二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re:第八十七話 ( No.161 )
日時: 2013/08/31 01:12
名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)


「どこに向かってるの?」
「ん、魔法界」
「つまり今からリンネは行くんだね?」
「どうやって」
「虚空通ってだよ。校長から聞いただろ?」

 そう言えば、校長に虚空に近寄るなって——虚空に行く気かアイツ!?

「急がなきゃ!!」
「だから、過去を変えるのは不可能っつっただろ?」
「あ、そっか……。まあ、よく考えたら虚空通ったとしても僕生きてるし良いよね」

 “霖音”が立ち止まった。僕達も止まる。
 目の前には、洞穴があった。中が青っぽく光ってる。よく見ると、白や青紫の珠がふわふわ浮いていた。

「何あれ……」
「虚空」
「え、あれが!?」
「そう。あれが虚空」

 綺麗。それ以外、なんて言ったら良いか分からない。

「あれ? 何これ……宇宙?」

 “霖音”が驚いた感じの声を出す。
 すると、いつの間にか“霖音”の隣に黒尽くめの人がいた。この前見た気がする。……いつだっけ。

「アミスタあァああァァあああァああァあァあァァァ!!?」
「————————」

 “霖音”に黒尽くめの人が話しかける声よりも、ルピナスの声が大きかった。聞こえなかった……だとっ!?

「ルピナス、五月蠅い」
「あぁ、御免!!」
「いきなりどうした!?」

「だれ?」
「今は言えないね。それよりも、ここ通る?」

 僕達が愉快に盛大に茶番を繰り広げている間、“霖音”は黒尽くめと話を進めていた。

「……うん。頭の中で、森の奥へ進めって行ってたから」

「ばっちりルピナスだね」
「うん……。紛れもなくルピナス」
「いや、なんとなく今日かなって」
「直感?」

「ふぅん……。じゃあ、これ持って行ってよ。多分、君を助けてくれるから、さ」

 黒尽くめが渡した物は……、僕のオルゴール? どう言うこと?

「ねえ」
「ん、オルゴールか? あれな、元々私の物なんだ」
「はぁ!? なんでそれ先に言わなかった!?」
「いや、言うきっかけとかなかったし、気にしてないっぽかったから……」

 僕は溜め息を吐いた。
 もっとルピナスに質問しとけば良かった……。

「ありがとう! 僕、がんばる!!」

「……純粋。リンネってこの頃から僕って言ってたんだね」
「素直すぎるよ、僕……」
「ま、その後虚空の中に入ってから異空間入って樹氷に行く訳な」

 次の瞬間、アルバの部屋に僕らは戻って来た。

「なんか役に立ちそう?」
「いや、最後の以外無駄な時間だった気がする……」
「ぶっちゃけ私もそう思う」
「よ、よし! 今からどうするの?!」

 そう言うと、ルピナスはアルバのベットに座ってこう言った。

「行くか……」