二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re:番外編 ( No.264 )
日時: 2014/01/30 22:25
名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)
参照: チルベ編がとんでもなく質素(?)でごめんなさい


「相談……?」
「あぁ、色々あって……」

 放課後に珍しく、クラスメイトの——友人のアルバがオレに話しかけて来た。

「私で良いのなら聞くが……。何かあったのか?」
「ちょ、っと待て。場所を変えようか。恥ずかしい、から」

 アルバは顔を伏せ、上目づかいでこっちを見て来た。

「私にそう言う趣味はないのだが……。とりあえずこの状況は……、その顔をやめてくれないか? 誤解を招くぞ」
「じゃあやめる。そんな謎の誤解招いてたまるか!」

 そう言いながらアルバはオレの腕をつかみ、教室を出た。——と思えばとんでもないスピードで廊下を走りだし、校舎を出た直後に箒を取りだし

「面倒臭いから後ろ乗れ! 早く!」

と叫び、数秒後には校舎は見えなくなっていた。
 何だったんだ?
 と思っていると

「ついた」

 アルバはそう言って、地面に下りた。
 ここはアルバの家らしい。意外に森の方だなと思いながら家に入り、椅子に座らされる。
 オレが入ってからアルバは扉を閉め、鍵を掛ける。よろよろとさっきのスピードとは正反対の足取りで机に手を付いた。

「ごめん、ちょっと色々あって……」
「それをさっきから相談しようとしているのだろう?」
「そうなんだ、けど……っ!」

 アルバは胸をおさえながらその場にうずくまった。息が荒い。

「おい、大丈夫か?」

 返事はなしか。どうすれば——……
 そう言えばこの前、白鳥青嵐が「心臓痛めた時は、冷やせばなんとかなる」とか言ってたな。
 ——物は試し。やってみるか。


                       * * *


「ふぅ……。もう色々とごめん。カミュ……」
「いや、すごく……勉強になったというか……。まあ、そんなことはどうでも良いだろう。相談とはなんだ?」
「そうだな。ごめん……」

 連続で謝られても困る。それに、仕方のないことだ。
 アルバは生まれつき、心臓に病を抱えているらしく、激しく運動をすると発作を起こすのだとかなんだとか言っていた。

「俺……、多分だけど。恋? を、したんだと思う……」
「っ!?」

 思わず口をおさえる。そのままオレは笑いを堪えて一度深呼吸をした。

「——で、誰に……だ?」

 もはや女子トークだ。女々しいのはお互いに外見だけにしたいものだ。
 カペラはこんなことにならないように、今度髪を切ってもらおうか……。

「……ね」
「聞こえない」
「十六夜霖音」
「〜っ!? おまっ! ちょっと待てっ!!」

 今度ばかりは堪えきれず、数十秒間声をひそめて笑った。
 なんでよりによって師弟関係の方で恋バナが出るんだ……っ!

「おかしいか」
「ああ、真面目におかしい。が、オレは別にとめる気はない」
「良かった……、でだ! 今普通に話したけど、それ、秘密な。誰にも言うなよ? 他にも相談腐るほどあるんだからな!」
「分かってる……、帰って良いか?」
「お前、話聞いてたか……?」

 ——にしても、なんであんな恋心に関心のない女子に……。
 頑張れ、アルバ。としか言いようがない、な。




あとがき。
 なんと言うか。複雑です。そしてホモッポクナリマシタネww
 いや、別に……そんなの目指してない。
 一人称カミュ。カミュとアルバは親友の仲なので、特にカミュ君はアルバの良き相談相手なので、言って貰いました。
 これで一応アルバとリンネの恋沙汰モドキは成立(?)なわけですが、今度の番外編では白鳥ちゃん視点での話になると思います。違ったらごめんなさいw←
 ではでは。