二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re:第六十八話 ( No.109 )
- 日時: 2013/06/17 22:01
- 名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)
「えぇと、何だろうアレ。」
「さあ……。暴れてるけど、大丈夫かな。」
「お、俺なんとかして来る!」
「魚を火あぶり……?」
「え……!」
宙が唯一出来るのは炎を地味に操ること。しかも未熟。
あぁー、無理です。ルピナス、どうしたら良いかな。
——黙って見てろ、もう終わるから——
「も、もう終わる!? 何が!?」
「どうしたの……ってぎゃああぁああぁあぁ!!!!!」
「どうしたの? ……さすがだね。」
無論、由美さんとサトルさんが掃除しちゃってました。
い、一応あの魚とは面識あるんだけどな。……箒でモロ真っ二つって何それ怖い。
「さすがじゃないよ! てかアイツら誰!?」
「由美さんとサトルさん。カペラの髪の毛刈ったのがサトルさんだよ?」
「いらねェよそんな知識!! ——あ、もうそろそろ準備しとかないと。」
「うん、分かった。」
足止めが消えたんだもん、一気に人が来るのなんて考えなくても分かるよね。で、何の準備をするんだろう。次の競技?
「あ、次はここからスタート地点まで競走。」
「気持ち悪っ!」
「さっきと同じ道を通るらしいよ? 俺、今からスタート地点まで行かないと! じゃあ後でね!」
そう言いながら宙は地面に落ちていたリュックを開いて、崖から飛び下りた。
「えぇ!?」
「大丈夫! パラシュートだから!!」
ま、魔法が使えなくてもパラシュートとかは使えるんだね。さすがゲーム大好きっ子。
「霖音君が一位ですか。」
「あ、校長。」
「そう言えば霖音君は、この運動会の仕組みを知ってますか?」
いつの間にかいた校長にももう慣れ、普通に接する僕。
仕組みって何だろう。僕はそう思いながら、首を横に振った。
「飛び級で三ツ星魔法使いに認定します。」
「えェ!? どう言うことですか!?」
「ここで一位を取ると、飛び級が出来るのです。一度だけですが。勿論ボーナスなのでこれからはちゃんと評価を受けないと級は上がりません。」
「み、三ツ星……?」
さっきまで、一ツ星魔法使いの称号しかなかったのに一瞬で三ツ星。てかハッキリ言って僕、自分の目標——大魔法使いになる——を忘れてた。
あれ? じゃあ、もう一つ目の声の正体も……
「やったああぁあぁぁあぁぁぁ!!!!!」
思わず飛び跳ねて喜ぶ。
当たり前だよ。一つ目標達成してて、もう一つの目標達成にに今近付いたんだから!
「私は先に宙君と下にいるので、下りる時も頑張って下さいね?」
* * *
『プログラム十六番、ラストです。師弟で参加してもらいます! 二人一組で頑張って下さいね!! では——』
はい、帰りは勿論僕が一位を取りました。それ以外にも色々と競技があったけど、もう最後。太陽が地平線に沈みかけている。
……借り物競走をこの水がそこらじゅうにあるここでするらしい。それに、僕に配られた紙には、「高性能カメラ」と書いてある。コーセーノーカメラって何?
「高性能カメラ、か。シュンだな。」
「何が?」
「アイツが高性能カメラを持ってるんだよ。あやか盗撮用って。」
「何それ気持ち悪い。気持ち悪い……。気持ち悪いんですけど。気持ち悪いんですけどおおぉおぉぉぉ!!」
「落ち着けリンネ! 気持ち悪い連打するな分かってるんだから!」
高性能カメラ。シュンが僕達に貸してくれるかが問題……。
「あやかちゃんってシュンと組むの? そうだとしたら勝機が見えなくもないんだけど。」
「多分そうだと思う。腐っても恐らく師弟だし。」
「よし、じゃあアルバ、あやかちゃんに頼んでみてね?」
「なんでだよ。」
「とりあえずよろしくね! あ、始まる!」
『よーい……スタートっ!!』