二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- chapter04 〜大モノクマ帝国倶楽部〜 学級裁判編 ( No.191 )
- 日時: 2014/01/19 19:31
- 名前: ランスロット ◆/.5aaSlLPY (ID: THBfOZma)
ホテルに戻った私達はとりあえず気力と体力を養うために、早めにモニャンに夕食の手配をしてもらうことにした。
当のモニャンは私達が重い足取りでホテルに戻ってきたところに気付いていたため、すぐに夕食の準備をしてくれた。……本当に、彼には感謝してもし足りないわ。
———モニャンの夕食の準備ができるまで、とりあえず自由行動することになった。
ある人は更衣室へ、ある人はロビーへ。そして私は……シオンくんの部屋の前で、止まった。
彼の思いを、もう一度身体に覚えさせるために。
「シオンくん……」
彼が、最期に遺した言葉。『貴方達を信じています』という言葉。
その言葉を発した彼は、どんな思いでいたのだろう。———分かれば、苦労はしないわよね。
私ははぁ、とため息をついて、扉の前を見つめる。
「———私、キミの思いを絶対に継いで見せる。もう…殺し合いなんて起こさせないから。ここに残っている全員で…絶対に…出て、見せるから。こんな、ふざけた街から…」
———これで、よし。私は彼の部屋の扉の前に、彼が大好きだった『ルアックコーヒー』の茶葉を置いて、食堂に戻る。
彼の思いを、忘れないために…。彼の思いも、一緒に街の外へ出せるように。
「神谷…」
そんな私の光景を、冥雅くんが隠れてみていたことは、前にも後にも私には分からなかったんだけどね…。
そして、夕食時。
「減っちゃったね。もう…半分以上」
「ねぇ…もっと…減っちゃうのかなぁ…。いつか…1人ぼっちになっちゃうのかなぁ…」
「そ、そんなことないだろ!!まだ諦めんなって!」
「そうだよ!まだ1人になったわけじゃないんだってば!!」
仲間の弱音が、ぽつり、ぽつりと増えていく。最初は「そんなことないよ」と反論していた仲間も、時間がたっていく度に、その『現実』を痛感させられることになるのだった。
「でも…出口が見つからないんだよ?モノクマをどうにかしてもその人が殺されちゃうんだよ?私たち…もう出られないんだよ…!」
「うぅ…確かに…」
「だ、駄目だって!!弱気になったらまたモノクマに隙を見せちゃうよ…!!」
「……大丈夫です。黒幕は……追いつめられています」
———へ?
思わず後ろを向いてみると、いつになく真剣な表情を見せていたモニャンがいた。
でも…『追い詰められている』って、どういうこと…?
「どういうことだよ!」
「そのままの意味です。この事件で、モノクマは『貴方様方が殺人を犯さない』ことを確信しました」
「……そう……なのか……?」
「はい。そして…恐らく、近いうちに…動き出すでしょう」
「何、が?」
言葉を発するたびに無表情になっていくモニャンの表情を、私は恐る恐る見ていた。まるで———彼が近いうちに殺されてしまうのではないか、という思いを胸の中に誕生させるかのように。
そして、その思いに反応するかのように———『彼』は、言ってのけた。
「『黒幕』、ですよ。貴方様方をここに閉じ込め、殺し合いを強要した…。真の犯人です」
……黒幕が……『動き出す』……?
———その言葉に、私達は何も言えずに立っていることしかできなかった。
<死亡者>
「超高校級のマジシャン」佐藤かがみ
シオン・スカーレットによって殺害される。
彼女の用意した殺人トリックを利用され、刺殺された。
「超高校級のディーラー」シオン・スカーレット
4回目の学級裁判のおしおきによる処刑。
槍が全身に刺さったことにより、死亡。
<生き残りメンバー> 残り:8人
「超高校級の知識」神谷春子
「超高校級の幸運」冥雅雪斗
「超高校級のパティシエール」安西桃花
「超高校級のDJ」神崎満月
「超高校級の映画監督」白戸佳織
「超高校級の科学部」羽柴陸斗
「超高校級のハッカー」秦野吟也
「超高校級の美化委員」星野梓沙
chapter04 〜大モノクマ帝国倶楽部〜 非日常編/学級裁判編 END