二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re:第十八話 ( No.32 )
日時: 2013/05/05 23:52
名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)


「お前がリンネか?」

 僕がはじまりとおわりのとびらの前で本を読んでいると、不意に声をかけられた。見ると——ドッペルゲンガーがいた。

「え、何々!? 僕死んじゃうの? ふえぇ!?」
「いや待て! 俺らが双子なだけだから。」
「あぁ、良かった。アルバに会う間もなく死ぬのかと思った。」
「それはないから!」

 二人の名前は「リア」と「ロス」で、双子だった。アルバの友達であの人の運動神経を良くした張本人らしい。

「……で、何の用ですか?」
「もうすぐ——あと一時間位でアルバが帰って来るからその間にパーティーの準備をしたいと思ったんだ!」
「で、その手伝いを頼みに来た訳!」

 ……ん? どうしよう、訳分からんわ。まず上から目線と言う部分が解せぬ。

「なんのパーティーですか?」
「それは勿論アルバ帰還記念っ!」

 あぁ、なるほど……!
 なんかよく分からないけど僕は頷いた後、ロス達について行った。が、二人揃って足の速いこと速いこと。……まさに高速なんじゃない? 全速力でやっと後姿が見えるくらいに二人は速かった。
 二人が足を止めた時、僕は息切れタイムに突入した。でもそれ以上に僕らの目の前にある光景に思わず、

「すごい……!」

 と言った。町全体が見渡せる高さの丘。こんなに大きいのになんで僕は気付かなかったんだろうと思った。

「ここは特別な場所だからな! 向こうからは見えないんだ。」
「アルバも知らないと思って、ここでパーティーすることにしたんだぜ!」

 二人揃ってドヤ顔をしながら言った。
 メンバーは、アルバと僕と宙と白鳥さんとロスリア兄弟とコロ君。あとは五月雨兄妹と五十嵐さんとか会ったことない人達何人か。
 すると、下の方から宙の声が聞こえた。

「ロスリアーっ! 早く教えろよぉー!」

 うん、たしかに早くしないと普通にヤバいわ。時間的な問題で。
 宙達が丘に上がって来る時、だいたいの人が息切れしていた。とくに桃色ずくめの女の人が一番。

「では、今から言う物を集めてきて下さーい。」
「マッシュルームとシイタケと、アジと————。」

 覚えるのかおい。しかも二人は言ったもの全部を持っていた。

「って言うか普通にもうあるじゃん。あとは料理するだけじゃない?」

 ……そう、たしかジュネ・ランスとか言ったっけ。その人が言ったことにより、あとは料理をするだけとなった。

「……あの、あたしはまだあなた方のことを知らないのですが。」

 さっきの桃色ずくめの人が言った。すると、次は赤い髪の人が

「私も知らないな。とくにコイツのことは。」

 と、言いながら僕を指差した。うん、ハッキリ言って僕にとっては宙以外の人に対して「何なんだお前ら」と言ってやりたいよ。