二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 君と繋ぐ運命 プロローグ ( No.278 )
- 日時: 2014/06/01 23:30
- 名前: 葉月@iPhoneにて執筆ッス(≧∇≦) (ID: viAVUXrt)
寒々とした受験の季節、少年少女が高校の受験の勉強に忙しい時期、彼らはようやく進学する高校も決まり、落ち着いたところで久々に再会した。それまではお互いに忙しかったからだろうか、バラバラになっていた。
「純(じゅん)! 久しぶりだね!」
「木実(このみ)も久しぶり! 高校どこか決まった?」
「決まったよ。純はどう?」
「僕は難関学校に決まったよ。推薦でね」
セミショートの少女・木実と少年・純はそれぞれ進学する高校について話し合う。純に至っては難関学校に決まったと言う。木実は当然驚きを隠せなくなり、目を見開いていた。
彼女達は学業の成績はよく、学年十位以内に入るが、特に純は学年首位の優等生である。ちなみに木実は学年四位だ。
「な……難関学校に進学するの!? すごいじゃん! 難関学校といったら相当レベルが高い学校だよ? 純がその学校に決まるってすごいことだよ!」
「そうかな? でも、何とかやれたなと思う」
そうやって会話を交わしていくうちに移動すると、木実達は二人の少女に手を振った。一人は団子ポニーをした少女、もう一人はボーイッシュな風貌の少女だった。彼女達も木実と純を見て笑いながら手を振り返した。
「木実! 純君! しばらくぶりだねぇ!」
「稲(いな)と早紀(さき)じゃん! 二人とも高校どこに行くか決めてある?」
団子ポニーをした少女が稲こと稲本椎奈(いなもとしいな)でボーイッシュな少女が坂 早紀(ばん さき)と言う。彼女達はクラスこそは違うものの、中学時代で一番最初に仲良くなった存在である。
早紀も椎奈も進学する高校が決まり、テンションが上がっていた。彼女達も高校が決まったことで受験で殺伐とした雰囲気から一気に解放した。
彼女達は同じ方向で歩きながら受験について語り合った。受験で有りがちなことを言い合ったりして盛り上がったその時、彼女達の目の前に白い光が現れた。
突然の出来事に木実達は目を見開いて驚きを隠せなかった。ファンタジーやトリップものでは当たり前の展開だが、まさかここで拝むことが出来るとは思ってもみなかった。
「何で光が出てくるの?」
「知らないよ! どう見ても怪しいじゃんこれ!」
「異世界トリップではありがちな展開ってやつ?」
目の前の光に疑問を抱き、彼女達は話し合う。これは夢なのか、それともそういった現象なのかは誰も分からなかった。
疑問から一転して、椎奈と早紀は好奇心に光の中に入り込んだ。「待って!」と純の制止する声も聞かずに彼女達は入った。もはや時既に遅しである。
椎奈と早紀の行動に呆れつつも、木実と純も続くように白い光の中に入ると、やがて光は消えていつもの町並みに戻った。だが、いつもならば賑やかであろう場所も静寂に包まれた。
その静寂が不気味さを際立たせていく。
これから始まるのは、異世界に降りた者と選ばれた戦士たちの夢物語——