二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re:第四十一話 ( No.62 )
日時: 2013/05/24 23:33
名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)
参照: 厨二病全開☆


「あやかちゃん……。あやかちゃーん!」

 僕があやかちゃんの頬を抓りながら言う。アルバは事件直後に窓をバンっと閉めて、いつか融けるであろう氷をどう対処しようか悩んでいる。

「……んにゃ!?」
「おはよう。あやかちゃん、アルバに用があったそうじゃない。どうしたの?」

 出来るだけさっきのことを知られない様に努力して、今起きたあやかちゃんに聞く。アルバは完全に硬直。

「え、この部屋何? って言うか今さっきアルバのドッペルゲンガー……。」
「この部屋は俺のミスでこうなったんだから気にするな! それに、ドッペルゲンガー? 夢でも見たのか?」

 アルバがニッコリ笑って言う。
 うぅん、この人淡々と嘘を語ってますけどある意味凄いよ?

「で、どうしたんだ?」
「うん、兄貴にポッキーおすそ分けだから、渡してきてーって。」
「ふうん、ありがとう。」
「じゃあ、バイバイ! おやすみーっ!」
「気を付けろよ!」
「はぁーいっ!」

 あやかちゃんはベットから跳び下り、ダッシュで帰って行った。

「ポッキー……。」
「はい、コレ。頑張って処分しろよ?」
「……うん。とりあえず校長に全部あげてくる。」
「やる気一瞬で失せただろ、リンネ。」
「よく分かったね! 僕がこんなえげつない量のポッキー対処できねェよって思ってることが!」
「そんなこと考えてたんだお前!?」
「とりあえず、もう遅いから僕は帰るね? 死なないでね? 氷は僕手伝わないからね? バイバイ!」

 そう言って僕は、あやかちゃんが持ってきたポッキー共を抱えて家に帰った。


                        * * *


「あぁー……。」

 チュンチュンと小鳥が歌う中、僕はシュン君が持ってきたポッキーの意味をやっと解読した所だった。
 ギリギリ止めたものの、少しでも遅かったら僕の命はなかったと思う。——そう、ポッキーの中に爆弾が仕掛けてあったのだ! どうやって爆弾を仕掛けたんだろう。
 いや、そんなことより……。間違いなくシュン君はアルバを殺す気だったんだね。
 僕の目の前には爆発寸前で動きが止まっているポッキーの山があった。テーブルごと凍らせたから、コレごときのこの森に捨ててから青嵐にでも焼き払ってもらおうかな。

「リンネっ!? いるか?」
「はい、いますよ。そして開いてるから叩かないで普通に開けてよ。」
「ご、ごめん……。で、そんなことよりあの変態来てないか!?」
「へ、変態……?」

 変態なんて僕の身の回りに……、いたな。昨日初対面だっけ?

「チルベは来てないよ。見つけた瞬間アルバの所に行くから……。」
「ごめん、全然嬉しくないからその行為。」
「で、用は何? ポッキーは爆発したよ?」

 ポッキーの話をサラッと言い、早く用件を言えと思う僕。

「凄いな、流石リンネ。よく分からない所で魔法を使う所なんか流石リンネ。」
「なんか凄く嬉しいけど、その裏腹に大分傷付くね。で、用は何?」
「実は……、あの変態がな!?」
「どうしたのあの変態が!!」

 アルバが身を乗り出したから、僕もなんとなく乗り出す。

「アイツ……っ! この場所付き止めやがった!!」
「はいいぃい!?」

 突然の爆弾発言に僕は勢いで地面をスケート場にしてしまった。
 な、あの変態チルベがここに来たりしたら僕スタミナも精神も何かもう色々限界なんですけどっ!?