ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

「メインステップ！ 覇王ロード・ドラゴン・ザ・ワールド2体をレベル2にアップ！」
レベルが上がったことにより、2体のロード・ドラゴン・ザ・ワールドは剣を掲げ咆哮する。その衝撃ときたら、リュウセイが両足に力を込めて踏ん張らなければならないほどだった。
「アタックステップ！ 覇王ロード・ドラゴン・ザ・ワールドでアタック！」
覇王ロード・ドラゴン・ザ・ワールドLv. 2BP 12000
「炎の覇獣ハヌ・マーグでブロック！」
炎の覇獣ハヌ・マーグLv. 1BP 5000
ハヌ・マーグはザ・ワールドに向けて幾つもの火炎の球を打ち出すが、ザ・ワールドの盾に全て弾かれ、その剣で両断された。
リュウセイ・リザーブ5
「さらに、ザ・ワールドのLv. 2、3のアタックステップ効果！ カード名に「ロード・ドラゴン」と入っている自分のスピリットがBPを比べ相手のスピリットだけを破壊したとき、相手のライフのコア一個を相手のトラッシュに！」
ザ・ワールドが地響きを立てながらリュウセイの目の前に歩みより、その巨大な剣を降り下ろした。
リュウセイ・ライフ4
「ぐっ！」
バトルフォームから身体に衝撃が走る。これがライフの痛みなのだとリュウセイは実感した。
「まだまだいくよ！ もう1体のザ・ワールドでアタック！」
再びザ・ワールドが飛翔し、リュウセイへと向かってくる。
「ライフで受ける！」
ザ・ワールドの剣が再び降り下ろされ、再び衝撃が走る。
リュウセイ・リザーブ2・ライフ3
「ロード・ドラゴン・バゼルでアタック！」
「ライフで！」
バゼルが抜刀した刀での一撃を、リュウセイはまたもやライフで受ける。仮にライト・ブレイドラでブロックしても、ザ・ワールドの効果でライフを失うのには変わりがないからだ。
リュウセイ・リザーブ3・ライフ2
「もう少しでフィニッシュ！ ロード・ドラゴン・インティでアタック！」
が、その時、リュウセイの眼が光ったのをサクラは見逃さなかった。
「フラッシュタイミング！ マジック、ファイヤーウォール！」
リュウセイ・手札9
「うそ、このタイミングで！？」
マジック、ファイヤーウォール。その効果は、自分の赤のスピリット1体を破壊することで、このバトル終了時にアタックステップを終了させるという効果を持つ。
「ライト・ブレイドラを破壊し、アタックステップ強制終了！ ライフで受ける！」
インティの吐く火炎がリュウセイを襲い、ライフが減らされる。
リュウセイ・リザーブ2・ライフ1
「あと少しだったのに〜！ ターンエンド！」
ターン11
リュウセイ・リザーブ9
「(この状況を覆せるのは、俺のデッキだと……アイツしかいない！)ドローステップ！」
リュウセイは必死に祈り、デッキからカードをドローした。
リュウセイ・手札10
「…………」
リュウセイは恐る恐る目を開いた。
と、その瞬間、リュウセイの顔が言い表せないほどの笑顔に包まれた。
「いくぜ、メインステップ！ グローリー・ガードラーを3体召喚！」
リュウセイ・リザーブ7・手札7
「続けて、電竜機トランスファー・ドラゴンを召喚！」
リュウセイ・リザーブ3・手札6
「そ、それって……」
サクラは急に顔を青ざめた。つまり、この後何が起こるか、それを知ってしまったからだ。
「そう、召喚時効果発揮！ 系統1つを指定して、その系統を持つBP 5000以下の相手のスピリット2体を破壊する！ ロード・ドラゴン・ドミニオン2体を破壊！」
トランスファー・ドラゴンが放った巨大な電撃を喰らい、ドミニオン2体は倒れた。
「まだ行くぞ！ ライト・ブレイドラ！」
リュウセイ・リザーブ2・手札5
そして、リュウセイは手札のカードを1枚手に取った。
「(来る、リュウセイのキースピリット！)」
そして、リュウセイは眼を見開き、カードを掲げた。

「天空駆ける剣聖の長、絶望を希望に変え、星を斬れ！ 十剣聖スターブレード・ドラゴン、レベル3で見参！」

その時、突如空に暗雲が立ち込め、不意にそれが十文字に切り裂かれ虚空に消える。その天空から降りてきたのは、巨大な剣を構え、白銀の鎧を纏った赤い龍だった。
「召喚コスト確保のため、グローリー・ガードラー3体を破壊！」
リュウセイ・リザーブ0・手札4
「これが……リュウセイのキースピリット……！」
「電竜機トランスファー・ドラゴンを、十剣聖スターブレード・ドラゴンに合体 さらにレベル3に！」
十剣聖スターブレード・ドラゴンLv. 3BP 17000
スターブレードの背中に、トランスファー・ドラゴンから分離した羽が装着され、スターブレードが電気をその身体に纏った。
「サクラ、さっきはこのターンで決めるって言ったよね」
「ま、まぁ……言ったけど」

「今度は、僕がこのターンで決める！」

「アタックステップ！ 十剣聖スターブレード・ドラゴンで合体アタック！」
リュウセイの声に応じ、スターブレードは翼を広げて飛翔した。
「スターブレードのアタック時効果、最もBPの高い相手スピリットを1体破壊する。よってザ・ワールド1体を破壊！」
スターブレードが自身の剣を振りかざし、ザ・ワールドに向かって斬撃を放ち、ザ・ワールドを破壊する。
「(ブロックできるスピリットがいない……。)ライフで……」
「まだだっ！ スターブレードのLv. 2・3の合体アタック時効果、相手のBP 7000以下のスピリットを1体破壊する！」
スターブレードは再び剣を振りかざし、斬撃を飛ばす。
「コスト8のインティを破壊！」
スターブレードの斬撃は見事にインティの体躯を両断し、それを破壊する。
「さらに、この効果でコスト6以上のスピリットを破壊したとき、相手のライフのコア1個を、相手のリザーブに！」
「うっそぉ！？」
スターブレードが三度剣を振るい、飛ばした斬撃でサクラのライフを奪う。
サクラ・ライフ2
「さらに、フラッシュタイミング！」
「(まだ来るの！？)」
「マジック、リブートコードを使用！ 不足コストは、ライト・ブレイドラと星見の三連塔から確保」
コアを失ったことにより、三連塔は輝きが少しばかり失せ、ライト・ブレイドラはフィールドから消えた。
「効果で、自分のスピリット全てを回復！」
「ら、ライフで受ける！」
スターブレードが降り下ろした一撃で、またもサクラのライフが消し飛ぶ。
サクラ・ライフ1
「さらに、もう一度スターブレードでアタック！ アタック時効果で、ザ・ワールドを破壊！」
先程のアタックを再生するかの如く、ザ・ワールドが再び破壊される。
「ああっ！？ もう、ライフで受ける！」
スターブレードの一撃を受け、サクラの最後のライフが無くなった。
サクラ・ライフ0
「負けたぁぁー！」
サクラは後方に吹き飛ばされ、光の中に消えた。

「剣と共に、俺勝利！」




「いや〜、負けちゃったな私。リュウセイがあんなに強いなんて思わなかったよ」
サクラが残念そうに話しかけてくる。
バトルが終了したので、リュウセイはバトルフィールドから帰還していた。あれがバトルフィールドというものだと、改めて実感できた。
「いや、サクラもすごかったよ。ファイアウォールがなきゃ確実に負けてたもん。そっちだって充分強いよ」
「そうかな……えへへ」
サクラは恥ずかしそうに頭を掻いている。いくら熱くたって、やはり女の子なのだ。
と、そのときだった。

「見つけたぞ、リュウセイ！」

入り口の自動ドアを轟音と共に蹴飛ばして、誰かが入って来たのだ。しかもリュウセイの名を呼んで。
「お、お前は…………」


第1話・完

〜続く〜