二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re:第五十八話 ( No.94 )
日時: 2013/06/08 19:07
名前: 水無月 紅雪 ◆zW64EWZ0Wo (ID: nlCdadAl)
参照: 僕の黒歴史を蘇らせるお父さんはなんだろう、Sかな?


 その後僕は、色々と魔法の基礎やらの知識を教えてもらいながら歩いてゴールに向かっていた。
 で、途中で気付いたんだけど。

「他の人達は?」

 そう、僕達は歩いているのに誰も来ない。

「そうだなー。まあ、一位になるためには油断大敵ってことで。走るぞ!」
「え? あ、うん。」

 走るのかよ! なんて突っ込んだらまた面倒臭いことになるから言わないでおこう。


                        * * *


『一位、アルバとリンネ!』

「おめでとう、アルバとリンネちゃんが一位だよ。」
「それもぶっちぎりのな!」

 櫻さんとロスがゴールで僕を迎えてくれた。ぶっちぎりですか……。
 出発直前の青嵐達の意気込みは何だったんだろう……。

『き、緊急事態発生!』

「な、何かあったの!?」
「とりあえずアルバとリンネ——アルバは力尽きたな。よし、リンネ行って来い!」
「僕は犬なの!? まあ、行ってきます!」
「気を付けろよ!」

 と、言う訳で今に至る。
 皆絶壁で止まってた。何かどこかで見覚えのあるヤツに苦戦してるっぽい。いや、ホントに何か見たことあるヤツ相手に……。

「……! ナトかお前!」
「あぁ、君はオレをこの前吹っ飛ばした転校生か。」
「あーうん、そう言えばそんなことあったね……。」

 転校初日に軟派してきたから、腹蹴った後に風使って吹っ飛ばしたのを僕は思い出した。その後に宙と友達になったんだっけ。初日で親友関係になったのは覚えている。

「オレさ、強くなったんだぜ? 見ててくれよ?」
「え、いやだ。てか邪魔しないでくれる? 大会中なんだから。」

 なんて面倒臭い。アルバ倒れてるんだぞこっちは! ナトとか言う馬鹿に付き合ってる暇はねェんだよ!

「嫌だ!」

 そう言いながらナトはバチバチと電気を噴射し始めた。やめなさい! 何僕の苦手な魔法使っちゃってんの!? てか青嵐はどこなの!? 同じ魔法使ってるよ、何とかしようと思わないの!?

『二位、青嵐と宙!』

 ……既に突破していたそうだ。
 うん、やっぱりこの辺に青嵐はいない。うん、話したことない人ばっかりだ。僕の知り合い全員ここ突破したっぽいね。

「なんでナトはこんなクソ馬鹿らしいことしてるの?」
「リア充どもにむしゃくしゃしたからだ!」
「は?」

 り、リア充!? ナイトメアとかバクとか毛刈りとかその他諸々色んな事件に巻き込まれまくった僕はリア充なの!?
 突っ込む間もなくナトが突進。僕はそんな攻撃くらいならかわせるから、そのタイミングで腹に蹴りを入れつつ断崖絶壁に氷で穴を開け、川に叩き落とす。さっきもこうしとけば良かった気がする。

「よし帰ろう。」

 僕はそう呟き、周りの視線を出来るだけ気にしない様に引き返して行った。