二次創作小説(映像)※倉庫ログ

chapter1 〜おいでなさいませ絶望の林間学校〜 ( No.17 )
日時: 2014/02/07 18:31
名前: アルズ (ID: K7X2qH8y)

『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。 オマエラ、朝ですよ!! 山ならではの自然の空気を吸って今日一日張り切って行きましょう!!』

今日で四日目。
だいたい何かの小説とかではここら辺から何か起こる。
・・・嫌な予感がするが外れて欲しい。
そんな思いを振り払うように俺はモノモノマシーンをやる。
五枚入れて出てきたのが
『超技林』『希望の乾パン』『2.5Dヘッドフォン』『アンティークドール』『ミレミアム懸賞問題』
だった。
どうやって入れたのか、どうやって調べたのかは不明だがとりあえず棚の上に置いておく。
そして俺はいつも通り靴を履いて外へ出た。



食堂につくと人が集まっていた。

「おっす、水上君。」
「湖川さ・・・もう平気?」
「うん、一晩寝たらスッキリしたからもう大丈夫。」

そう笑う姿は昨日の朝と同じ頼りがいのある笑顔だった。
そして俺はとある人物がいないのに気づいた。

「・・・なぁ、城ヶ根君は・・・?」
「あっれ、確かに来てないね・・・どうしたのかな?」
「昨日私みたいにしょげてもなかったけど・・・」

嫌な予感が本格的に強くなってきた。
俺は・・・それを嘘だと思い込みたかった。

「俺っ見てくる!!」
「ちょっ待ってよ水上君っ私も行く!!」
「僕も行くよ!!」

俺は付いてきた湖川さんと風空君と共に城ヶ根君のバンガローへと向かった。



俺は息を切らしながら城ヶ根君のバンガローのドアの前に立った。
心臓の鼓動が激しい。 走ったせいなのだろうか、それとも頭の中に思い浮かぶ最悪の結末のせいなのだろうか。
それでも・・・開けなければ来た意味が無い。

「・・・開けるぞ?」

二人は覚悟したのか顔を強ばらせながら頷いた。
その合図を見た俺は扉を・・・開けた。

そこには・・・


「うわあぁぁぁぁぁ!?」
「・・・っ!?」
「な・・・なんだよこれぇぇぇぇ!?」


そこには・・・左腕と左脚を切られて死んでいる・・・

城ヶ根 司 がいた・・・

ピーンポーンパーンポーン...
『死体が発見されました!! 一定の自由時間の後学級裁判を行います!!』

モノクマの・・・あの忌々しい明るい声が響いた。
湖川さんと風空君はその場で固まったまま動かなかった。

「う・・・なんで・・・城ヶ根が・・・」
「なんで・・・だよ・・・」

湖川さんは城ヶ根君の傍に寄って座り込んだ。
風空君は頭を抱えて状況を整理していた。

「何があ・・・城ヶ根君!?」
「きゃぁぁぁぁ!? なんで城ヶ根君が死んで・・・」

みんなが駆け寄ると城ヶ根君の有様を見て絶叫をしていた。
そんな中星鎖希君だけはいつもの無表情で城ヶ根君の傍に寄り、脈を平然と測った。

「・・・駄目だ。 冷たい。」
「えっ・・・じゃあ・・・もう・・・」
「まぁ、貧民が一人減っただけだろ? ぼくとしては都合がいいよ。」

アルフレッドがそう言った。 その時湖川さんは震えた。

「・・・んだと・・・テメェ・・・ふざけんじゃねぇよ!!」

湖川さんはアルフレッドの胸倉を掴んだ。

「人が・・・人が死んだんだぞ・・・? それで都合がいいだぁ・・・?
てめぇそれでも人間か!! 人の命をそう軽々と扱ってんじゃねぇ!!」

一通り言い終わると胸倉を離した。

「うぷぷ・・・昼ドラか夜ドラかなんだか知らないけどちょっといーい?」

モノクマがみんなの中から現れた。

「なんの・・・用だよ・・・」
「やーね、湖川さん。 そんな怖い顔しないの。 実はね、ボクとした事が学級裁判の事を説明し忘れてたんですよ。」
「が・・・学級裁判・・・?」
「そう。 とりあえず広場のテントに一旦集合ですよ。」

そう言ってモノクマはどこかへ行った。

「・・・どうする?」

星鎖希君が口を開いた。

「行くしかないよ・・・。」
「だね。 行かなきゃ・・・何も始まらないし。」

風空君がそう言うと春風君はその言葉に同意をした。

「じゃあ・・・行かなきゃ・・・だなー・・・」
「・・・気が重くなるけど・・・行くしかないわ・・・」

みんなぞろぞろと広場へと向かって行った。
もちろん、俺も・・・その後ろを着いていった。

chapter1 〜おいでなさいませ絶望の林間学校〜非日常編 ( No.18 )
日時: 2014/02/07 19:13
名前: アルズ (ID: K7X2qH8y)

俺達は言われた通り広場のテントに集まった。
モノクマは嬉しそうに教壇に座っていた。

「うぷぷ・・・では、説明しそびれた『学級裁判』について話したいと思います。」

そしてモノクマは紙芝居らしきものを取り出した。

「えーっと・・・今回の学級裁判の課題は『城ヶ根クンを殺した犯人は誰か』です。
学級裁判では殺人を犯した『クロ』そしてそれ以外の『シロ』との対決が行われます。」
「と・・・投票・・・ですか?」
「そう!! そこでオマエラが導き出した答えが正解だった場合、秩序を乱した『クロ』だけがオシオキされますので、他のみなさんは共同生活を続けてください。
ただし、もし間違った人を『クロ』とした場合は・・・罪を逃れた『クロ』だけは生き残り、残った『シロ』全員がオシオキされます。」
「・・・何度も言ってる『オシオキ』って・・・何?」

モノクマのつらつらと並べられた説明と、紙芝居を見ながら星鎖希君はいつもの無表情でそう問いを言った。

「オシオキってのはね・・・『処刑』だよ。 『ショケイ』。」
「しょ・・・処刑っ!?」
「はい。 あっ内容は、色々あります。
虎と競争して食べられる。 とか
毒音波をまともに聞いて鼓膜破裂 とか
色々ありますよー!!」

聞いていて・・・すごく気分が悪かった。
想像しただけで・・・すごく・・・。

「では、これも渡しておきましょう。 『ザ・モノクマファイル』ー!!」

モノクマは何かのリモコンのボタンを押した。
すると電子手帳をしまってるポケットから振動がした。

「電子生徒手帳に項目を一つ増やしました。 そこに色々書いてあるから見てってね!! じゃあ頑張ってねー!!」

子供のようにはしゃいでどこかに立ち去るモノクマを見つめながら俺達は状況を整理する。

「これを頼りに・・・犯人を探せって事だね。」
「じゃあまずは見張りを決めよ−・・・。 その方が証拠隠滅されずに済むしね−・・・」
「じゃあ私がなるよ。 頭脳戦は得意じゃないしね。」
「ボクも見張りになる・・・。 検死ぐらいならできるし。」

湖川さんと星鎖希君は見張りを志願して、二人で城ヶ根君のバンガローへと向かった。

「2人もいればどっちかが犯人でも証拠隠滅はできないね。」
「というか星鎖希君検死できるんですね・・・。」

そういえば、確か彼は天文学者の筈。 何故検死が出来るのだろうか。

「うーんと、じゃあさ出来るだけ団体行動をしないで情報を集めようよ。
そうしたほうがいいと思うんだ。」
「ぼくが平民達と共にいる? そんなのできっこないな。だからぼくは部屋に戻ってるよ・・・。」

アルフレッドはまだ反省もしてないのかもしくはあの言葉を微塵に感じ取ってないのか、いつものあの表情でバンガローへと戻っていった。

「まったく・・・人の命とかどう思ってるのでしょうか。」
「まったくだよなー。 というかもう始めた方がよくないかー?」

そう言えばそうだ。 もうかなり時間が経っている。
みんなも察したのか意を固めているのかわからないが表情が強ばっていた。

「に・・・にわかに犯人がいるなんて信じられませんが・・・、みなさんっがんばりましょう・・・!!」
「そうですわねっ!! 頑張りましょう!!」

一色さんと桜雪さんがそう言うとみんな頷いた。
そして解散した後俺はモノクマファイルを見た。

被害者:『超高校級のバスケ選手』 城ヶ根 司
死因 :鈍器か何かによる撲殺
死体発見場所:被害者のバンガロー
参照 :左腕と左脚が切られている。

俺はふと思った。 傍には何もなかった。
だが城ヶ根君は何かを書いていた。『ダイイングメッセージ』を書いていた気がする。
そう思った俺は一目散に城ヶ根君のバンガローへと向かった。