二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ダンガンロンパ 〜ようこそ勝ち組ヶ丘学園〜 ( No.7 )
- 日時: 2013/12/03 20:54
- 名前: 紅茶 (ID: hzDRnUrf)
私はこの学校に来て数々のことに疑問を持ったが、私は改めて感じた。ここは本当にあの勝ち組ヶ丘学園なのかということ。牢獄のような雰囲気もそうだが、今自己紹介してもらった人に何か優秀な生徒がいるとは思えない。
「瑠香ちゃん、どうしたの?」
超高校級の単細胞の周流細乃が話しかけてきた。
ここで無視するのは良くないと感じた私は軽く返事をした。
空気が悪い。早く入学式を済ましてほしい。
私はいつしか、この学校に入学したことを心のどこかで認めていた。
「みんな集まったようだな。これより入学式を始めます」
突然どこからか声が聞こえた。さっきスピーカーから流れてきた声と同じ可愛らしい声。その声の正体は体育館の舞台にある教卓の裏から現れた。それは白や黒や赤などの様々な色をしていて、背中には小さな刀を背負っていた。
「お前たち、ようこそ勝ち組ヶ丘学園へ。我はこの学校の校長の落ち武者です」
「ふざけるな!本物の先生を早く出せ!」
超高校級の元ヤンの梶野千歳が大声で叫ぶ。
「早く出せって言われても、もうお前たちの前にいるじゃないですか」
また梶野が大声で叫ぼうとしたのだが、今度は超高校級のドラマーである池面海人が梶野を止めた。
「もうその辺にしておけ」
梶野も握られた右手を解こうと必死に応戦するが池面の力が梶野を上回っていた。やっと梶野が収まると落ち武者は話を続けた。
「さて、次の話ですが。単刀直入に言います。お前たちにはこの学校でコロシアイをしてもらいます。ただでとは言いません。現在この学校は誰も出入りできないよう封鎖されていますが、コロシアイを勝ち抜いた者たちにはこの学校を卒業できる権利を与えます」
学校が封鎖されている!?学校からは出れない!?
私が思ったことは私だけでなく体育館にいた生徒全員が思っていた。
「悪いけどそんな冗談を聞いている暇はない。俺様は帰らしてもらうぞ」
「別に構わないですよ。出れるものならですが」
それ聞いた超高校級の自信過剰の上目蹴は足を止めた。
「最後までお前の話を聞いてから出て行くことにするぜ」
上目が再び体育館中央まで戻ってくると落ち武者は口を開きまた話し出した。
「卒業の条件のコロシアイについてですが、人を殺した場合は殺人を犯した犯人が卒業することができます。ただしすぐに卒業できるわけではありません。それについては今から配る電子生徒手帳で確認してください」
そう言うと落ち武者は舞台から降り、私たち1人ずつに電子生徒手帳を配り始めた。
「この電子生徒手帳はこの学校で生活するために必ず必要なものです。絶対になくさないでください」
「ちょっと待てよ。コロシアイが起きなかった時はどうすんだよ」
超高校級の自己中である小西が質問する。小西が質問したことは最もだった。
「安心してください。コロシアイは必ず起きます。その為の動機ももう用意してますから。それとお前たち1人ずつに部屋を用意してるから就寝はそこでしてください」
それだけ言うと落ち武者は消えた。その場に残された私たちはどうしようもなく立ち止まっていた。
それからしばらくして私たちは口開かず各自自分の部屋に向かった歩き出した。
最後まで体育館に残っていた私もやっと足を踏み出した。部屋に向かうために。
「負け組だ。ここにいてしまうだけで負け組になってしまう」
私は知らぬ間に呟いていた。