二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- chapter1 〜おいでなさいませ絶望の林間学校〜非日常編 ( No.29 )
- 日時: 2014/03/15 19:02
- 名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)
俺達が画面で見たのは・・・
『超高校級の舞踏家 桜雪 紫蘭』の末路だった。
「こ・・・れが・・・オシオキ・・・!?」
「なんだ・・・これ・・・いくらなんでも・・・!!」
彼女は最期まで踊り続けた。 いや、踊らされたと言っていいだろう。
彼女の亡骸は・・・もう焦げしかなかった。
途中から彼女の顔は何かを察していたのか絶望を感じた顔をしていた。
「酷すぎる・・・」
「も・・・しかして・・・私達の各分野で・・・」
「エックストリームゥゥゥゥ!! アッドレナリンがしっみわたるー!!っと。 一色さんかなり鋭いねー。その通り、桜雪さんは自分の得意だった分野で処刑されちゃったの。
うぷぷ・・・火葬だって知ったときのあの顔・・・もの凄く絶望的だったねー!! みんなもわっくわくしたでしょ?」
「ふ・・・ふざけるなっ!!誰があんな酷いものを見てわくわくするんだよ!!」
風空君がモノクマに突っかかる。
湖川さんは共にいた仲間の死に悲しんでいた。
いや・・・湖川さんだけではない。 みんなそうだ。
怒りに満ちあふれる、悲しみに打ち拉がれた、そんな感情がみんなから感じた。
「全部・・・てめぇのせいだ・・・」
「ほえ? 何がどうしたの水上クン?」
「全部全部てめぇのせいだモノクマっ!!お前のせいで・・・お前のせいで城ヶ根君と桜雪さんは死んだんだっ!! お前のせいで!!」
気づけばモノクマに拳を振ろうとしていた。 が・・・
「やめな・・・。」
星鎖希君が俺の肩を掴んで首を横に振った。
「お前も・・・桜雪と城ヶ根と同じ末路渡る気・・・?」
「え・・・」
「湖川が渡りかけた末路を渡る気なの・・・?
人を思う気持ちはわからないけど・・・今しようとしてることは間違っているよ・・・。」
そう言って星鎖希君は俺の肩から手を離した。
いつもと同じ・・・無表情な顔で・・・。
「よかったね水上クン、止めてくれて・・・ね?
次は容赦しないからね。」
モノクマのその声音を聞いて背筋が凍った。
爪を出して、爛々と左の赤い目を輝かせていた。
「まったく・・・変な正義感に目覚めちゃってさ・・・。
まぁ、このままいても仕方ないし帰るね〜。 あっ帰るときはそこのドアから帰ってね!! 気づいたら広場に着いてるから!! じゃあ!!」
椅子から降りたモノクマはどこかへと消えていった。
でも俺達は・・・その場から動けずにいた。
みんな言葉を発さず、その場で立ち止まって・・・
でもアルフレッドだけは嘲笑いながらドアへ向かい、何も言わずに去っていった。
「・・・また、ここでぼんやりと時間を過ごす気?」
星鎖希君が口を開いた。
「だ・・・だって・・・あんな・・・あんな末路を見たら・・・誰だって・・・!!」
「ボクにはわからない。」
「・・・え?」
「ボクにはわからない・・・どうしてそこまで人の終わりを見たら恐怖に取り憑かれるのかが・・・。 考えても仕方ないか。 ボクも帰るね。」
「あっ・・・まってくれ!!」
気づくと帰ろうと歩を進めた星鎖希君を呼び止めていた。
「・・・なに?」
「なんで・・・お前は・・・動機がなかったんだ・・・!?」
「・・・ボクが・・・ここからでられるか或いは・・・死ぬ直前になったら・・・教えてあげる。」
そう言って彼はドアを開けて去っていった。
「私には・・・わからない・・・星鎖希の・・・考えが・・・。」
湖川さんは彼の後ろ姿を見ながら、そう呟いた。
生き残りメンバー
水上 翼(ミナカミ ツバサ)
風空 来未(フウカラ ライビ)
星鎖希 仔夜(セイサキ コヨル)
湖川 深琴(コガワ ミコト)
久地先 鈴兎(クチサキ レイト)
深海 光矢(シンカイ コウヤ)
東野 文子(ヒガシノ アヤネ)
一色 千絵(イシキ チエ)
雨唄 蛍(アマウタ ホタル)
アルフレッド・エインズワース
雪柳 暦(ユキヤナギ コヨミ)
春風 楓(ハルカゼ カエデ)
紅杏 音葉(コウキョウ オトハ)
暁 朱利(アカツキ シュリ)
残り 14人
chapter1 〜おいでなさいませ絶望の林間学校〜 終了