二次創作小説(映像)※倉庫ログ

chater01 〜!ロエコリノヲシ〜 学級裁判編 おしおき ( No.56 )
日時: 2013/10/11 20:31
名前: ランスロット (ID: TZkODFX/)

『超高校級のバイトマスター』立花実貴 おしおき
〜スマイル0円!〜


扉の奥からの鎖で連れてこられた場所は、どこか見覚えのある場所。
…ここ、どこかったかしら。
鎖から解放されたんだし、少し歩き回るのも良さそうね。
…これから殺されるってのに、何考えてるんだか。


「…まさか、ここは…」


私が初めてアルバイトをした場所…『ハンバーガーショップ』そのものだった。
でも、私が立っているのは調理をする机の前ではない。
ハンバーガーや、サイドメニューを作る机の『上』…。


「でも、なんで…?」


モノクマは一体どんなおしおきを私にするのだろうか。
村上さんの死に際をこの目で見てしまっているから、普通の体罰なんかよりひどい。そうは感じていたけど。
…何も、起こらない。
そう思った、瞬間だった。




ジュウウウウ………




近くで、物音がした。…これは、ハンバーガーのお肉が焼ける音……。
その音を聞いて、私の顔は真っ青になった。
…まさか、私は……。




これからハンバーガーにされるのではないか……?




「いやあああっ!!逃げなきゃ…逃げなきゃ…!!!」




私は必死に走る。殺されたくない。殺されなくない。
…東条を殺したくせに!!…心の中の私がそう叫んでいる。


でも、こんなの嫌よ!!
初めてアルバイトの試験に合格して、いろんな人と関わって、社会を知って。
そんな場所で、殺されるなんて…………



嫌だ。




と、思った、その刹那。



「うわっ?!」


…急にふわりと浮かび上がった感覚。
隣には、バーガーに使うソースの材料。
…まさか。私はトレイの中をぐるぐる逃げ回っていただけだったのだ。
逃げ場なんて、最初からどこにもなかったのだ。
きっと、私はこれから……ソースにされるの……?ミキサーの中に入ってしまうの……?
逃げなきゃ…逃げなきゃ…!!


「いやっ、あぁぁぁぁぁぁ…………………」


声にならない声を上げて、私の意識は途切れ…。
最期に見たのは………



私が学園に入る前に目にしていた、ソースの材料だったんだ。



グイイイイイイイイイン………………



「おや、美味しそうなハンバーガーですね。ひとついただいてもよろしいですか?」

「ええ。100円になります」

「ええ〜?100モノクマコインじゃなくて?」

「どちらでもいいでしょう。はい、どうぞ」

「ありがとう」



パクパク…………



「う〜ん!美味しいね!!うぷぷ、こんなハンバーガー初めてだよ!!」


……笑顔でハンバーガーを完食したモノクマの横に、クマの形のヘアゴムが落ちていたという。