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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 第10話 儚い笑顔 ( No.13 )
- 日時: 2013/09/08 01:59
- 名前: らくじょう (ID: viAVUXrt)
「アルス!!」
「起きた?」
目の前にはアルスがいた。あの事を思い出し涙が溢れる。止められない。
多分アルスも驚いたと思う。でも涙のせいでよく顔が見えない。
違う。私が泣いている顔を見せたくないんだ。
SIDE:アルス
少女は泣き続けている。僕はどうすることもできない。
「ねえ。何があったの?」
「うぅ・・・いえ・・ない・・・。」
「どうして?」
「わた・・し・・・ひ・・どい・・こと・・した。」
「・・・。」
「泣き止んでよ。君が泣いていると僕も悲しくなるよ。」
ハンカチを差し出す。受け取り、涙を拭いている。少しは落ち着いたかな?
「改めまして。僕はアルス。フィッシュベルに住んでいる。君は?」
「フィー・・・ナ。」
「フィーナ。いい名前だね。よかったら僕と一緒に来ない?」
「いい・・の?」
「もちろん。」
「うれしい。」
微かに笑ったフィーナの顔は今まで見てきた誰よりも綺麗だった。でも、少し儚く、いつか消えてしまいそうに思えた。
雨が上がり虹が浮かぶ。まるで少女が天気を操っていたかのように。
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