二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 第九話:VSクイタラン ( No.29 )
- 日時: 2013/05/05 14:30
- 名前: タク ◆9mCc3lFAO6 (ID: 39RfU1Y2)
相手はクイタラン。どちらにせよ、相性が最悪のツタを戦わせるのはまずい。
「ツタ、引っ込んでろ・・・。こいつは、俺が倒す!!」
すると、ツタは意外な反応を見せた。
「嫌だよ・・・!!僕だって、戦いたい・・・!!何でさ・・・何で、一対一に拘るのさ!僕だって、リンクが傷つくところは見たくない!」
「・・・ツタ・・・僕は強くならなきゃならないんだ・・・。一人でも、勝てるように・・・!!村を焼き払ったこいつらを、一人で倒せるくらいに!」
すると、クイタランが、前へ進み出た。
「舐めるなァ・・・!!貴様らはアイアントのように、あっさり倒してやる!”ほのおのうず”!!」
クイタランは、炎を吹き出す。
「くっ!うぉおおおおおあああ!!!」
リンクは、炎の渦に囲まれるも、咆吼で、吹き飛ばした。
「お前は許さないぞ・・・!!ツタをッ・・・!!ツタを卑怯な手段で捕まえたあげく、傷つけた!俺は許さない!他の誰が許しても、許さない!!”スパーク”!!」
リンクは電気を身にまとい、地面を蹴って、クイタランに飛びかかった。
(やめてよ、リンク・・・。何で、僕のためにそこまで必死になるのさ!)
ぼろぼろになるリンク。しかし、あきらめる様子はない。
「こ、こいつ、気持ち悪い!!何回も攻撃を当ててるのに、倒れない!!いい加減、楽にしてやる!!そして、墓地で眠れェー!!」
「っ・・・!奴の攻撃・・・。遠距離攻撃が中心だが・・・。どうすれば、良いんだ!」
「”やきつくす”!!」
クイタランが口から炎を吹き出そうとする。そのときだった。クイタランの動きが止まる。
「何だ!?炎がっ・・・出ない!?」
見ると、クイタランの尻尾の穴が、葉っぱでふさがれている。
「リンク!あいつはっ・・・クイタランは尻尾から空気を吸い込んで、体内で燃やしてから、炎を噴出するんだ!!」
「ナ、ナイスアシスト!!」
さすが、ツタだ。
「一人で倒すことに拘らず、もっと僕を頼ってよ・・・・。」
「ツタ・・・?」
「おのれぇ・・・!!”したでなめる”!!」
クイタランが、細い口から舌を出した。ツタに、舌が襲いかかる。そのときだった。
「墓穴を掘ったな、クイタラン!!」
「むっ!!」
見ると、クイタランの舌に、リンクがスパークで電気を流し込んだではないか!!
「ぐっ!!これでは、感電して・・・・ぐあああああああああ!!」
クイタランは、電撃を浴びた後、前のめりになって倒れた。
「掘ったのは、俺のじゃなくて、自分の穴だったな、クイタラン。」
黒こげになった、クイタランを、リンクがさらにスパークで攻撃しようと、電気を体に帯びさせる。
「クイタラン、許さないぞ・・・!!トドメを・・・!!”スパーク”!!」
「止めてよ、リンク!!」
体当たりしようとする、リンクの前に、ツタが立ちふさがった。
「リンクは・・・そんな酷いことをするような奴だったの?違うよね・・・!僕の知ってるリンクは・・・もっと優しくて・・・。明るくて・・・!!マイナンだって、トドメを刺さずに、騎士団になるように勧めてくれたし・・・僕を助けてくれたのも、君だったよ・・・。今のリンクは違う!!お願い、リンク!」
ツタの目からは、大粒の涙がこぼれ出た。そのまま、泣きじゃくっている。
「リンク・・・うう・・・止めてよ・・・。」
「・・・分かったよ、ツタ。ごめんね。」
「ううう・・・・。リンクのバカァ・・・。何で、僕にそんな心配をかけるのさ・・・・。」
ツタはずっと泣いていた。リンクは、改めてクイタランの方に向き直った。
「おい、クイタラン!!今回は、ツタに免じて許してやる!だけど、次にこんなマネをするなら、今度こそお前の命はないぞ!!」
「ぐぅ・・・!!」
クイタランは唸ったかと思うと、影のように消え去ってしまった。
「き、消えた!?」
「な、何だったんだ・・・!?」
-------------------その後、野生ポケモンはおとなしくなり、依頼主の仲間である、ワンリキーとドッコラーも救出。無事、依頼を達成したのであった。そして、ギルドタウンまでの帰り道。
「リンク・・・。何であんな無茶をするのさ。」
「ご、ごめん・・・。」
「僕をもっと頼ってよ・・・。じゃなきゃ、僕は怖いんだ・・・。君ばかり強くなって、僕の元を離れてしまいそうで・・・。」
ツタは、うつむいて言った。
「僕は、君といつまでも、一緒にいたいのに・・・。」
ツタが少し顔を赤くしていった。
「へ?」
リンクはその言葉の意味を理解するまで、顔を?マークにしていた。。だが、次の瞬間、頭に体中の熱が上ってくる。
「ええ、ええ!?ツ、ツタ・・・それって・・・。どういう・・・。」
リンクの脈が急に速くなってくる。ツタの顔すらまともに見れなくなり、心拍音が、外にまで響きそうだ。が、ツタがこっちを向いてやけくそ気味で言った。
「な、何でもないよ!リンクは僕がいなきゃ、全然だめってこと!つまり、君は未熟で、単細胞!」
「ちょっ、おい!どーゆー意味だよ!!ツタ!」
ツタは、恥ずかしそうに走っていってしまった。リンクもそれを追いかける。ただ、リンクは直感していた。彼女を守らなければならない。この先、どんな困難が待ち受けていようとも。なぜなら、彼女は自分の仲間(パートナー)だから。