二次創作小説(映像)※倉庫ログ

chapter3 絶望ってなんて読めますか? ( No.62 )
日時: 2014/02/21 18:47
名前: アルズ (ID: K7X2qH8y)

「えー、議論の結果が出たみたいですね。では、投票タイムに入りますよ。
オマエラ、お手元のスイッチを押して投票してください。
さてっ今回クロとなるのはだれか!? それは正解なのか不正解なのかー!!?」

画面に出てくるあのスロット。
同じように俺達の顔が描かれているスロットはくるくると回る。
だんだんとその動きは遅くなっていき・・・イラストは深海君の顔で止まった。
それと同時にあの陽気なファンファーレが鳴り響き、紙吹雪が舞った。
・・・もちろんそれは『正解』という証だった。

「はーい!! 今回も大正解!! 一色さんと東野さんを殺したのは−・・・・深海光矢クンでーすっ!!」
「・・・なんでよ・・・深海・・・立ち直ったって言ったのに・・・。」

そんな湖川さんの言葉に深海君は肩を浮かせた。
そして・・・彼はニヤリと怪しい笑いを浮かべた。

「あは・・・あははははっ!! 立ち直ったってー?

そんなわけねぇだろ。」

真顔でそう言い放った彼は普段の温厚な人とは思えない冷たい声だった。


「・・・立ち直ってるわけないじゃん・・・頑張って耐えて耐えて耐えて・・・乗り越えていってた・・・。 でも・・・モノクマから・・・言われたんだ・・・『もう僕の帰る場所はない』ってよぉ!!」

かえる・・・ばしょ・・・?

「え・・・どういう・・・ことよ・・・。」
「そのままの意味。 あーあ・・・そーんな顔しちゃってさ。 泣かないでよ? 偽善者。」

そう見下した目で深海君は俺達を見つめた。

「あはっ・・・怯えて面白い−・・・じゃあ、モノクマ。 始めちゃってよ。」
「はいはい、では『超高校級の案内人』である深海光矢クンのために・・・スペシャルな、オシオキを、用意しましたぁぁぁぁぁ!!
では、張り切って行きましょう−!! オシオキターイム!!」
「今すぐ・・・今すぐ行きます・・・!! 『江ノ島盾子様』・・・!!」

彼は誰かの名前を言った。 その表情は恍惚に満ちあふれていた。

『シンカイクン が クロ に きまりました。 オシオキを かいしします。』

これから・・・これから死ぬというのに・・・彼の首に鎖が掴んだときも・・・
深海君は笑っていた。 嬉しそうに。