二次創作小説(映像)※倉庫ログ

第十七話:援軍 ( No.66 )
日時: 2013/05/19 07:39
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

 アブソルに飛びかかるリンク。しかし、アブソルは余裕の表情で呟いた。

「サイコカッター・・・!!」
「!!」

 アブソルのほおの部分は、刃のように突き出ている。その部分から、エネルギーの刃が放たれる。リンクは寸前で避けた。

「あ、あぶな・・・。」
「遅いでしょう!”不意打ち”!!」
「へっ!?」

 気付けばアブソルは目の前に。次の瞬間、刃でアブソルは、リンクを斬りつける。あまりの威力と速さに、リンクは一瞬、意識を手放した。が、すぐに復活する。

「や、止めてください!」

 ツタがアブソルに話しかけようと、駆け出すが、ニューラ、デルビル、レパルダスが立ちふさがる。

「クズ共がッ・・・!アブソル様に近づくな!”氷のつぶて”!!」
「っ!!しま・・・!!」

 ニューラの放った、氷のつぶて。それはツタののど元狙って、投げられる。が、それを一つの影が遮る。

「姉御に何をするんだ!」
「バル!」

 バルは、氷の塊を蹴りで破壊。さらに、電光石火の勢いでニューラの顔面にストレートパンチを喰らわせる。

「ガハッ!!貴様ァ・・・!!」
「ニューラ、貴方は下がっていなさい。」

 今度はレパルダスが進み出る。好戦的な目をぎらつかせて。

「”猫の手”!!」
「!?」

 レパルダスは、前足を振り上げる。次の瞬間、氷の塊が大量に現れた。

「”氷のつぶて”!!」
「何ィ!?」

 余りにも不意の出来事。バルは発射された氷魂を蹴り飛ばすが、何発かは受けてしまう。

「な、何が起こった・・・!レパルダスはあの技を使えないはずだ!」

 ツタも、驚きの様子。スピーが静かに言った。

「・・・・・・あの技は”猫の手”。味方の技のうち、1つをランダムで使用する技・・・・・・。」
「こいつは厄介だな・・・・・・!というかおい!何で俺達にいきなり戦いを挑んだんだ!」
「無理にここを通ろうとしたのは、貴様らであろう。」

 デルビルがのそのそと進み出る。

「全ては我等、血盟騎士団が報酬を独占するためだがな!よって、貴様らは俺達の目の前から消え失せろ!”火炎放射”!!」

 デルビルの口から、灼熱の炎が噴出される。バルは素早くそれを避け、ジャンプで後退した。

「しぶといねえ・・・!ヤミラミ部隊!出撃!」
「!?」

 その時、ヤミラミ3匹が地面から現れる。まさか、今までずっとここにセットしていたのであろうか。まあ、どうでも良いが。しかし、6対3と一気に戦況は不利な状態に。そのとき、一匹のヤミラミが背後から吹っ飛ばされた。”たたりめ”だ。そこには、一匹のムウマというポケモン。

「ふふふ・・・後ろにも気付かないなんてね。バカみたい。」
「貴様ァ!何やグハホァ!!」

 デルビルが振り返ったときにはもう遅い。デルビルは何者かから、腹部に、強烈な蹴りを受ける。

「ガッ・・・!!不意打ちとは卑怯な・・・・!」
「援軍呼んだてめーらが卑怯に決まってるだろ。」

 正体はキモリと呼ばれるポケモンだった。充分、不意打ちも卑怯だと思うが。

「おのれ貴様ァ!!名を名乗れ!」

 ニューラがキモリへ、鋭いかぎ爪を振り下ろすが・・・・。

「”みずのはどう”!!」
「なっ!?まだ居たのか!!ガハッ!!」

 ニューラは水流を喰らい、咳き込む。そこに居るのはは、ラッコのようなポケモン、ミジュマルだった。

「何者だ!名を名乗れと言ってるのが聞こえんのか!!」
「んー、私達?まあ名乗ってあげても良いけど?」

 ムウマがすましたように言う。

「そうさ、俺達は・・・・。」
「正義の戦士の集まり、」
「「「”インビジブル騎士団”!!」」」

 と、決めぜりふのように、キモリ、ミジュマル、ムウマの3匹の声がハモった。

「決まった・・・!完全にきま・・・。」
「何さらすんじゃこらぁっ!!!」
「へっ?」

 さっきのデルビルの、”ほのおのキバ”だ。

「うわあっ!?あぶね・・・。」

 寸前で飛び上がって避ける。

「だから言ったんですよ、どこぞのヒーロー戦隊みたいな登場の仕方は良くないって。もっと真面目にやって下さいね。」
「うっせえ、ヒーロー戦隊舐めるな!どうせやるなら、かっこいい方が良いに決まってらあ!!」

 とまあ、口喧嘩が始まるわけである。とりあえず、場は白けた。ツタがおそるおそる聞いてみる。

「あのぉ・・・。あなた達は・・・。」
「だから、”インビジブル騎士団”って言ってるだろ!!」
「ちょっと!失礼ですよ、キモリさん!」

 ミジュマルがキモリに注意する。気を取り直して、キモリが自己紹介する。

「俺は風の戦士、キモリ。こいつは、タカシ。ミジュマルだけど、元は人間らしいんだ。」
「よろしくお願いします!これでも水の戦士ですからね。一応。」
「私は悪の愛戦士、ムウマよ。」
「ああ、僕たちは黄雷騎士団。僕はツタ。よろしくね。」

 ツタも爽やかに自己紹介をした。

「大体、状況は読めた。」
「読めたの!?」
「アンタらのリーダーは、向こうで戦っている。加勢しようとするも、こいつらにふさがれた。そんなところだろう。」

 まあ、おおかたあっている。

「とにかく、俺達が来たからにはもう大丈夫だ!安心しろ!」
「今までのくだりだと、逆に心配ですがね。」
「何だと、タカシ!もう一回言ってみろ!」
「「「・・・・・・。(大丈夫かこれ)」」」

 

「”サイコカッター”!!」
「”吠える”!!」

 しかし、音波による衝撃波も、サイコカッターの威力を弱めることは出来ず、回避せざるを得ない。

「ぐッ、ダメだ。ヤツの”サイコカッター”・・・。念波で作られているから衝撃波では相殺できないんだ・・・!」
「いい加減に諦めるが早いでしょう。さて、今のところ”リーダー”が郊外の奥地に向かっているはずです。」
「リーダー!?お前がリーダーじゃ無いのか!?」
「私はあくまでも副リーダーでしょう。さて、続きを始めましょう。”サイコカッター”!」
「うわあっ!!」

 寸前で避けるリンク。”サイコカッター”は、森の木に当たり、砕け散った。それを見て、リンクは何か閃いたようだった。

(ん・・・?まてよ・・・見付けたぞ!ヤツの・・・アブソルの攻略法が!)

 この勝負、一体どうなる!?