二次創作小説(映像)※倉庫ログ

chapter2 希温泉は絶望事件の香り ( No.56 )
日時: 2014/04/04 23:46
名前: ソラ ◆i4ggqOCXfI (ID: hg1Gx/0a)

ピチャッ………ピチャッ……

水滴の落ちる音がする…
だけどそれが心地いい…
できたらこのまま此処に居たい…
でも此処にいたら行けない気がする…

『ねぇ…皆まってるよ。』

誰かの声…いやボクの声がする。

『閉じこもっちゃだめだよ』

わかってるけど…何で出たくないのか…分かんないんだ…

『生きるって言えばおもいだせるかい?』

生きる…そうだボクは…思い出したのか…

『うん。君は思い出した…ならどうしなきゃいけない?』

生きなきゃいけない…今なら言えるよあのとき両親は生きろって言った…けどまだわりきれてないけど…

『今はそのままでいいんだよ。ただその生きるって忘れるなよ。』

うん忘れないよ…そいえば君は?…

『ボクは君だけど君とは違う人さ。とりあえずホラホラいったいった。』

え!?ちょ!?うわぁぁぁ…

『ボクは出来ることはしたよ…あとは頼んだよ………さん…』

世界は白い光に包まれた。
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視界が白くなったあと待っていたのは天井…

「あ、起きた!!私皆に伝えてくる!!」

「このまま目覚めないのかとオロオロしたッスよ…」

「星月さん?宮下君?ここは?」

「青竜君…君の部屋ッス」


ボクはグチャグチャになった記憶の糸をほぐしていく…
そして思い出した…


「あぁそうか…ボク…思い出したのか…」

「え?思い出したって?どういう事ッス?」

「まぁ…ちょっとね…」

「青竜君大丈夫なの〜?」

「こ、このまま目を覚まさないのかと思って……で、でもよかったですぅ。」

「ねーねー星月さん。そいえば他の皆は?」

「動機のせいか。部屋にこもってるよ。」

「仕方ない…あんなの見せられたら誰もそうなる…だって僕も恥ずかしさで今すぐ部屋に帰りたいくらい…」

「青竜君!!悩みがあるならこの天月に無理とは言わないから相談してほしいのだ!!」

「うんありがとう…天月さん…」


その時チャイムが鳴る。

キンコンカンコーン…
『夜10時になりました。これから夜時間になります。食堂はロックされるのでご注意ください…ではではよい夜を…よい眠りを…』



「あ、もう時間だね…部屋に戻らなきゃ…」

「青竜君!!悩みがあるならこの天月に相談してほしいの〜」

「ほら天月さん帰るッスよ。」

「せ、青竜君。お、おやすみなさい…」

「う、うんおやすみなさい。」


こうして部屋からは誰もいなくなった。
そして部屋のすみにいたカムクラ犬がボクのそばに来てくっついてきた。
まるで一緒に寝ようと言っているように思える。
一度寝ているボクは寝れるか心配だったが…カムクラ犬のお陰かすぐに眠りへとおちていった。