二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ドラゴンクエスト8-光を求める者 ( No.106 )
- 日時: 2013/09/01 00:12
- 名前: 朝霧 (ID: CMSJHimU)
草原を歩くと、それっぽい建物が現れました。ぱっと見は神殿です。白い柱が何十本と並び、綺麗な装飾がされた屋根を支えています。
その神殿は多くの魔物で賑わっています。スライムやドラキー、しましまキャットと言った見覚えのある連中が雑談したり、列になったりと思い思いの行動をしています。
「これが闘技場?」
サラが辺りを見渡していると、セシルが口に何かを加えて戻ってきました。それは一枚の紙切れでした。セシルはそれを口を上に動かしてシャウラに差し出します。受けとると、エイトとサラに見せながら、
「このチラシには、『種族の頂上を決める決戦! 優勝者にはトロリーナ様から商品が! 種族は魔物、人間問わず』と書かれていますね」
「どうやら決闘をやっているようだな。しかし、これがバンダナとどう関わるのだ?」
セシルが首を傾げ、サラとエイトも思案顔。
「そういえばドルちゃんが、エルニアさんが魔物の夫にされる、と言っていたけれど、何のことだろうね?」
ドルちゃん=ドルマゲスです。今回の小説内では、そういう表記でよろしく。
エイトが思い付いたことを言って、シャウラは改めてその言葉が気になりました。しかし、それは目の前にいるリップスとしましまキャットの会話により、意識の彼方へと追いやられてしまいます。
「ねえ、聞いたかしらん? この戦いに勝てば、褒美として人間を貰えるらしいわよん?」
リップスの言葉に一同びっくり仰天。聞き耳を立てます。
「え、本当?」
しましまキャットが聞き返し、リップスは頷きます。
「何でもバンダナをした若い男の子らしいわよん」
どうやらエルニアのようです。
「どんな味がするのかしらん」
その言葉にシャウラたち一行は青ざめます。このままではエルニアが魔物の餌になってしまいます。非常にヤバい状態です。
「俺はどのくらい強いかが気になるなあ。ほら、魔力が強いやつを食えば俺たちだって強くなれるじゃないか」
笑いながら去っていくリップスとしましまキャットを見送ると、サラが焦ります。
「た、大変!エルニアさんが食べられちゃう!」
「……絶対に優勝しましょう」
シャウラの言葉に一同は頷くのでした。