手に決めたくせに何を言ってるんだゆうきは。だったら王子役ゆうきがやればいいのに! あたしは最初から演劇なんかやるつもり無かったもん!
「ごちゃごちゃうるさいわね。てんまは女子全員からの支持があるんだから変えられるわけ無いでしょ。
ショートに至っては外見的にもアンタが適任なのよ」
「な、何それ! どういう意味!? 男みたいだって言いたいの!?」
「いや、そうじゃなくて。この中で一番胸無くて、男役やっても違和感ないのアンタじゃない」
「殴るよ!?」
そんな理由で王子役やらされてたまるか! た、確かに胸無いのは合ってるけど! でも小人役だって男なのにゆうきとかりんねとかやってるじゃん! 王子役だって同じ男役なのに!
「ったく……アンタらいると練習進まないし、これからは個々で練習するわよ。演劇祭当日の……一週間前には全員で練習するから、それまでに全員セリフも覚えて、演技できるようにしなさい!」
ゆうきが大きな声で言う。
演劇祭の一週間前までに演技とセリフを覚える……ってことは、三週間しかないじゃん! そんなの無理に決まってるよ……!
「特にてんまとショート。アンタたちは主役と……まぁ主役みたいなもんなんだからきちんと出来るようにしておきなさいよ。
お姉さん化粧品にしてる場合じゃないからね」
「うるせぇ黙れ!」
————こうして、あたしたちはそれぞれで練習することになった。
……どうしよう!