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■第五話

「そういえば、神楽ちゃんと神威くん。明日、役場に行ってきて、銀さ…村長さんに挨拶も兼ねて会ってきたら？」

　ミツバが夕食の終わった机を拭きながら言う。神楽たちはすでに昨日会っている。いかないなら行かないでも大丈夫なのだが。

「実はここに来た時、村長と会ったんだよね。…でも挨拶程度なら行ってくる？　神楽」
「そうアルな」
「ならいいわね。銀さん甘いものが大好きだから、これ、渡してきてもらえる？　あなたたち名義でも構わないし」

　そう言ってミツバが神楽に渡したのは、ケーキが入っている箱。内心、私だって食べたい、俺だって食べたいなんて思ってるだろう。

「姉上だって馬鹿じゃねーさ。チャイナたちにもちゃんと残ってんでィ」
「チャイナって何アル!?」
「だっておめーチャイナだろィ」

　いきなりわーわーわーわー喧嘩が始まった。神威はそれを無視し、ミツバに、

「ありがとうおねーさん」

　と礼を言った。



　翌日



　神楽は役場の扉を開いた。

「頼も〜う！」

　元気な声に皆が振り向いた。
　そこの中心に、あの銀髪天パが。