二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re:第十九話 ( No.33 )
日時: 2013/05/06 00:50
名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)


「じゃあ先に自己紹介しようぜ!」
「そうだなリア!」

 ロスリア兄弟が言う。どっちがどっちか分からないけど、その通りです。

「じゃあ、リンネからな。」

 宙が勝手に決める。何だろう、白鳥さんの気持ちめっちゃ分かる。

「……十六夜霖音です。十歳で、アルバの弟子です。よろしくお願いします。」

 僕はそれだけ言うと、宙を睨みつけた。が、コイツはこの前の魔法大会のこともあり、学校で有名だ。紹介するだけ時間の無駄なのでカットされた。

「あー! アルバが話してる男勝りの女子ってコイツかぁ!」
「なんか思ってたのと違うな。」
「アルバ様早く帰ってこいっ!」

 うん、よく分からない声が複数聞こえてきたなぁ。その後、桃色ずくめの人が

「五十嵐櫻です……。十三歳です。」

 とだけ言った。五十嵐さんですね、はい。そして次に登場したのがもはや人じゃない——妖精のような子だった。

「えぇと、私はフェイですっ! あっ、人じゃありませーん!」

 うおいっ! 人じゃないのかよっ! が、そこで誰も突っ込まない。あぁ、もう良いや。
 その後、「リア」「ロス」「カペラ」「ジュネ」「青嵐(白鳥さん)」「シュン」「あやか」と、紹介タイムがあった。

「カミュ・コリウスだ。カペラの師だ。」

 最後……だと思われる人、カミュさんが紹介を終えた瞬間に……リアと思われる人が

「よっしゃ準備始めるぞ!」

 と叫んだ。なんか……。複雑な気分だな。
 僕はどういう経路を辿ったのか分からないけど、カミュさんと二人でフルーツポンチつくってから一人でアルバ迎えに行く役になった。まずフルーツポンチって何……?

「フルーツポンチ……?」

 カミュさんが呟く。うわあっ絶対にハズレだよこの組み合わせっ! こう君助けて……ってこう君帰ったんだっけ。

「まあ、とりあえずフルーツポンチとやらをつくれば良いんだろ!? やってやろうではないか!」

 カミュさんが燃えた。くれぐれも“創”らないようにしないと。僕、塔に行って料理本見て来よっと。


                        * * *


「————ってカミュさん。それは何ですか?」

 僕が塔から帰って来ると、カミュさんの目の前にはグロいモノが置いてあった。

「フルーツポンチだが……。」
「ソレとはかけ離れてます! 絶対にそれは違います!」

 ソレをつくるのに魚類は使わないはず。そして、もはや魔女の料理だ。気持ち悪い。吐き気がするんだけど……。

「そ、そうなのか……?」
「とりあえずフルーツ入れて炭酸ジュースぶちまけとけば良いんです!」

 僕は塔に行った際に校長に言われたことを言った。あの人の言葉は信用ならないけどさ……!
 僕は溜め息を吐きながら“フルーツポンチモドキ”をつくった。

「……もうこれで良いや。あとは任せたよカミュさん。」

 僕はフルーツを入れ、炭酸ジュースを文字通りブチ込んだ物を見て言った。今見てみるとシンプルだと思う。

「じゃあ、アルバ迎えに行ってきます! 皆に急ぐように言っといてねっ!」

 そう言うと、僕は走って学生寮へ向かった。