二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- chapter5 繋いだ答えは希望でした。 ( No.87 )
- 日時: 2014/03/04 20:47
- 名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。 オマエラ、朝ですよ!! 山ならではの自然の空気を吸って今日一日張り切って行きましょう!!』
うっすらと目を開けた。
とうとう七人になってしまった。
あまりにも理不尽な理由で殺されてしまった二人。
特に星鎖希君は・・・覚悟していたのだろうか。自分が処刑されることに。
自分だったらどうだろうか。
「・・・考えても仕方ないよな・・・。」
俺はいつもより早く食堂へと向かう。
風空君はまだ来ていなかった。
でも・・・湖川さんは既に来ていた。
「・・・あっ水上君。 おはよう。」
「おはよう・・・。 早いんだな・・・。」
「だって・・・私が言い出しっぺなんだもん。 来なきゃだめだよ。」
あはは、と彼女は軽く笑った。
俺からしてみれば・・・相当無理しているように見えた。
「・・・このまま全員・・・消えないよね?」
「何馬鹿な事言ってるんだ・・・俺もいる。みんないる。前言ったじゃないか・・・死ぬなって。」
「・・・適わないなぁ。」
「・・・お前は無理しすぎだよ。」
「そう? 私、立ち直るの早いから。」
「でも・・・。」
「でもじゃない。 私、あの子みたいに・・・みんなの死を乗り越えない。 引き摺って・・・生きていくから。
それが今私に出来ること。」
そう曇りのない顔で、凛とした目で見つめられた。
彼女は・・・本当に不良なのだろうか。
「翼、湖川ー!! おはよー!!」
「おはよう、風空。」
「風空君おはよう。」
彼もまた元気に来た。
一人欠けてしまった早起き組だけど、引き摺ったまま元気に過ごす。
そう、心に決めた。
「皆の者よく聞きな!!」
みんなが集まったところで湖川さんはそう高らかに言った。
「・・・どうしたの湖川さん。」
疑問に思った春風君がきょとんとした顔で見る。
「コホン・・・。 みんなもう知ってると思うけどフロア全部解禁したでしょ?」
「まぁ・・・そうですね・・・。」
「だから、今回は黒幕、もしくはここの山についての資料や手かがりを集めようと思うの。」
「それには賛成だけど・・・あのモノクマだ。 手かがりは少ないと思う・・・。」
「だからよ。 少ない情報でも集めれば大きな情報となる。 塵も積もれば山となる・・・でしょ?」
そう言って彼女はウィンクした。
こうして俺達は情報を集める事になった。
まず俺の部屋から手かがり・・・パスワードをメモった手帳とクラッカーの情報が載っている本を持って外へ出る。
そしてまたあの小屋へと入る。
日記をペラペラとめくって新しいページを見つけた。
『超高校級の絶望の元が死んだ。 超高校級の希望が勝ったんだ!!
そう思うと嬉しかった。みんなみんな嬉しかった。
しかし姉はそうはいかない、絶望が希望に負けるはずが無い。と言うのはわかっていた。
未来機関という組織におれ達は保護された。
その生き残りも保護された。 とあるプログラムを使って先輩達を救おうとした。
姉は・・・それを使っ』
日記はここで終わっていた。
「・・・プロ・・・グラム?」
俺はよくわからなかった・・・。とりあえずこの事も手帳に記しておき、集合場所である食堂へ向かった。
「水上君、お疲れ様。 どうだった?」
「多少収穫はあったよ。」
「僕も僕もー!!」
「こっちはちょっとしか・・・。」
と、それぞれ集めた情報は少ないようだ。
「まずは僕からー!! んとね・・・こんなの見つけたんだよ。」
取り出したのはとある一枚の紙だった。
『絶望抹消リスト
・絶望シスター(超高校級の希望により死亡が確認)
・彩橋 黒菜
・藍染 四季
・灰五目 美悟
・濡烏 時雨(要注意)
以下の者は希望更正完了したため抹消から外す。
・桜雪 紫蘭
・深海 光矢』
と、その紙には書かれていた。
「・・・なんだこれ・・・。」
「絶望・・・? 希望更正・・・?」
噛めば噛むほど謎を呼ぶ物だった。
「・・・そういえば俺これ見つけてきたんだ。」
そういって手帳、クラッカーの事が載っている本を見せる。
「・・・『7141415』?」
「なんとか・・・宵斗・・・。」
「何かが引っかかる・・・。」
と、みんな口を揃えて言うばかり。
日記のことも教えたがこれもわからずじまい。
とりあえず集めた情報を手帳に書いてこの話はやめた。
後はちょこちょこと集めるだけだ。
そう思いバンガローへと戻った。
- chapter5 繋いだ答えは希望でした。 ( No.88 )
- 日時: 2014/03/05 20:57
- 名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)
バンガローに戻ったあとぼんやりと過ごしていた。
本でも読もうかと思い物置へと行こうとすると・・・
ピンポーン...
呼び鈴が鳴り、玄関へと向かう。
ドアを開けると風空君がいた。
「・・・風空君? どうしたの?」
「きてきて!!」
「えっ・・・!!? あっちょっと!?」
風空君に手を引っ張られて広場へと強制連行された。
「風空、水上君で最後?」
「うん、アルフは「どうでもいい」の一言で片付けられちゃった。」
「相変わらずですね・・・。」
「で、どうして風の空君は私らを呼び出したわけ?」
「白柳さんだったんだね・・・。」
よく見ると雪柳さんは白柳さんになっていた。
「あのねあのね、肝試しやろーよ!!」
「肝試し?」
「だってそこに神社あるじゃん!! 絶好の機会だよ!!」
「・・・道具とかどうすんのよ。」
「そこは任せてよ。 モノクマー!!」
「はいはいなんでしょう?」
モノクマがひょこっと机から現れた。
「あのね、肝試しって駄目かな?」
「駄目じゃないけど・・・やりたいならいいよー?」
「やったー!! じゃあモノクマ、脅かし役よろしくー!!」
「はあ!!? ボクがやるわけ!!?」
「その尋常じゃないあれ使って頑張ってよ!!」
「ったくもーしょうがないなぁ・・・。 オマエラ!!とっとと来ないとバンガローにお化け設置するからね!!?」
そういってモノクマはどこかへ消えた。
「・・・マジですか?」
「翼、確かお化けき・・・・」
「うわあああああああ言うなぁぁぁぁぁ!!」
とりあえず口封じしておいて、一旦解散となった。
辺りが暗くなってきた頃、俺は神社への道に通ずる柵の前まで行った。
みんな揃っていてやる気が満々と感じられた。
「揃ったね? じゃあルールを説明します。」
モノクマが何かの台の上で座っている。
持っている紙を広げてそれに書いてあるだろう文字を音読した。
「えー・・・。 まず、神社のお賽銭箱の上に置いてあるボクの可愛らしい顔が描かれているお守りがあります。 そのお守りを持ってここまで来てね。 以上。」
「すくなっ!!??」
どう考えても紙に書く必要は無いと思う。
「では・・・ペアはもうこちらで決めてあるから行ってきてね!!
じゃあ・・・水上クンと湖川さんっいってらっしゃーい!!」
「最初か・・・。 水上君、い・・・くよ?」
俺は木の後ろに隠れた。
「じゃあ行ってくるねー。」
「湖川さぁぁぁぁぁぁん!! 離してぇぇぇぇぇ!!」
手を掴まれたまま連行された。
湖川さんは手を引っ張りながら懐中電灯で一カ所のみ照らす。
「・・・湖川さん怖くないの・・・?」
「・・・怖くは・・・ないかな。」
そう言って俺の手を引っ張る。
すると目の前に火の玉が出てきた。 いわゆる・・・鬼火ってやつだ。
「のあぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」
「水上君どんだけお化け嫌いなの!?」
と、湖川さんにツッコミをいれられた。
「・・・だって・・・子供の頃廃病院に連れてこられてみんなに置いていかれて一人ぼっちで・・・。」
「・・・私が悪かった。」
あれはトラウマ確定だった。
「湖川さんは・・・こういうの平気なの?」
「平気よ? 家でよくホラーゲーム見るしね。」
「うえぇ・・・よく見れるね。」
「それに・・・、あんた見てると守りたくなるから。」
「・・・へ?」
「忘れてちょうだい。」
そう言って彼女は俺の手をしっかりと握って歩みを進める。
俺はその後ろ姿が勇敢で、かっこよくて・・・俺がその姿を守りたい。そのかっこよさと勇敢さを守りたいと思った。
このままじゃ自分の立場がないから。
「水上君? 何険しい顔してんの。」
「・・・わわっ何でもないよ!!」
「そう・・・?」
そう言って彼女は前を向く。
するとビシッと固まった。 その方を見ると・・・虫の大群がいた。
「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁ!!? どうやってぬけんだよこれええぇぇぇぇぇぇ!!!?」
湖川さんはかなりパニックになって俺の背中に隠れる。
しかし懐中電灯を付けているなら・・・
「うわあぁぁ!!? こっち来るなあぁぁ!!」
「湖川さん逃げながら電気消して!! 一方通行だから大丈夫だよ!!」
そう言いながら俺達は思いきり逃げた。
みんなからはお守りをゲットしてないので呆れられた。
それでもよかった。
彼女を守れるチャンスという物ができたから。
「湖川さんすんごい顔してましたねー・・・。」
「む・・・虫だけは本気で勘弁!! マジで!!」
「・・・俺もお化けは無理・・・。」
「はは・・・。まぁ苦手な物は苦手だよね。」
そんな会話をしていたら・・・。
「オマエラ肝試しどうしたの!!?」
「「「「「「あ・・・。」」」」」」
思い切り夜が更けてしまったため肝試しは終了した。
キーンコーンカーンコーン....
『希望ヶ峰学園林間学校実行委員がお知らせします。オマエラ、夜10時なので、夜時間となります。 施設の食堂のドアがロックされますので、ご注意ください。 ではではいい夢を。おやすみなさい。』
バンガローに戻り、ベットにダイブする。
「はあ・・・。」
眠れるけど・・・寝たくない気がする。
そんな思考を閉ざして眠りにつく。
結果、案の定怖い夢を見てしまった。