二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re:第七十話 ( No.115 )
日時: 2013/06/27 18:49
名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)
参照: 更新できた!


 雨が降る中、僕が家の裏で紫陽花(あじさい)の上の動く貝殻と戯れている間に事件は起こった。

「久しぶりだね、お姉ちゃん!」
「わあぁ!?」

 後ろを振り向くと人魂があった。

「覚えてる? ボクだよ! まあ、ボクが火なのに雨で消えてないのとかは考えないでね?」
「う、うん……。」

 いや、僕はそんなことより君がここにいることが気になる。この子は前、冥界に連れて行ってあげた人魂……のはず。

   ——聞いたことある声だな——

 ルピナスも何か呟いてる。
 いや、そんなことより

「何か用なの?」

 そう、人魂が何しに来たのか。なんで来たんだコイツは。

「うん、ケルベロスから伝言!」
「あのダサいワンちゃんから!?」
「ちょっ、アレでもソロモン七十二柱とか言う意味不明な称号あるんだから!!」
「ソロモンって……。てかあの子可愛い顔して凄い称号持ってるんだね。」
「だよねぇー!! 顔見るたびに笑えてくるもん!!」

 ケルベロスの話で、僕と人魂は五分位盛り上がってから本題に入った。

「悲惨なことが起こるから頑張れよって言ってたんだ。」
「それだけ?」
「うん、それだけだった。あ、ボク戻らないと! じゃあねー!!」
「あ、うん。……バイバイ!」

 僕がそう言ったと同時に人魂ははじまりとおわりのとびら方面へ向かって空中移動を開始した。
 悲惨、か……。こう言う時って大抵アルバとかルピナスら辺で嫌なことあるよね……。いや寧ろそれ以外って何かあったっけ……?

「リンネえええええぇえぇえぇええぇえぇえぇぇえぇぇぇ!!!!!」

 あぁー……、なんだろこの嫌な予感。
 ……宙だ。こう言う時にある意味空気が読めるのは間違いなく宙だ。

「何?」
「アルバが——」
「もう良いよ! 行くからサッサと案内しろボケェ!!!!」

「……な、何かあったのかな。」

 うん、僕今完全に吹っ切れたな。
 宙の到着と同時に僕の足は走り出すから、宙は置いてきた。どこに向かおうとしたんだろ……。

「とりあえずアルバの家に行ってー!!!」

 後ろから宙の叫び声がした。
 そう言えば宙、傘差してなかったな。……馬鹿は風邪引かないみたいな言葉あったから大丈夫だよね。