二次創作小説(映像)※倉庫ログ

file1.『恋する悩み多き乙女の感情は』 ( No.31 )
日時: 2014/01/19 21:13
名前: ランスロット ◆/.5aaSlLPY (ID: THBfOZma)

〜虚無の街 ノーヴェム〜


「ここが…新たな街か」
「なんといか…殺風景で、無機質な街ですねぇ」


『ノーヴェム』という街についた僕等は、その街の風景を見て感嘆せずにはいられなかった。
なんというか、機械的で無機質な———そんな感触を肌に感じる、そんな街だった。


「人間も見当たる気配がないな」
「…うん。だって、この『ノーヴェム』って街は……。数か月前に寂れたんだもん。だから、ここに住んでいる人は殆ど他の街に引っ越しちゃったんだよ」
「じゃあ、ここでの情報収集は期待しないほうがいいってことなんだね…」
「いや、七海は『全く』とは言っていない。残りの可能性を信じよう」


とりあえず、まずは手分けをして情報収集をすることになった。誰かが新しい何かを発見したら、『チャット』ですぐに連絡する、という約束を決めて。
えーと…とりあえず、この辺りを歩いてみるか…。


それにしても、殺風景で無機質だ…。どこまでいっても、街の風景が変化するわけではない、なんというか…。どこまでも『機械的』だった。
しばらく歩いていると、とある施設が僕の目に飛び込んできた。


「ここは…『PUB』との立札があるな。もしかして、前にいた場所と同じような施設なのかな?」


とりあえず入ってみる。すると……思わぬ人物が視界に入ってくる。
あ……あれは……あれは……!!
その人物はこちらに気付いたのか、不思議そうな表情でこちらに声をかけてきた。


『どうした、私の顔に何かついているか?』


僕は驚きで何も言い返せずに彼女を見ていた。
だって……彼女は……彼女は……!!







『辺古山、くん……?!』







僕達と一緒にブラックホールに飲み込まれたうちの一人、



『超高校級の剣道家』辺古山ペコ だったのだから。

file1.『恋する悩み多き乙女の感情は』 ( No.32 )
日時: 2014/01/24 22:44
名前: ランスロット ◆/.5aaSlLPY (ID: m37ThBn8)

———目の前に現れた先輩の姿に、僕はしばらく動けないでいた。
彼女は尚も不思議そうな目でこちらを見てきている。
……そうだ、とりあえずみんなに知らせないと!そう思って、僕は七海くんに貰った端末(スマフォ? というらしいが…。パソコンとはどう違うのだろう?)でメールを送る。



『辺古山くんをパブにて発見』、と…。



———パブに全員が集まってくるのに、時間はかからなかった。
入ってきたなり彼女の姿を見て各々に喜びの感情を見せる。やはり…仲間の無事は嬉しいものなのだな。


「本当だ!辺古山だ!!」
「辺古山さんですぅ…!ふわぁ、生きてますぅ…!」
「お、お前らは何を言っているんだ?どうして私の名前を知っているんだ?!」
「み、みんな…。とりあえず状況を説明しようよ…」


戸惑っている辺古山くんを見て、喜んでいた日向くんと罪木くんが彼女に詫びを入れながら席に座った。
どうやら、彼女にも一応『なぜ彼女の名前を知っていたのか』について、説明をした。彼女はそれでも訳のわからない顔をしていたが…、しばらく説明したのち、納得はしてくれた。


「そうか。だが…私はお前達のことを何も知らない。まずは自己紹介をしたほうがいいと思うのだが…」
「あ、あぁ。そうだな…」


彼女の提案に賛成し、僕らは改めて自己紹介をした。なんだか……むずがゆい気はするがな。
一通り自己紹介を終えると、彼女もゆっくり一呼吸を置いて、自己紹介を始めた。


「お前達はもう知っていると思うが、改めて自己紹介をさせてもらおう。私の名前は辺古山ペコだ。『超高校級の剣道家』と呼ばれている」
「改めて、よろしくお願いするよ。辺古山」


そう言って日向くんが辺古山くんの手を優しく握った。
なんにしても…仲間が無事に見つかっただけで、こんなにも安堵感に浸れるとは…。改めて仲間の大切さを思い知らされることになった。
そして、しばらく提案を続けた後、辺古山くんも入れてパブで話し合いをすることになった。





石丸「さて、まずは誰の話を聞くかな…」


①田中
②罪木
③七海
④苗木
⑤日向
⑥辺古山