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chapter5 繋いだ答えは希望でした。 非日常編 ( No.98 )
日時: 2014/03/12 18:34
名前: アルズ (ID: NaOjLZBc)

「こ・・・湖川さああああああああああん!!!!」

彼女の死が確定した時、俺は泣き叫んだ。
思い切り、声がかれるほど。

「はーあ、湖川さん自身は絶望させられなかったけど・・・絶望に陥った人ができて・・・ボク、幸せだよ〜!!!」

モノクマは、そう嬉しそうに言った。

「翼・・・。」
「水上君・・・だめですよ・・・黒幕の思うつぼです・・・!」

しかし・・・今の俺にとってはそんな言葉耳には入らなかった。

「死ぬなって言ったじゃないかっ!! 生きて出たら言いたいことがあるって言ったじゃないか!! 何で・・・何で死んだんだよぉぉぉぉ!!」

彼女の遺した水色のゴムと青い鈴を握りしめてそう叫んだ。

「アイツの最期の言葉・・・泣くなよ。男なんだからさ。 だって!!
くっさすぎるよ!! 希望臭が本気でプンプンするよ!!」
「モノクマ・・・てめぇ!!」
「風空、やめろ!! そんなことしたら死んじまう!!」
「だって・・・だって・・・!!
これじゃあ湖川の言葉が意味ないよ!! 僕はあいつを倒したい!!」

俺は・・・言われた言葉を思い出す。

『アンタ等!! 悔いなく生きろ!! 自由に生きろ!!

後悔しないで、自分を貫いていけ!!』

思い出した瞬間、俺は思った。

・・・このまま死んだ彼女を思い続けて泣いて、喜ぶのか?
・・・このまま何もしなくていいのか?

俺は涙を拭い、立ち上がる。
すべては、死んでしまった人達のために。
死んでしまった人達の死を・・・引き摺る。

『私、あの子みたいに・・・みんなの死を乗り越えない。 引き摺って・・・生きていくから。
それが今私に出来ること。』

一昨日辺りの彼女の言葉を思い出す。
ならば、俺はその意志を・・・受け継ぐ!!

「モノクマっ!!」
「・・・? なぁに?」
「お前に・・・勝負を挑む!!」
「・・・勝負? なんの勝負?」

鈴とゴムを握りしめて、息を吸う。

「・・・お前の・・・この山の・・・真実を掴む!!
もしも勝ったら・・・俺達をここから出せ!!」
「ふぅ〜ん? 負けたらどうするの・・・?」
「・・・お前の・・・好きにしろ。」
「でもでも、そんなんでいいの? みんなはどうなのかな?」

モノクマは周りを・・・いや、俺以外の人を見た。

「・・・僕は、翼がそう言うなら構わない。」
「はぁ!?」

モノクマが唖然としてそう叫んだ。

「私も、構いません。 ずっと出たかったんです。 チャンスはたった一本の糸でもすがった方がいいですから。」
「なななな!!?」
「俺も賛成。 あいつも言ってた。後悔しないで自分を貫けって。 ならば俺は後悔しないでその道を選ぶよ。」
「えぇぇぇぇ!!?」
「アタシも。 死んでしまうよりは何かやる方がマシだから。」
「ぬぬっ・・・ぬぬぬぬぬ!!」

モノクマは悔しそうに俺達を見た。

「わかったよ!! その勝負受けたっ!!
次のテーマは殺人ではなく『この山とボクの正体』を知ること!!
謎を全て解けばオマエラの勝ち、負けたらボクの勝ち!!
もしもオマエラが勝てばここから出してあげるよ。ただし、負けた場合・・・オマエラは全員オシオキ・・・。
明日の朝、すべての部屋の鍵は開けておくよ。 そして、各地にヒントを隠してあるから自由に探してね。」

そう言ってモノクマはどこかへと去っていった。

「・・・みんな、勝手にやってごめんな・・・?」
「いいよ。 むしろよくやったよ。」
「そうだよ!!」
「・・・いい? 明日、自分が出来ることを精一杯やるよ。」
「・・・あぁ。」

みんな、決意した目をしている。
迷いがない、あの目を。

まだ残っている彼女の死体を見る。

・・・絶対に、みんなで、ここから出るから。



生き残りメンバー

水上 翼(ミナカミ ツバサ)
風空 来未(フウカラ ライビ)
雪柳 暦(ユキヤナギ コヨミ)
春風 楓(ハルカゼ カエデ)
紅杏 音葉(コウキョウ オトハ)

残り 5人

chapter5〜 繋いだ答えは希望でした。〜 終了