二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- chapter2 絶望的な未来を想像しますか?しませんか? ( No.37 )
- 日時: 2014/02/14 18:43
- 名前: アルズ (ID: K7X2qH8y)
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。 オマエラ、朝ですよ!! 山ならではの自然の空気を吸って今日一日張り切って行きましょう!!』
あのアナウンスが聞こえ、ぼんやりと目を覚ました。
一欠伸をし、ベットから降りる。
そして一直線にモノモノマシーンへと歩を進めた。
あの裁判から何故か数十枚数が増えているので消化しなくてはならない。
このまま置いても・・・邪魔なだけだし。
そう思いながらモノモノマシーンのコイン投入口へモノクマメダルを入れ、ガチャガチャをやる。
出てきたのは『百年ポプリ』と『スカラベのブローチ』が出てきた。
ポプリはともかくブローチはどうやって手に入れてきたのだろう。
とりあえずここで時間潰してもあれだったので、バンガローを出て食堂に向かった。
「おはようさん、今日は余裕ね。」
「あぁ・・・早めに目が覚めたから・・・。」
「いつもギリギリにくるのにな!!」
「風空君、言っちゃだめだぞ。」
今回は少し早めなため人が少ない。
たまにはいいかもな、と思いながら風空君と湖川さんと話をした。
しばらくするとみんなが来たので朝食会が開始した。
その途中で、嫌な予感がした。
ピーンポーンパンポーン....
『えー、オマエラにお知らせします。 飯食い終わったら広場のテントに集まるように!! こないと・・・わかるよねぇ?』
・・・まさか・・・
「・・・・あーっもうすっごいいい雰囲気なのに!! 空気読みやがれってんでい!! って・・・言っても仕方ないか。」
湖川さんがモニターに向かって叫んだ後、急いでご飯を食べ進めて外へ出た。
俺達もその後を追うようにご飯をできるだけ早く食べて広場のテントへと向かった。
「遅いよ平民達。」
「仕方ないでしょ!? ご飯食べてたんだからどうこう言われる筋合いはありませんよ!!」
「だいたい、なんで君たちはそう仲良しごっこを続けるのかい? どうせ今回も仲良くして絶対に殺人を犯さないようにしよう・・・なんて言って仲良くしたフリをしているんだろう? どうなんだい?」
「・・・返す言葉はない。 でもね、最初から参加もしないでそう言われるとすっごい腹が立つ!! 桜雪さんと城ヶ根の死を軽んじている奴にそう言われると腹が立つ!!」
「知らないね。 腹が立つなら勝手に立ってればいいじゃないか。」
「てんめぇ・・・!!」
「もうやめなよ湖川!! アルフも!! もう・・・もうそんな事言ってる場合じゃ・・・」
「はーいはい、また昼ドラですか? 夜ドラ?朝ドラ? もうどうでもいっか。」
モノクマが教壇の影からこそっと出てきた。
「・・・モノクマ、今度は何のよう? また動機?」
「さすが星鎖希君。 かなり鋭すぎてボクもう怖いですよー。
はい、動機です。 これは星鎖希君にもありますからご安心を・・・。」
と、いいながら取り出したのは前と同じ、俺達の名前が書かれた封筒。
急いで自分の名前が書かれた封筒を取り、様子を見る。
「その中にはね、恥ずかしい思い出と、ばらされたくない思い出が詰まっています!! もしも・・・殺人が起こらなかったら・・・それを全国にばらまきます!!」
「・・・え!!??」
「ほらほらー早く開けてみなよ〜。」
急かされるままに俺は封筒をあけ、折りたたんである紙を広げた。
『ミナカミは、昔中二病だった。』
「どっから調べたよおい!!」
「うぷぷ、面白かった? 思い出した?」
確かに・・・今このメモを見て思い出した。
・・・確か中学生の頃だったろうか、とある飼育員に憧れその口調を真似していたのだが・・・次第には脳内までそれが移ってしまい、見事世に言う厨二病となってしまったのだ。
「モモモモモノクマっあああああんたどこでこんなの??!」
「雪柳さんガタガタと震え過ぎだよー? 調べたの、し・ら・べ・た・の!!」
「待ってよちょっと!! 人周りいなかったろ!?」
「そう言うのまでも見通します。 見通しちゃいますよ?」
「・・・モノクマ、これはおかしい・・・世間にはばれてないはずなのに・・。」
「星鎖希君、世間にはばれなくても自身にはばれているんだよ?」
と、数々の疑問や驚愕が周りを包んだ。
普段冷静で物事には何も動じない星鎖希君と雨唄君も今回の事に関しては驚きを隠せていない。
アルフレッドは何故か笑っていたが。
「さてさって、それをどうするかはオマエラ次第。 秘密を誰かにばらすのもばれたくなくて殺人をするのも・・・ぜーんぶオマエラ次第だよ!!
うぷぷ、じゃあね。」
トテトテと歩いてモノクマはどこかへ行ってしまった。
「君たち、どんなのだったんだい?」
「言えるわけないだろ!!?? うあぁ・・・うっそー・・・」
「アルフは言えるわけ? 自分の秘密。」
「さあね、どうだが。 ぼくは帰るよ。」
自分から聞いた癖に答えを聞こうとせずその場を立ち去った。
「・・・嘘だ・・・ボクが言った筈ない・・・。」
「・・・星鎖希君?」
「まぁいいや・・・次第にばれることだし。 水上、心配はするな・・・というかしなくていい。」
「え・・・あ・・・そうか。」
星鎖希君は紙を丸めながら自分のバンガローへと向かった。
「アタシも帰るわっ!! それじゃっ」
雪柳さんは気まずそうに走り去っていった。
「私達も帰るか・・・少し整理整頓が必要だしね。」
「そうだな・・・。」
湖川さんのその言葉を聞いてみんなはぞろぞろと自分のバンガローへと戻っていった。
- chapter2 絶望的な未来を想像しますか?しませんか? ( No.38 )
- 日時: 2014/02/14 19:09
- 名前: アルズ (ID: K7X2qH8y)
ぼんやりと・・・窓から空を眺める。
忘れよう、忘れよう・・・。
『俺は氷結を操りし男・・・迂闊に近づくな。貴様等が凍ってしまうぞ・・・?』
「うああぁぁぁぁぁ!! 思い出しちまったぁぁぁぁぁ!!」
頭を抱えて忘れろ、忘れろ。とブツブツ言う。
明らかに他人から見たらなんだコイツ。と絶対に思われる。絶対に。
「はぁ・・・。」
顔から火が出るほど恥ずかしい。
それを忘れようと首を横に振り、外へ出た。
「あ・・・水上・・・。」
「久地先さんじゃないか・・・。 もう落ち着いたのか?」
「ええ・・・とりあえずは。 よかったら森をみない? 落ち着くと思うし・・・いいと思うから・・・。」
「あっ・・・じゃあお供するよ。」
久地先さんと一緒に森を見た。
「なぁ、久地先さんってどうしてマジシャンになったんだ?」
「私の・・・お父さんがマジシャンをやっていて・・・それに憧れて。」
「へー・・・そうなのか。」
「お父さんは刃物系のマジックが得意なの。 ・・・私は逆に苦手で・・・。」
「えっ苦手とかあるのか!?」
「あるわよ・・・人間だもの。」
少し・・・意外だな・・・。
「あっそうだ、これやるよ。」
『百年ポプリ』を久地先さんに渡した。
「あ・・・ありがと・・・。 大切にする・・・。」
嬉しそうに赤面して受け取ってくれた。
「ねぇ・・・あなたは私の右目を見て何も思わないの・・・?」
「右目・・・? あぁ、確かに両目色違うね・・・。」
「ほとんどが気味悪がってるから・・・どうして何も思わないで普通に接してくれるのかが不思議で・・・。」
「仲間だろ? それに・・・久地先さんらしくていいと思うよ。」
「そ・・・そう? ありがと・・・。」
そんな会話をして俺達は別れた。
バンガローに戻ってコンビニから持ってきたジュースを飲みながら時計を見た。
「・・・まだまだ時間があるな・・・。」
今開けている缶ジュースの中身を全て飲み干し、ごみ箱に入れた後外に出た。
適当にそこら辺を歩いていると雪柳さんがいた。
「雪柳さん、そんなところで何してるんだ?」
「んー? ストレッチよストレッチ。 水上、あんたもやる?」
「じゃあ・・・一緒にやらせてもらうね。」
あまりの過激なストレッチに俺は疲れ果ててしまった。
「水上ってさ、なんでシャーペンをポケットにいれてるの?」
「えっ・・・? あぁ、何となくだよ。」
「何となくでいれるんだね!!」
「まぁメモ帳もポケットに入ってるし。」
「学ランとかって便利ねー・・・ほら、アタシのユニホームはポケットないし、何故か羽織ってるガーディガンもないし。 物はどうしようかなってずっと思っててさー。」
「あはは・・・確かにポケットないと不便だよな・・・。」
「でしょー?」
「あっ・・・そういえばこれやるよ。」
ポケットから出したのは『スカラベのブローチ』だ。
「えぇ!!?? いいの!? こんな・・・はぁぁ・・・ありがと!!」
受け取った瞬間、ブローチに頬ずりをしていた。
「雪柳さんはどうしてテニス選手になったの?」
「えっとねー・・・適当。」
「て・・・適当!!??」
「そそ。 たまたま入ったテニス部ですんごい能力らしきもの発揮したのよ!!」
「・・・すごい・・・。」
つまりはテニス部に入ってから鍛えた、というわけだ。
それでも彼女は絶大な結果を残している。 本当の天才かもしれない。
雪柳さんとちょっと変わった話をして別れた。
バンガローに戻ってぼんやりと夜空を眺めた。
『この星々の力を・・・俺は借りる・・・!! コンスレイション・ウォーター!!』
「思い出すなっ!! 忘れろ忘れろ・・・!!」
いつまで引き摺っているのだろう俺は。
すぐに忘れるため学ランをハンガーに掛け、ベットへダイブする。
そして深呼吸して瞼を閉じる。
そのまま俺は寝た。 いつものアナウンスを聞かないで。