二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re:第1章 第1話 妖精の国 ( No.2 )
- 日時: 2013/07/28 01:11
- 名前: らくじょう (ID: viAVUXrt)
「うわぁぁぁぁぁ!!!!」
「きゃぁぁぁぁぁ!!!!」
「うぎゃぁぁぁぁ!!!!」
目が回る。久しぶりの感覚に酔ったかな・・・?
「ここは・・・・。」
「ちょっと・・・何よ・・・ここ。」
「うわぁ〜!」
目の前には今までの石版世界、旅の扉の行き先と違って、澄んだ青い空に程よい雲、周りは草木で緑豊か。そこらには人影もある。翅の生えた人々。小さい人、普通の人。空を自由に飛び回っている。そう。それはまさに
「「妖精の国!!??」」
「妖精・・・って何だ・」
僕とマリベルの叫び声とは対照的に不思議そうに僕を見上げるガボ。
ガボはもともと狼だから妖精はわかんないか・・・。
「ねえ。アルス。やっぱり妖精よね?」
「あぁ。翅があるし、空をとんでいるし、いろいろなサイズの人がいるし。間違いないとおもうよ・・・。」
「妖精ってなんだ!?」
「えぇっと。妖精っていうのはね、人々には架空の存在とされてきた生き物だよ。妖精って言ってもいい妖精や悪い妖精がいるんだよ。」
「へぇ〜。アルスは物知りなんだな。」
「あんたが知らなさすぎんの!」
それにしても・・・妖精の国ってほんとにあったんだ。
- Re:第2話 消えた旅の扉 ( No.3 )
- 日時: 2013/07/28 11:26
- 名前: らくじょう (ID: viAVUXrt)
「どうする?アルス。とにかくフィッシュベルに戻る?」
「そうだな。一応武器を持って来よう。」
「おいらは武器あるぞ!」
「僕はないよ。」
苦笑しながら話す。旅の扉の方を向く。
「えっ!?嘘でしょう!?」
「旅の扉がなくなっている・・・?」
「・・・?」
そこには確かにあったはずの旅の扉がない。なんで?今まではこんなことなかったのに。これじゃ帰れないよ・・・。
「アルス!どうしてくれるの!?家に帰れなくなったじゃない!?あんたがあたしを連れてくるから・・!!」
「マリベルが自分から行くって言ったぞ。」
「お黙り、ガボ!」
八つ当たりだな。完全に。
「とりあえず、どこかの町に言ってみよう。」
「魔物がでてきたらどうすんのよ?」
「僕とマリベルは呪文で、ガボは武器での攻撃。」
「任せとけ。」
- Re:第3話 人間と妖精の住む町 ( No.4 )
- 日時: 2013/08/01 20:37
- 名前: らくじょう (ID: viAVUXrt)
「ここは・・・?」
「人間の町?」
1時間かけてついた町。そこには妖精と思わしき人もいるが僕らと同じ人間(?)もいた。
「アルス・・・ここなんだ?」
「えっとスリグロットっていうみたいだよ。」
「何でわかんの?」
「立札があるから。」
横にあった立札を指さす。マリベルは疲れたように肩をおとし、ため息をついた。
「どこか、宿屋で休む?」
「お金は?私、1ゴールドも持ってないわよ?」
「おいらもない。」
「あんたは持ったことないでしょ!?」
「大丈夫。僕持ってるから。」
- Re: 第4話 人間と妖精の昔ばなし ( No.5 )
- 日時: 2013/08/02 01:24
- 名前: らくじょう (ID: viAVUXrt)
「すみません。部屋を2つお借りしたいんですが・・・。」
「はい。いらっしゃっ!?」
優しく微笑んでいたおじいさんの顔が、僕たちを見た瞬間こわばった顔になった。
「あんたら・・・よそから来たのかい・・・?」
「よそ?って何よ?」
「外の世界のことだよ!!」
怒ったように怒鳴る。周りのお客さんからも微笑み、笑顔がなくなっていた。
「そう・・・ですが・・・?」
「そうかい。金はいらんから部屋へ行ってわしらとはかかわらんでくれ。部屋は2階の階段のすぐ隣とその隣を使いな。」
「あ・・・ありがとう・・・ございます。」
僕たちは言われたとうり、階段のすぐ隣の部屋へ行った。マリベルはさらにその隣の部屋に荷物をおいて僕とガボのいる部屋に入ってきた。
「ねぇ!おかしいと思わない!?あたしたちの顔を見た途端態度が変わって・・・!!」
「よそから来たのかって言ってたね。あれって僕たちがいた世界・・・人間界のことを言っているのかな・・・?」
「でもさ。ここの人たちにはオイラたちと同じ、人間がいるぞ?」
「あんたは一応狼人間ね。」
「いんだ。オイラはもう人間だ!」
確かに態度がおかしくなった。おじいさんからも。周りで笑って話をしていたお客さんたちも・・・。なんかあるのかな・・・?
「アルス・・・あたしさこんなこと昔本で読んだことがある。〈昔、昔。人間界では人間と妖精が仲良く、助け合って生きていました。けれどある時、大きな地震が起きました。その地震で人間は5分の1、妖精は4ぶんの1もの犠牲が出ました。〉」
「思い出した。その話確か・・・。」
「そう。後はアルスが話して。この後は酷くてあたしには・・・。」
「わかった。〈生き残った妖精と人間はある洞窟におもむきました。そこには閉ざされた扉。その横に小さな穴。妖精が通れるほどの。人間はこの先に扉を開けるスイッチがあるといい。妖精の半分が穴の中に入っていきました。だが、どこを見てもスイッチがなく、人間たちのもとへ戻ったらそこには人間たち、残りの妖精たちがいませんでした。妖精たちは騙されたと思い、怒ッたのです。妖精たちは力をすべて出し、異空間への扉を作りました。その中へ入り、妖精たちの国を築きました。人間たちへの恨みを伝えていきました。〉」
僕が話し終えると、マリベルは布団にくるまり、ガボは今にも泣きそうな顔をしていた。
「それで・・・人間たちは・・・・?アルス!!人間たちはどうしたんだ!?」
「人間たちは・・・」
ドンッ。ドドドンッ!
外から大きな音がする。建物が振動で揺れ、木くずが落ちてくる。
「ちょっ!?アルス!!こっちに来て!!」
「どうしたの!?」
「この窓から見てみて。宿屋にいたおじいさんやほかのお客さんが武器を持っているわよ!?」
「ホントだ・・・。まさか・・・あの話!」
「事実にもとずいているかも・・・。」
窓のカーテンを閉める。荷物を持つ。マリベルも部屋へ戻り荷物をもってくる。
「ガボ・・・!!こっちへ」
「・・お・・・おう。」
ガボの元気がない!?ガボも人間に幻滅したのかな・・・。人間はなぜ自分のことしか考えられないんだ・・・!?
足音が迫ってくる。
ドアノブがゆっくり動いていく。ドアが開いた!!!
「マヌーサ!!」
「うわぁぁ!!」
パリーン。マリベルが呪文をかけそれと同時に窓から飛び降りる。