二次創作小説(映像)※倉庫ログ

chapter2 絶望的な未来を想像しますか?しませんか? ( No.40 )
日時: 2014/02/15 12:25
名前: アルズ (ID: K7X2qH8y)

「う・・・うぅ・・・あまうたぁ・・・・」

深海君のすすり泣く声が響く。
あの時と同じように腕にしがみついて。

「うっぷぷ・・・またまた起きてしまいましたね−・・・」

天井からモノクマが登場した。 どっから出てきた。

「モノクマ・・・これも・・・」
「イ・エース!! オマエラの誰かが殺したんだよー!!」
「・・・。」

信じたくはなかった。 また起こってしまったあの殺人を・・・。
モノクマが出てきても深海君だけはそれに見向きもせずにただ単に・・・雨唄君の腕にしがみついて泣いている。

「さってと、ではこれを渡しておきましょう・・・。 『ザ・モノクマファイル』ー!!」

電子手帳がわずかに振動した。 つまりは項目が増えたということだ。

「そりじゃ、みんながんばってねー!!」

トテトテと律儀に出入り口から去っていった。

まずはファイルを見よう・・・・。

被害者:『超高校級のデバッガー』雨唄 蛍
死因:切られた事による大量出血死
死体発見場所:温泉のロビー
参照:背中を思い切り切られている。


「・・・どうすんの? 今回も私と星鎖希が見張りする?」
「ぼ・・・僕も・・・やらせて・・・見張り・・・。」

ひゃくりをしながら深海君は言った。

「あ・・・雨唄の・・・傍にいさせて・・・。 い・・・今だけでも・・・いさせて・・・。」

涙が枯れたのだろうか、もう涙を流してはいなかった。

「・・・オーケ。 残りは探索、でいいね?」

みんな頷いた。

「星鎖希君。頼むよ。」
「・・・わかった。」

と、星鎖希君は念入りに死体を調べている。
ふと思った事があり、深海君に話しかけた。

「深海君、ちょっといい?」
「・・・へ?」
「君はずっと雨唄君と一緒にいたんだよね・・・? どっかで別れたのか?」
「う・・・うん・・・。 ずっと一緒にいたけど・・・12時ぐらいに雨唄が用事があるって行ってどっかに行ったの・・・。」
「そうか・・・ありがとうな。」

【深海の証言】ずっと一緒にいたらしいが12時ぐらいに用事があると言って雨唄がどこかへ行ってしまったらしい。

「僕から言えるのはこれだけだよ・・・。」
「悪いな、疑ってるような感じで聞いて。」
「ううん・・・水上・・・絶対に雨唄の仇とろう・・・!」
「そうだな。」

「水上・・・。」
「星鎖希君・・・? どうしたんだ?」
「腕に掴まれた痕がある。 あと首から背中の真ん中辺りまでパックリ。 これによって背の低い人は自然に容疑から外される。後・・・死亡推定時刻、12時30分。」
「・・・そうか。」
「あとこんなの落ちてた。」

と、差し出したのは白い、切れたゴム。

【検死結果】腕に掴まれた痕があり、首から背中の真ん中辺りまで切られていた。
【切れた白いゴム】死体の傍に落ちていたゴム。 争って切れたのだろうか。

「・・・これだけ。」
「そ・・・そうか。」

ふと視線を逸らすと血塗られたナイフが落ちていた。
果物ナイフ・・・より少し大きいかな・・・?

【血塗られたナイフ】長いすの傍らに捨ててあったナイフ。血塗られており、恐らくこれが凶器だと思われる。 サバイバルナイフなみの大きさ。

「水上君、これってベットシーツじゃない?」
「え・・・あっ本当だ。」
「しかも・・・上に被さってあった筈なのに血が付いてるよ。」

【ベットシーツ】死体の上に覆い被さってあったベットシーツ。仰向けになっていた筈なのに血塗られている。

「そう言えばさ・・・湖川さん、アリバイってある?」
「アリバイ・・・? そうさなぁ・・・よくわかんないや。 東野さん見ただけだし。」
「そっちから認識は・・・?」
「多分されてない。 どっか見てたし。」
「そ・・・そうか。 ありがとな。」

そして俺は駆け足になって外へ出た。


「東野さーん!!」
「はいな? どうかしたので?」
「東野さん・・・なんか見たとかないかな?」
「えーっとね、誰かがコンビニから出て行く所見たよ。 女の人だった。 バック持ってたね〜・・・。」
「い・・・何時?」
「12時・・・ちょっと過ぎだね。」

【東野の証言】12時過ぎに女の人がコンビニから出て行くのを目撃。バックをもっていたらしい。

「翼ぁぁぁぁ!! ビックニュースぅぅぅぅ!!」

ドタドタと風空君が叫びながら走ってくる。

「わかったから音量下げてくれ!!」
「はぁ・・・、星鎖希がこれ見つけたって。」

風空君が持っていたのはメモだった。
メモには「話したいことがある。17時、温泉のロビーで。」
と書かれていた。

「これね、よく見ると消した痕があるんだよ。」
「・・・え!!? じゃあ・・・何時かは見えるのか?」
「ごめん・・・さすがにそこまではわからなかった・・・。」

【メモ】「話したいことがある。17時、温泉のロビーで。」と書かれたメモ。 しかし消した痕があるらしい。

「これが伝えたかっただけ。 ごめんね?」
「いや、いい情報だよ。 ありがとう。」
「えへへ。」

そんな会話をしながら俺は風空君と一緒に探索をした。

chapter2 絶望的な未来を想像しますか?しませんか? ( No.41 )
日時: 2014/02/15 12:54
名前: アルズ (ID: K7X2qH8y)

しばらく歩くと久地先さんがいた。

「・・・どう? 調子は。」
「大分集まってきたよ。」
「・・・久地先、ゴムどうしたの?」
「イメチェンよ。 イメチェン。」

【久地先のゴムの色】朝までは白だったのに気づけば青色のゴムをしていた。

「なぁ、アリバイはあるか?」
「特にないわね・・・。」
「そうか・・・。」

久地先さんと別れた後、俺達は情報を入手するため人を探した。

すると、春風君が電子手帳を見ながら考え事をしているのを発見した。

「やぁ、水上君。 順調かい?」
「あぁ、結構集まってきたぞ。」
「そう言えばね、コンビニを見てきたんだけど・・・ナイフとか刃物類があったよ。」
「は・・・刃物類・・・!?」

【コンビニの品揃え】何故か刃物類が並べてあったらしい。

「そう言えば春風、お前はアリバイあるのか?」
「特にないよ。 バンガローでずっと本読んでたし。」
「そっか。 ありがとね。」

そして春風君と別れ、人を探す。
意外と近くに紅杏さんがいた。

「紅杏ー!!」
「あら、風空君と水上君じゃありませんか。」
「よお。 何かあったか?」
「何か・・・ですかね? アリバイならありますよ。」
「ほ・・・本当か?」
「ええ。死体発見アナウンスが鳴るまで暁さんと雪柳さんと共にいました。」

【アリバイ】暁と紅杏と雪柳が死体発見アナウンスがなるまで一緒にいたらしい。


キーンコーンカーンコーン....
『えーやっちゃいますか? 飽きてきたのでやっちゃいましょう!!では、みなさんは広場のテントまでお集まりください。』

「早いですね・・・。」
「飽きやすいのか・・・?」
「とりあえずいこっ!!」

俺と紅杏さんは風空君に腕を引っ張られ、広場へと向かった。


もう既にみんなは来ていた。

「今度は誰が殺されたんだい?」
「あんた来てなかったもんねっ!! 雨唄よ。」
「あぁ・・・デバッガーか。 まさか殺されるなんて予想もしなかっただろうね。」

ククッと彼は笑った。

「もういい加減にしろよ!! どんだけ人の死楽しんでりゃ気が済むんだよ!!」
「平民が死のうが大貧民が死のうが関係無いな。」
「このくそ成金がぁぁぁぁぁ!!」
「だからやめろ!!」

どうしていつもいつも喧嘩してばっかりなのだろうか。 まぁ明らかに喧嘩売ってるのはアルフレッドだけど。

「はいはい、お集まりになりましたかー?」

モノクマがひょこっと現れた。

「モノクロ、いつものあれ頼むよ。」
「誰がモノクロだって!? まぁいいや、どうせアルフ君はドンパチやっても崩れない謎のベルリンの壁があるしね。」

そういいながらリモコンのボタンを押した。

ゴゴゴ....

また・・・地鳴りがする。

ゴゴゴゴ....

地鳴りが強くなり、もう二度と見たくなかったモノクマの顔をした岩が現れた。
そして前と同じようにエスカレーターが口から出てきた。

「では、乗ってくださいね。」

言われるがままに・・・俺達は乗った。


着いた裁判所は前と内装が違っていた。
前のはいかにも裁判所、と言う感じがするが、今回のは森林っぽい感じだった。緑色が鮮やかすぎてなんか痛々しい気がする。

「じゃ、前と同じようにしてくださいねー。」

そう言われて俺達は席に着く。
周りを見ると桜雪さんの遺影と雨唄君の遺影が増えていた。
もう二度と・・・この遺影は増やさせはしない。

でも確実にもう一人・・・もう一人増えてしまう。

深海君が懐いていた雨唄君。人には突っかからないがくっついてた深海君を離そうともしなかった。

優しい・・・そんな彼を殺した人がここにいる・・・。

命がけの裁判。

命がけの騙し合い・・・。

それが今始まる。

コトダマ一覧。

【モノクマファイル】

【深海の証言】

【検死結果】

【切れた白いゴム】

【血塗られたナイフ】

【ベットシーツ】

【東野の証言】

【メモ】

【久地先のゴムの色】

【コンビニの品揃え】

【アリバイ】