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　あれから一週間経った。
　ここ、樹氷魔法学校はいつも通り平和だ。いつもと変わらないことはない。あ、三つ位あったな。
　一つ目は、僕とアルバの関係。結ばれました。
　二つ目は、僕が弟子卒業。大魔法使いになりました。
　三つ目は、アルバの心臓病が何故か治ったこと。医者も驚いてた。
　ソアラ、ちゃんと生き返ったよ。ヒュプノスさんが冥界からこっちの世界に戻してくれたんだ。本来出る筈のなかった死人だから、って。
　あぁ、ルピナスとアミスタさんはもうあの世へ旅立ったよ。
　ルピナスは今までに見せたことのない満面の笑みでお別れの挨拶？　をしてくれた。
　アミスタさんは、渋々って感じだったけど、「シアンと一緒なら！」とか言ってルピナスにぶん殴られてたっけ。
　勿論、僕の頭の中ではもう何も聞こえない。

　——僕は今、塔で本を読んでいる。梯子を使って上の方にある本を探ってる。

「……ん？」

　藍色の小さい、ボロボロな本が僕の目に留まった。
　別に心当たりなんてないし、ノートを探しに行ったら普通にその辺にありそうな物なのに……。
　僕はその本を手にとって、梯子から降りる。
　地面に転がっている大きな本に腰を下ろし、ページを開いてみる。

「あ……」

　思わず息を飲んだ。
　そりゃあそうだ。だってこれ————ルピナスの日記じゃんか……！

「校長！　この本借ります!!」

　僕は塔から出た瞬間、箒に乗ってアルバの家へ光速で飛んだ。