二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- chapter06 〜叫べ!希望の彼方へ〜 非日常編 ( No.236 )
- 日時: 2014/02/16 14:57
- 名前: ランスロット ◆/.5aaSlLPY (ID: jBG6ii5p)
〜モノクマ劇場〜
…私は、今暗闇の中にいる。
そして、目の前にはモノクマ。私達にコロシアイを強要した張本人。
閉じ込められた18人のうち、15人はモノクマに惑わされて殺人を犯してしまった。
動機も色々。早く外に出たかった人、コロシアイの緊迫感に耐え切れずに殺してしまった人、挙句の果てには「絶望」に堕ちてしまい、殺人を犯してしまった人もいた。
…でも。なんで?目の前には、また二人の死体があった。
白い髪の青年と、帽子をかぶった茶髪の少年。二人とも私を信じて共に戦ってくれた大切な仲間だったのに。
どうして?どうしてよ。目を覚ましてよ。
不意に、目の前の敵がこう言った。
「うぷぷ、殺しちゃったんだね。キミが大切にしていた『仲間』をさ」
…え?あなた、何を言っているの?殺したのはモノクマじゃないの?
急に襲ってきた悪寒を必死に抑えながら、私は自分の右手を見た。
右手には包丁。赤くなった右手。 え? え? え? え?
私が殺したの?うそようそ。これもモノクマが仕組んだんだわ。
だって、私が絶望しそうになった時も「諦めるな」と励ましてくれた人達だったのよ?ころせるはずがないわ。
「自分のやったことを信じられないみたいだね。でも、二人はキミが殺した。それは、紛れもない真実だよ」
モノクマからの言葉が突き刺さる。モノクマは血液が一滴もついていない。でも私は全身血まみれ。モノクマの言っていることは…本当だった。
———違うよ。
……誰?何?いつか見た夢には続きがあった。
私の目の前には、いつか見た夢と『よく似た』光景だった。
目の前には2人の死人。だけど、包丁を持っているのは私じゃない。倒れているのも冥雅くんと神崎くんじゃない。……彼女は…………分からない。だけど、見たことのある感じ。あったことはないけれど、なぜか知っている感じ。
そして、聞いたことのない声。声の主は、目の前で私を見つめている。
「違うよ。幻に惑わされちゃだめだ」
———誰?神崎くん?……でも、声が違う。目の前で私に呼びかけているのは———いったい誰なのだろう。
考えていると、目の前が真っ白になり、『ある』光景が私の目の前を覆い尽くした。
『氷界の覇王よ…俺は天界から舞い降りし堕天使、水上翼…。この俺に叶うものなど、誰もいない!』
『ほーう、新たな仲間と思えばただの人間風情が何を分かったことを。この俺様にかなうものなど、誰もいないのだよ!!フハハハハハ!!!』
『二人とも息、ぴったりね』
『春子よ。この新米風情に息ぴったりなどという言葉をかけるでない』
『え?違うの?水上先輩がこうなっちゃったの大体眼蛇夢のせいだと思うんだけど』
『ぐっ……!!』
『よろしくお願いします…』
———これは……過去の記憶。中学生の記憶かしら。
蘇ってくる。何故かはわからないけど———私の外れていた記憶のピースが、すべてはまる気がする。
———これも———あの、さっき喋っていた声の主が関係しているのかな。
——————私の記憶のピースがすべてはまるまで、もう少し。