二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re:七十二話 ( No.118 )
日時: 2013/06/30 00:10
名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)


「……分かれ道だね」
「じゃあ別れようか、適当にペア組んで!」

 はい、腹の立つことに分かれ道が四つです。石でできた建物だから殺風景な挙句、明かりがない。右端と左端には少し斜めに傾いてる坂道、真ん中は左側と右側に階段がある。
 僕はフェイちゃんと組むことになり、他は由美さんとサトルさん、あやかちゃんとカミュさん、ロスリアになっていた。

「私達は左の道行くね」
「オレ達は……右で良いよな?」
「俺とリアはそこから!」

 僕達は強制的に右側の階段を進むことになる。階段上がったりするのあんまり好きじゃないんだけど……。

「じゃあ、後でね!!」
「気を付けてね!!」

 フェイちゃんと由美さんが手を振りながら言った後に、僕達は言われた所へダッシュ。
 と同時に僕らの使う階段の上から槍みたいな物体が降って来たから、氷でガード。

「フェイちゃん行くよ!!」
「う、うん! 私も手伝えることはやるね?」
「頑張れ!」

 僕は他人事の様に言うと、フェイちゃんの手を引いてスピードを上げた。
 直後に、槍を投げた犯人が槍を十本位構えてたけど、氷漬けにして終了。僕はスピードはそのままで階段を駆け上がっていた。


「うおっ!?」
「わあぁ!!」

 階段が終わったと思ったら目の前にいきなり大きな水の球が飛んで来た。
 飛んできた方向を見ると、カミュさんとあやかちゃんが僕らを見て驚いた顔をしている。
 多分僕達はもっと驚いた顔をしてるんだろうな。いきなり攻撃が来たんだから。

「……行くぞ。また後でな」

 カミュさんがボソッと言った直後にまた分かれ道になってる道をまっすぐ一番右の方へ進んで行った。


                        * * *


「……あぁもう! 鬱陶しい!! 一回全部消えろ!!!!!!」
「お、落ち着いて? 一回消えちゃったら元も子もないよ?」

 ここ——最上階寸前、その間に軽く五十人は氷漬けにしてしまった僕は大丈夫かな。色々と。
 しかも目の前にはこれはまた大勢の氷漬け希望者が。

「あのさ、氷漬けって疲れるんだ。洪水起こすね?」
「え!?」

 フェイちゃんの返事を聞く間もなく、僕はその場を洪水状態にした。僕は氷を基本使うけど、一応アルバに水属性だから云々と話を聞かされたことがある。水魔法も教えてもらったから少しなら使える。
 僕とフェイちゃんは赤い絨毯(じゅうたん)が敷いてある階段を上がって行った。

「……あれ?」

 僕は最上階と思われる場所を見て、思わず素っ頓狂な声を上げる。
 そこに在ったのは、手紙。

「手紙だけって……、いじめかな」
「え……えぇーっ!?」

 とりあえず手紙を読んで、僕は色んな意味でまた、素っ頓狂な声を上げた。

「まず一つ。最初に由美さんが殴り倒したのがボスだったらしいよ?」
「何それええぇえぇえぇぇぇぇ!!!!!」

 フェイちゃんの声がこの大きな建物中を木霊(こだま)した。