二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re:第七十五話 ( No.123 )
日時: 2013/07/08 16:41
名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)


「誰って……アルバだけど?」
「……うん、茶番お疲れ様です。チルベ、馬鹿らしいから止めようか」
「えー、もうちょっと良い反応してても良かったんじゃない? でもよく分かったね、さすがアルバの弟子だね」

 完全にチルベになる。
 褒められたけど僕たいしたことアルバに教えて貰ってない気がする。
 ……ってコイツがチルベだったらダメじゃん!

「アルバはどこなの!? 意味分かんない! てかなんでチルベいるの!?」
「よしよし、落ち着こうか。アルバはとりあえず白鳥青嵐とか言う子に預けたよ?」
「なんでだよ!! 預けて何になるの!?」
「いや……なんかノリと勢いで思わず……。だって反応面白いじゃん? 今みたいなの大好きなんだ、あっち面白くないんだもん」

 面白い。唯それだけで僕は騙されてたのか。少しだけ。
 と言うか、あっちってどんな感じなのかな……。この前も逃げてきたっぽい言い方してたし。

「で、とりあえずアルバは生きてるの? 死んでないんだね?」
「うん。生きてるよ? たしか風邪で寝込んでるけど」
「ダメじゃん!! ……うん、チルベがいるのはなんで?」
「……秘密」

 チルベがフッと鼻で笑いながら言う。
 失せろカスとか言いたけど我慢。秘密じゃねェよ馬鹿とか言いたいけど我慢。

「とりあえず、今日はどうする予定?」
「ここで泊まる予定! どうせ今日アルバ帰って来ないし!」
「あぁうん。そうですね。では僕帰りますのでさようなら。変なことしないで下さいね?」
「勿論、後でどんな目に遭うかは考えなくても分かるし」


                        * * *


「ふぅー……」

 無意識に溜め息を吐きながら、帰りに見つけた毒キノコを凍らせる。溜め息って言うより、息抜きに近いかな?

   ——さっきの馬鹿共、地味に見覚えがある……気がする——

 マジですか……。さっきの馬鹿共は多分僕が刀を手に入れた時とかにいた人だと思う。

   ——そして……お前の今置いたその刀はなんだ!? 私が寝てる間に何があった!?——

 寝るなよ!!! 大変だったんだよ!?
 ……それ以前に「なんか砂漠みたいな所にある大きい建物の最上階にある台の中に入ってました」とか死んでも言えない。言いたくない。
 で、どうしようか。アルバは風邪ナウだけど大丈夫。チルベはまあ、多分大丈夫。他の人も大丈夫のはず。

「……寝よう」

 そう呟いて、僕は自分の部屋に戻ってからベットにダイブした。



 次の日、宙が風邪で休みと言うことを聞き、僕は思わず

「馬鹿は風邪を引かないって……嘘だったんだな」

 と呟き、フッと笑った。