二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- chapter?〜過去〜 ( No.53 )
- 日時: 2014/04/02 08:50
- 名前: ソラ ◆i4ggqOCXfI (ID: hg1Gx/0a)
少しの間、今の物語の時を止めよう。全ては語り…話す為に…
これから話すのは彼自身の…いやボク自身…青竜直人の過去である。
大切な物を救えず、失ったボク自身の物語であり、ボクが幸運として選ばれる理由にもなった悲しき物語である。
さぁ…ボク自身の過去のページを今開こう…
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chapter?
〜過去〜
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時は小学生6年生のボクにさかのぼる。
琴葉が小学4年生であり、ミコちゃんが転校して4年目の夏休みの時である。
「え!?お父さん、お母さん本当にいいの!?」
「あぁ!今度、お休みが取れるから、家族全員でお出かけできるぞ!!」
「えぇ…ナオちゃん、家族全員でお出かけ出来るわよ。」
「お兄ちゃん!!やったね!」
「うん!!」
何処にでもある普通の日常だった…
いつも両親は仕事に追われて何処にもお出かけする事が出来なかった。
ある日ボクは勇気を出して家族全員でお出かけしたいと訴えた。
すると両親は「少しの間待ってくれ」と答えた。
それから次の日、今に至る。
「さて何処に行きたい?」
「車のいっぱいあるところ!!」
「あぁもしかして車の美術館かしら?でも琴葉はどうなのかしら?」
「琴葉もお兄ちゃんとおんなじでいいよ!!あ、でもそのあとピクニック行きたい!!」
「車の美術館とピクニックか…よし!!父さんに任せなさい!!」
「じゃあお弁当用意しなくちゃね。琴葉も手伝ってくれるかしら?」
「琴葉は手伝う!!」
こうして家族全員でお出かけすることになった。
本当に嬉しかったボクは思ってなんてなかった…家族全員があんな悲劇に会うなんて…
- chapter? 〜過去〜 ( No.54 )
- 日時: 2014/04/02 23:38
- 名前: ソラ ◆i4ggqOCXfI (ID: hg1Gx/0a)
時は休み当日に進む。
「わぁぁぁぁ!!車がいっぱいだぁ!!」
「お兄ちゃんまってよー」
「走るとコケるわよー」
「仲良き事は美しきかな…」
「アナタいきなりどうしたの?」
「今のこの事を…この状況を昔の人はこう作ったのかな〜って思ってさ…」
「歴史を教える教授ですから仕方ないわね…でも休日なのだから少しは仕事の事を忘れて楽しみなさいよ。」
「スマヌ…(´・ω・`)」
「お父さんみて!!F1の車だよ!!」
「F1かー実は昔な(ペラペラ」
「でた…お父さんのウンチク知識の泉…」
「コトハ覚えておきなさい…こうなったらもう手がつけられないから無視しなさい。」
「うん!!わかった!!」
「ちょ…酷い…(´;ω;`)」
いつも通りで楽しい今日はお出かけのお陰か一番楽しい日になる筈だった…
それは…その絶望は突然に起きた…
『ドカーン!!』
突如目の前で爆発が起きた。
ボクは琴葉と吹き飛ばされ地面を転がる。
その後アナウンスが鳴った。
『我々はデスバレット!!目的のためにこの美術館を破壊する!!繰り返す…我々はデスバレット!!目的のためにこの美術館を破壊する!!』
ボクは幼いながらもそのデスバレットという言葉に聞き覚えがあった。
最近ニュースで有名なテロリストだ。
爆発が収まり回りに煙が立ち込め始めボクらは咳き込む。
「ゴホッゴホッ…父さん…母さんどこ?」
「お父さんーお母さんーどゴホッゴホッ」
ボクらが声を上げると…
「ナオちゃん!!コトハ!!」
「直人!!琴葉!!ケガはないか!?」
父さんと母さんが煙から突然出てきてボクらを抱き締め安否を確認した。
「うん…大丈夫だよ。」
「私も平気だよ。」
「よし。ならここから逃げるぞ。」
その瞬間また爆発が起きた。
そのせいで柱が崩れ、天井が崩れ落ちる。
そしてボクら家族…ボクを覗いた全員が下敷きになったんだと思う…
気付けばボクは無傷で周りは瓦礫、瓦礫、瓦礫だった。
目の前には両親含んだ琴葉が下敷きになっていた。
幸運にも瓦礫は小さいため子供のボクでも動かせそうだ。
「琴葉!!父さん!!母さん!!今助けるよ!!」
「お父さん…お母さん…お兄ちゃん…痛いよ…」
「直人…先に琴葉を頼む…」
「ナオちゃん…コトハをお願い…」
「う、うんわかった!!」
ボクは琴葉の回りの瓦礫を退かし琴葉を助け出した。
「うぅ…お兄ちゃん…お父さんとお母さんを助けてあげて…」
「うんわかったよ!!父さん!!母さん待っ…てて…」
ボクは両親の下敷きになっている瓦礫のみるとその上で車が今でも落ちそうな感じで柵に引っ掛かっているという光景だった。
その光景にボクは足がすくんでしまい動けなくなった。
だってその柵に血が着いていたから…
その後爆発がまた起き、柵に引っ掛かっていた車が落ちる。
その間際に父さん母さんが笑顔で言う。
「「強く生き(ろよ)(なさい)」」
そして車が落ち、父さんと母さんは…亡くなった…
その後の事はよく覚えてない…
目覚めたら白い天井だった。
医者から奇跡だと言われ、そしてある事を告げられる。
ボクは絶望した…
それはあれから1年もたっていたのだから…
- chapter?〜過去〜 ( No.55 )
- 日時: 2014/04/03 23:46
- 名前: ソラ ◆i4ggqOCXfI (ID: hg1Gx/0a)
目覚めたボクに待っていたのは絶望だった。
その絶望はあの時から1年という歳月が流れていたという事実である。
ボクは聞き返す。
「ウソ…です…よね…?」
「直人お兄ちゃん…事実だよ…」
「え?琴…葉?」
声のした方に振り向くとあの時とは違う容姿で幼さがない成長した琴葉がいた。
「うん。琴葉だよ…直人お兄ちゃん。」
「なあ琴葉…1年っておかしいだろ…だって…父さんと母さんが死んだのは…死んだ?」
あの時の記憶がクリアに甦る。
柵に付いた血…車が落ちて…落ちて…
「父さん…母さん…が死んだ?…助けられたのに…ボクが…ボクが…」
ボクはガクガク震え始め、頭を抱える。
これがウソならよかった…それなら母さんも父さんも…生きていた筈だ。
だがそれが事実だと訴えるように…残酷な事にボクの記憶にはしっかりと刻まれている。
事実であると…
「ボクが…ボクが…ボクが!!」
「直人お兄ちゃん!?しっかりして!!」
そしてボクはまた気を失う…
夢の中で「助けて…」という両親が手を伸ばし、ボクはその手を掴もうとするも届かず霧に消える。
目覚めれば白い天井…夢…白い天井…この繰り返しだった。
その事が続き、ボクは日に日に後悔がましてゆき辛く苦しい気持ちが積もっていった。
琴葉が毎日お見舞いにくるのだがそんな気持ちもを隠し、偽りの笑顔と偽りの気持ちで迎える。
琴葉が帰ると、何度も残酷な事実という絶望には希望のひと欠片も見えず、全てを世界が終わってしまえばいいと思っていた。
だがそこで一つのある出来事で変わる事になる。
それはある日、琴葉は同じ時間に毎日一人で来るのだが、今回は違った。
『チリン…』
聞き覚えのある鈴の音が鳴り、声が聞こえた。
「直人君。お久し振りだね。」
ボクは声がした方へ振り向く。
そこにいたのは、友達であり、唯一ボクが友達の証である鈴をあげた人物名を言う。
「苗木…にぃ?」
「そうだよ。」
「いつもなら琴葉が来るはずなのなんで?苗木にぃが?」
「まぁ…琴葉ちゃんに頼まれたんだ。今日これないからボクが行ってほしいって。」
「そうなんだ…結構大変だったでしょ。少し遠いから。」
「直人君はどうなのかな?具合は?」
「いたってピンピンだよ!!病院は暇だし…早く退院したいなって思ってる位だよ。」
「悩みとかは?」
「いや…特にないよ。」
ボクは琴葉の時と同じように偽りで自分を固め…笑顔で答える。
それに対し苗木にぃは答える。
「直人君…嘘はダメだよ。」
「え?嘘じゃないよ。本当の事だよ?」
「直人君は嘘付く時に目をパチパチさせるよ。」
「え!?嘘!?」
「何て冗談だけど…その反応は嘘付いてたってことだよね?」
「やっぱり…苗木にぃには隠し事とか嘘は通じないよね…」
「直人君は悩み事とかは昔から人に余り言わなかったからね。ちょっとだけ試したんだ。」
そして笑顔で苗木にぃは答える。
「悩みがあるなら無理にとは言わないけど言ってごらんよ。少しは楽になるからね。」
「う、うわぁぁぁぁん苗木にぃぃぃぃぃぃ…」
ボクは泣いた。
今まで一番泣いた。
辛かったことと悲しかったこと含めて泣いた。
それを苗木にぃは優しく受け止めてくれた。
しばらくしてボクは涙が止まり苗木にぃに話す。
事件のこと…両親の事…今までの気持ち全てを話した。
すると苗木にぃはボクを撫でながらて言う。
「直人君…ボクはこう言う時どう言えばいいのか、わからないけどね…
取り敢えず毎日を生きてみようよ。」
「生きる?」
「何かのアニメでやってた台詞の受け売りなんだけど、生きていればどうにかなる!!って言うしね。」
「プッ…苗木にぃなにそれw」
「あ、青竜君笑った。」
「だってwおかしいんだもんw」
そのあと苗木にぃとなんやかんやあってボクは元気を取り戻した。
だけどまだ割りきれていなく…そのまま引きずる形になってしまった。
だけど大丈夫だと信じてボクは歩む。
例えそれがまた辛く立ちはだかる壁だったとしても…
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どうだったかな?彼の過去は?
文中にはなかったけど、彼が幸運として選ばれたのは事件後彼は知らないけど奇跡的に無傷で生還し、1年間眠ったが奇跡的に目覚めた。ただそれだけで幸運として選ばれた。
ま、普通なら幸運というより奇跡かもしれないけど…これも一つの幸運だと希望ヶ峰学園はとらえちゃったのかな?
まあ、ボクは所詮語り部の身だから彼の…僕自身だとしても、もう過ぎてしまった今のボクは何も知らないけどね。
だって語り部だから。
メタいけど多分読んでる人はボクが誰かって思ってるだろうね?
それは後からおめおめ分かるし、今はまだ秘密だよ。
まあ長くなってしまったけど止めていた物語の時を進めるよ。
動機で思い出した彼は目覚めてからどうするのか…どうぞ続きをお楽しみに…