二次創作小説(映像)※倉庫ログ

chater00 〜絶望職場体験・スタート〜 ( No.5 )
日時: 2013/09/20 22:47
名前: ランスロット (ID: VaYZBoRD)

…私は、今暗闇の中にいる。
そして、目の前にはモノクマ。私達にコロシアイを強要した張本人。
閉じ込められた18人のうち、15人はモノクマに惑わされて殺人を犯してしまった。
動機も色々。早く外に出たかった人、コロシアイの緊迫感に耐え切れずに殺してしまった人、挙句の果てには「絶望」に堕ちてしまい、殺人を犯してしまった人もいた。


…でも。なんで?目の前には、また二人の死体があった。
白い髪の青年と、帽子をかぶった茶髪の少年。二人とも私を信じて共に戦ってくれた大切な仲間だったのに。
どうして?どうしてよ。目を覚ましてよ。
不意に、目の前の敵がこう言った。


「うぷぷ、殺しちゃったんだね。キミが大切にしていた『仲間』をさ」


…え?あなた、何を言っているの?殺したのはモノクマじゃないの?
急に襲ってきた悪寒を必死に抑えながら、私は自分の右手を見た。


右手には包丁。赤くなった右手。 え? え? え? え?
私が殺したの?うそようそ。これもモノクマが仕組んだんだわ。
だって、私が絶望しそうになった時も「諦めるな」と励ましてくれた人達だったのよ?ころせるはずがないわ。


「自分のやったことを信じられないみたいだね。でも、二人はキミが殺した。それは、紛れもない真実だよ」


モノクマからの言葉が突き刺さる。モノクマは血液が一滴もついていない。でも私は全身血まみれ。モノクマの言っていることは…本当だった。


うそ。うそよ。これはゆめなんだわ。そうこれはきっとゆめ。ころされたひとも、ころしたひとも、ゆめをみているんだわ。このふたりだって、きっといきているんだわ。ゆめなの。ゆめ。ゆめ。
ゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめゆめ


「あああああああああああああああああ!!!!!!!!!」



私の、視界は、真っ暗に、なった。
きっと、モノクマに、殺されたんだろう。
これで、良かったのかしら。
いや、良かったのよ。
だって、私、もう、


希望なんて信じられないんだもの。



「神谷さん。絶望に…」



「堕ちちゃいなよ」



血まみれのまま倒れた少女の傍で、モノクマはうぷぷ、と笑みを漏らした。