二次創作小説(映像)※倉庫ログ

chapter4 希望の羅針盤よ!!我らを導け!! ( No.73 )
日時: 2014/02/25 18:44
名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)

『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。 オマエラ、朝ですよ!! 山ならではの自然の空気を吸って今日一日張り切って行きましょう!!』

大あくびをしながら俺は起きた。
なんか楽しい夢を見た気がするが数秒後すぐに忘れてしまった。
こんなのはあるあるだと思う。

「・・・そう言えば最近動機とかないなぁ・・・。」

前は家族や友人のことや思い出したくない過去の事を動機に出された。
しかし、考えてみたら深海君の行った殺人の動機が不明なのだ。

「・・・考えれば考えるほど不思議だなぁ・・・。」

わからない答えを散策しても仕方ないのでとりあえずいつも通り食堂へと向かう。





「はよー。」
「おはよう!!」
「・・・おはよう。」

少し前から早起き集団の仲間に加わった星鎖希君。
隈がまた酷くなっているような気がする。

「聞いてよ−。星鎖希ってばまた2時まで起きてたらしくてさー。」
「だからねろって言っても聞かないのよ。」
「・・・ご飯食べる。」
「ってな感じで食用が旺盛らしいんだー!」

どうやら睡眠よりご飯をとるらしい。

「食べたら寝る・・・。」
「体に毒よー? どうせモノクマ辺りが食事持ってくるから寝たらいいのに。」
「あいつが持ってきた物食べるとかかなりの勇気がいる・・・。」
「失礼ですね!! 入れませんよ!!」

モノクマが台所から姿を現した。
・・・何故か食事を持って。

「モノクマ、なんで食事持ってるの?」
「アルフクンが 「愚民とは関わりたくない、飯もってこい」 って言いやがるからわざわざ作って持ってきてんだよ!!」
「あいつならかなりあり得そうね。」
「まったくもう・・・しかも毎朝毎朝リクエストしやがるし違うのあったら食べないし−・・・。」
「モノクマ・・・途中から愚痴になってる・・・。」
「というわけで、ボクの睡眠時間はピークなのです寝てないとです。
誰かさんが午前2時まで起きてるせいでねぇ〜?」

モノクマが覗き込んで星鎖希君を見つめる。星鎖希君は明後日の方向を見ていた。

「はぁ・・・じゃあボクはご飯届けてくるね。 オマエラはとっととご飯食べちゃって。 ・・・リアルタイムとかきっつい・・・。」

とぼとぼと暖かいご飯を乗せたお盆を持ってモノクマはアルフレッドの元へと向かって行った。

そしてその直後、みんなが来たので朝食をとった。



バンガローに戻り、時計を見た。

「・・・結構時間余ってるなぁ。」

読書のための本でも持ってこようかと思い、コンビニへと向かった。

コンビニに着いて良さそうな本を選ぶ。

「あら、水上君。 何をしているんですか?」

声の方を向くと紅杏さんが飲み物を選んでいた。

「読書の本選んでたんだ。」
「読書好きなんですか? 音楽の本とか・・・。」
「ああ、いいなそれ。」
「でしたらこれなんかおすすめですよ。」

と、おすすめの本やその理由を聞かされた。

「あはは・・・紅杏さんって音楽の事になると周りが見えなくなりそうだね・・・。」
「そ・・・そうなのですか?」
「うん、なんかすごく楽しそうだよ。」
「ふふっ私はそれだけ好きなんですね。 音楽が。」
「そうだね・・・あっならこれいる?」

渡したのは『2.5Dヘッドフォン』。 彼女なら好きそうだ。

「えっ・・・!!? いいのですか? ありがとうございます!!」

彼女はとても嬉しそうに受け取ってくれた。

「紅杏さんはなんで音楽家になったんだ?」
「音楽って素晴らしいじゃないですか。 空気から生まれる目に見えない物で作る娯楽・・・。 私、それが作りたくて。」
「へえー・・・。」
「小さい頃から音楽が好きだっていうのもありますけどね。」
「おばあさんがオカリナをよく吹いてたとか言ってたな・・・。」
「あら、覚えていてくれたんですか?」
「まぁな・・・。」

実は自分で言うのもなんだが記憶力がいい。 瞬間記憶力は乏しいが・・・。
そんな呑気な話をした後、俺は本を持ってバンガローへと戻った。

chapter4 希望の羅針盤よ!!我らを導け!! ( No.74 )
日時: 2014/02/25 20:06
名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)

「うーん・・・飽きてきたなぁ・・・。」

本を読んで飽きてくるとは俺としてはとても珍しい。 いつもなら家族の呼びかけにも無反応でどっぷり入り込んでいるのに。
仕方ないので外の空気を吸おうと思い、スニーカーを履いた・・・まではよかった。
ドアノブに手を掛け、外へ出た瞬間、自分の足が引っかかり派手に転んでしまった。
不運なことにそこには風空君がいた。

「・・・翼?」
「・・・。」
「翼・・・大丈夫?」
「・・・。」

とてつもなく恥ずかしかった。




「翼・・・、うん。 見てないから。」
「言わないで・・・頼むから言わないで・・・。」
「大丈夫!! 僕口軽いから!!」
「もっと悪いよぉぉぉぉ!!」

ドヤ顔でそう言った彼の肩をガシッと掴み、思い切り揺らす。

「わわわわわかった!! わかったぁぁぁぁぁぁ!!」
「よし・・・。」

肩を離してやり、くらくらとしている風空君を見た。
さっき、口が軽いと言っていた。 なんか安心ができない。

「これあげるから絶対に言うなよ?」

渡したのは『希望の乾パン』だ。 食べ物好きな彼なら食べてくれるだろう。

「・・・? あっいいのありがとう!!」

受け取った瞬間、嬉しそうに蓋を開け、ボリボリと乾パンを食べた。

「風空君って俺には名前呼びなのに他の人には名字呼びだよな。何でだ?」
「・・・さあ? なんか翼には名前呼びしなきゃ。って思っただけ・・・。」
「えっ・・・それだけかよ。」
「ううん、僕が名前呼びするのって親友とかなんだもん。 だから翼は僕の親友なんだよ!!」
「・・・そうなのか?」
「うん!!」

そう曇りのない顔で言われた。
そんな表情で言われるととても嬉しかった。少なくとも友達でいるというのがすごく嬉しかったのだ。

「ありがとうな。」
「・・・どういたしまして。」

風空君はそんな思いを感じ取ったのか笑顔でそう返してくれた。
俺達は他愛もない会話をした後自分のバンガローへと戻った。


俺はバンガローに戻った後持ってきた本を見た。
一ページをめくった瞬間、俺は目を見開いた。

『79期生Bクラス「超高校級のクラッカー」■▲宵斗
気に入らないサイトや企業はすべて潰し、その足取りは絶対につかめないと言われている伝説ともいえるクラッカー。』

名字は何故か霞んで見えなかった。
しかしこのクラッカーの伝説は多分世間ではかなり有名だろう。
だが・・・何故希望ヶ峰学園に関する本でも、要注意とも言われる人物が載ってる本でもないのに何故そのクラッカーの名前が載っているのだろう。

キーンコーンカーンコーン....
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。オマエラ、夜10時なので、夜時間となります。 施設の食堂のドアがロックされますので、ご注意ください。 ではではいい夢を。おやすみなさい。』

そうこうしている内に夜時間となった。物置にその本を入れた。あの手帳と共に。 そしてベットに入った。

瞼を閉じて早くあれが役に立つときが来ないかと祈った。