二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: サブマスたちと他地方と【ポケモン】 ( No.65 )
- 日時: 2013/12/08 19:26
- 名前: サニ。 ◆6owQRz8NsM (ID: /B3FYnni)
- 参照: http://subtlestyle.net/en-1/index.html
第十四両目【病は気からとか言うけど全然そんなんじゃなくね?】
〜前回までのありゃしゅじ〜
あいにく全車両メンテナンスで、開いていないと伝えると
じゃあ旅してくるーとさらりというレッドさん。
その理由を尋ねると、なんとオーキド博士の図鑑のお手伝いで来たんで、そのついでにジム制覇をしたい、とのこと。
ヒウンジムに案内をしていると、ヒウンジムリーダーアーティさんがやって来る。
「歓迎しよう」という一言を残し、去っていく。
そのあとを追うように、レッドさんはジムへ。
しかしなんやかんやあって
そして、とうとう倒れてしまうのだった。
(作者目線)
はいこんばんわ。作者です。
お久しぶりです。
あの後、倒れたマガリさんをおぶり、サブウェイに戻ったノボリさんとクダリさん。
とりあえず、治療室に運び処置をしてもらったそうです。
その結果、特にひどい状況ではない、とのこと。
1週間くらい安静にしていれば治るそうです。
ですが…………………
その反面、彼女は意識がはっきりしていません。
明確に我々や建物を捉えられず、ぼうっとしています。
それはまるで、虚無を見つめているような。
あ、「虚無を見つめている」、では少し語弊がありますね。
この場合、「目が死んでいる」と捉えてもらった方が正解かもしれませんね。
とにかく、そういう状況です。
担当医が念の為薬を打ち、しばらくはそれで様子を見るとのこと。
ところで、先程私は「特にひどい状況ではない」と言いましたよね。
これも、少し語弊を生んでいます。
正確には「特にひどい状況ではないとも言えないし、かといって大丈夫とも言えない」と、いうのが分かり易いですね。
言葉というのは、図にすれば簡単に伝えられるのですが、文面となると難しいですからね。
さてさて、時は過ぎ、気付けば午後22時。
時の流れは早いですよね。
今まで午前だったかと思いきや、もう真っ暗。
本来ならば、完全消灯の時間であり、完全就寝時間なのですが、眠れない方がお一人いらっしゃるようですよ。
少し、見に行ってみませんか?
「マガリさん…………大丈夫でしょうか。」
そう、ノボリさんです。
まあそりゃ面前で見ちゃいましたもんね。
倒れる現場を。
しかもそのあと、つきっきりで見ていましたもの。
そしてなにより、マガリさんが好き、と。
心配しないはずがありません。
「見に行きましょうか…………」
やはりそう考えますよね。
ですが、時はもう完全就寝時刻。
しかも部屋を出ても周りは真っ暗。
この状況で見に行ったらまず不審者と見間違われます。
いわゆる、「最悪なパターン」な訳です。
「はあ…………」
溜息が漏れました。
まあ諦めるでしょうね。
と思っていたのは、どうやら間違っていた様です。
「……………良し」
そう決心したように呟くと、着替え始めました。
着替えたのは…………なんとサブマス制服。
つまり————————
「行ってきましょう」
見に行くってことです。
それでは我々もついていくとしますか
そこの画面を見ている貴方?
—————————治療室
まさかこうもいとも容易く着くとは…………
誰にも見つからずに済んでしまいました。
てっきり、見つかって部屋に戻されるかと思ったのですが。
え?それを思ってるのは私だけ?
「………………」
カチャリとドアを開け、入るノボリさん。
そして、マガリさんへベットに近付きます。
いえ、この場合「近付こうとした」ですね。
なんでけって?
そりゃあ———————
先客がいたからですよ
「………………H∧L、さん?」
そう、先客はH∧Lさん。
ですが、そのH∧Lさんは、昼間にあった人とはまるで別人のようでした。
なんというか一言で表すと、『不確実』なんです。
人を表すのに不確実、はおかしいと思われますでしょうが、そうとしか言い様がないんですよ。
とても線が細くて、落ち着いていて。
彼女、多重人格ってやつなのでしょうかね。
だが、多重人格にしては、マガリさんと会ったのを覚えている。
多重人格というのは、ご存知の通り『記憶は共有できない』という面を持っています。
ですから仮にもし、多重人格であるとすると、矛盾が生じる。
一体何者なんでしょうかね?彼女は。
「この子…………そう、長くは持たない、かな」
突然、とんでもない事を発しました。
「っ、どういうことです?」
明らかに動揺しているノボリさん。
当たり前ですね。いきなり想いビトが『長くは持たない、かな』とか宣告されちゃ。
たまったもんじゃないですよ。
「意識が、別のところへ持ってかれている。」
トンデモマシーンですねこの人。
「この状況が続いたら、助からない」
ぽつりぽつりと話します。
「どうすればいいのですか!?」
ノボリさんが聞くと、彼女は静かに答えました。
「……………したら助かる、と思う」
あえて伏せておきましたが、ホントにとんでもないですね。
「キスしろ」ってどういう————————
ってあ。晒しちゃった。
「!?!?!?!?」
ノボリさん赤面。
「今までにこういう風になった人を何人も見たけど、その方法で必ず治ってた。」
さらりと言うH∧L(?)さん。
「ちょちょちょ、ちょっと待ってください!私がやるのですか!?」
根性ないですねー。チャンスなのに←
「君以外に誰か?」
首をかしげました。
「……………ですよね」
認めましたか。
ノボリさんは、眠っているマガリさんに近付きます。
そして、マガリさんを抱き起こし、
「失礼します………マガリさん」
そう言って、唇を重ねました。
しばらくして、離すとH∧Lさんがこう言いました。
「うん、治った」
「わかるの、ですか?」
そう聞くと、こくりと頷きました。
「さっき死相が見えてたけど、今はもう消えてるから」
恐ろしいことを言いましたね。
「そうですか………安心しました」
すると、H∧Lさんはもうそこにはいませんでした。
ただ、言い残したのであろう言葉が、何時までも残っていました。
『楽しみにしてるよ……………【お父さん】』
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