二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 第4話 人間と妖精の昔ばなし ( No.5 )
日時: 2013/08/02 01:24
名前: らくじょう (ID: viAVUXrt)

「すみません。部屋を2つお借りしたいんですが・・・。」
「はい。いらっしゃっ!?」

 優しく微笑んでいたおじいさんの顔が、僕たちを見た瞬間こわばった顔になった。

「あんたら・・・よそから来たのかい・・・?」
「よそ?って何よ?」
「外の世界のことだよ!!」

 怒ったように怒鳴る。周りのお客さんからも微笑み、笑顔がなくなっていた。

「そう・・・ですが・・・?」
「そうかい。金はいらんから部屋へ行ってわしらとはかかわらんでくれ。部屋は2階の階段のすぐ隣とその隣を使いな。」
「あ・・・ありがとう・・・ございます。」

 僕たちは言われたとうり、階段のすぐ隣の部屋へ行った。マリベルはさらにその隣の部屋に荷物をおいて僕とガボのいる部屋に入ってきた。

「ねぇ!おかしいと思わない!?あたしたちの顔を見た途端態度が変わって・・・!!」
「よそから来たのかって言ってたね。あれって僕たちがいた世界・・・人間界のことを言っているのかな・・・?」
「でもさ。ここの人たちにはオイラたちと同じ、人間がいるぞ?」
「あんたは一応狼人間ね。」
「いんだ。オイラはもう人間だ!」

 確かに態度がおかしくなった。おじいさんからも。周りで笑って話をしていたお客さんたちも・・・。なんかあるのかな・・・?

「アルス・・・あたしさこんなこと昔本で読んだことがある。〈昔、昔。人間界では人間と妖精が仲良く、助け合って生きていました。けれどある時、大きな地震が起きました。その地震で人間は5分の1、妖精は4ぶんの1もの犠牲が出ました。〉」
「思い出した。その話確か・・・。」
「そう。後はアルスが話して。この後は酷くてあたしには・・・。」
「わかった。〈生き残った妖精と人間はある洞窟におもむきました。そこには閉ざされた扉。その横に小さな穴。妖精が通れるほどの。人間はこの先に扉を開けるスイッチがあるといい。妖精の半分が穴の中に入っていきました。だが、どこを見てもスイッチがなく、人間たちのもとへ戻ったらそこには人間たち、残りの妖精たちがいませんでした。妖精たちは騙されたと思い、怒ッたのです。妖精たちは力をすべて出し、異空間への扉を作りました。その中へ入り、妖精たちの国を築きました。人間たちへの恨みを伝えていきました。〉」

 僕が話し終えると、マリベルは布団にくるまり、ガボは今にも泣きそうな顔をしていた。

「それで・・・人間たちは・・・・?アルス!!人間たちはどうしたんだ!?」
「人間たちは・・・」

 ドンッ。ドドドンッ!
 外から大きな音がする。建物が振動で揺れ、木くずが落ちてくる。

「ちょっ!?アルス!!こっちに来て!!」
「どうしたの!?」
「この窓から見てみて。宿屋にいたおじいさんやほかのお客さんが武器を持っているわよ!?」
「ホントだ・・・。まさか・・・あの話!」
「事実にもとずいているかも・・・。」

 窓のカーテンを閉める。荷物を持つ。マリベルも部屋へ戻り荷物をもってくる。

「ガボ・・・!!こっちへ」
「・・お・・・おう。」

 ガボの元気がない!?ガボも人間に幻滅したのかな・・・。人間はなぜ自分のことしか考えられないんだ・・・!?
 足音が迫ってくる。
 ドアノブがゆっくり動いていく。ドアが開いた!!!

「マヌーサ!!」
「うわぁぁ!!」

 パリーン。マリベルが呪文をかけそれと同時に窓から飛び降りる。