二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- chapter04 〜大モノクマ帝国倶楽部〜 おしおき ( No.183 )
- 日時: 2014/01/15 18:04
- 名前: ランスロット ◆/.5aaSlLPY (ID: uLZUHjzo)
『超高校級のディーラー』シオン・スカーレット おしおき
〜最期のギャンブル〜
———鎖の感触がなくなり、とりあえず僕は目を覚ましてみました。
そこには、見慣れた風景。見慣れてしまった、カジノの風景がありました。そして、1台のテーブルを囲むのは、チップを大量に手に持ったモノクマのお面を被った人たちが座っていました。
…これで、僕は悟りました。この人達と勝負をして、僕は死んでいくのだと。
目の前にはルーレット。僕の手には1つの球。
…そして、モノクマ達はチップを全て『黒』エリアへとかけました。そうですか、なら……僕は、『赤』に球を入れることで、あなた達にあがいて見せましょう。
「『超高校級のディーラー』の実力、舐めないでいただきたいですね」
———そう、勢いをつけて僕は球をルーレットに投げ込みました。ディーラーを始めてから、ずっとこの仕草をしてきたのです。今更、想定外のところには入るわけがありません。
一瞬でも………そう、思ってしまったのが間違いだったのかもしれません。これは———『僕を処刑するおしおき』なのだと、すぐに知らされることになるのだから。
———僕の投げ入れた球は確かに、『赤』に入るはずでした。
———でも、そのルーレットは…………
「全部の色が、『黒』…………!!!」
その思考もすぐにかき消され。僕の投げ入れた球は黒に入り。
グサッ!!!グサグサッ!!!
「………っ………あぁっ………!!!」
身体の感触が一瞬で奪われて行くような気がしました。
当たり前です。僕が恐る恐る自分の身体を見た時には………。
その身体が、大量の槍で刺されていたのだから。
———皆さん、志半ばで退場してしまって申し訳ありませんでした。
僕は、僕は愚か者です。
どうか、この僕を許してくれるというのなら。
必ずや、皆さんでこの街を出て行ってください。
これが最期の……僕の……
『願い……………なんです………………』
【モノクマ WIN!!】
「やったやった、久しぶりに勝ったぜ!!それじゃあ、帰りにでも高級ソファ買っていこうっと!!」
……槍に刺され、カジノで命の終焉を迎えた少年の傍には、彼が身に着けていた……。
『黒い蝶ネクタイ』が落ちていたという……。